お蔵入り厳禁【Grachan36】松場貴志「大将がやられたので、弟の海君と戦い敵討ちしたいです」
【写真】左より久米鷹介、新フライ級王者となった松場。そしてチャンピオンベルトより輝く鈴木陽一ALIVE代表と加藤久輝。試合直後のインタビューで、セコンド3名全ての怒りを買った新チャンピオン (C)MMAPLAET
お蔵入り厳禁、9日(日)に東京都大田区の大田区総合体育館で開催されたGRACHAN 36で、山本聖悟を下しグラチャン・フライ級チャンピオンとなった松場貴志。
真性なのか、キャラのなのか。天然振りを発揮する松場が、王座獲得後のマイクでRIZIN参戦を口にした。その真意を試合直後に尋ねた。
何度も切り上げようかと感じたインタビュー、最後に松場は良い意味でかましてくれた。
──試合後、マイクで何と言っていたのか改めて教えていただけますか。
「『鈴木隼人選手、戻ってくるのは待てないのでRIZINお願いします』って言ったんです」
──RIZINだったのですか。あまり聞き取れなくて、ケージサイドの記者仲間に確認すると『来年ですかね』と首をかしげていたんです。
「アハハハ、来年じゃないです。まぁ、(鈴木陽一ALIVE)社長と加藤(久輝)さんが言えって(笑)。僕は身の程が分かっているので」
──それをまたばらしてしまうと。
「アハハハハハ。人のせいにすると……でも、試合内容は正直酷かったですね。短所が丸見えなんで、そこを突いてしまいました。ホントは打撃で攻めようと思っていたのに」
──タイトル奪取も、試合内容には納得していないということですね。
「いや、本当に酷かったです。加藤さんと久米(鷹介)さんから、試合が終わってすぐに正面からテイクダウンを狙い過ぎだとお叱りを受けました。一本も狙っていけば良かったのに安全運転をしてしまいました」
──最初はセコンドの指示をよく聞いていたのが、途中から聞こえていないような感じになっていました。
「あぁ、確かに」
久米鷹介 確かにって(怒)。
加藤久輝 ホントに。下がらない、回るって言っても無視していましたからね(怒)。
「いや、あのシールが貼ってあるところで、足下が滑るんですもん。『あっ、嫌だな』って思って言うことを聞くのをちょっと止めました(笑)」
──止めました、ですか(苦笑)。フィジカル的に大きくなっているので、その辺りの成果は感じられましたか。
「いや、逆に全然ダメでした」
──(ここでRIZINに参戦中の扇久保博正が通りかかり)扇久保選手、松場選手がやってやるよとばかりにRIZIN参戦アピールをしていましたが。
扇久保 えっ? そうなんですか。ハイ(苦笑)(とその場を通り過ぎる)
「いやいやいや、止めてくださいよ。そんな、僕はGrachanなんで。いや、怒られるじゃないですか……」
久米 インタビューなんだから、もっとちゃんと話せよ!!(怒)
──ハハハハ。では気を取り直して。作戦的にはどういう試合をしようと?
「一本取ろうと思っていました。でも、やっぱり本番は色々と難しいですね。なんか暴れるし。ガチガチになって、守りに入って。試合ってやっぱり怖いですね」
──攻められる場面は、ほぼなかったです。それでも怖かったですか。
「怖いです。なるべく無傷で終わりたいなぁと後半は思ってしまいました」
──なるほど、もうRIZINが逆決定のような言葉ですね(苦笑)。
「アッハハハハ。でも、ダメですね。それではプロとして」
──正直、山本聖悟選手は寝技に穴があるので、テイクダウン後はもっと攻めることができたかと。
「そうですね。なんか山本選手のセコンドの指示も無理なことを言っているし、何か逆に裏があるのかと警戒してしまって……」
──なるほど、ここで祖根寿麻選手をディスると。
「アッハハハハ。いや、ホント、そんなことないので……もう……いや……」
──改めてグラチャンのフライ級王者になり、何か想うところはありますか。
「ハイ。ホント、まだまだだと思います。勝ったから良いけど、もうちょっと……誰が相手とかではなく試合をしないといけないですね」
──地元名古屋のHEATではフライ級王者の春日井たけし選手がバンタム級に階級を上げました。
「あぁ、良いですねぇ。アッハハハ。それ良いですね。そんなベルトがあるんですね」
──……。
久米 お前、本当にちゃんと喋れよ!!(怒)
「アッハハハハ。ちゃんと話しているつもりなんですが……。とにかく、どこでも試合がしたいです。RIZINでも、どこでも。もっとできると思うんで。謙遜はしないですが……アッハハハハ」
──……。
「怒らないでくださいよぉ」
──ではRIZIN目指して頑張ってください。
「なんか、突き放していないですか? 僕はどこでも良いです。そんなファイトマネーとかも……いや、RIZINですね。練習はちょっと自信はあるのに……」
──……。それでも最後はTKO勝ちです。
「それはタマタマなんで」
久米 なんで、そうやって話を振ってもらって、すぐに否定するんだよ!!!(怒)
「確かに。どうしたら良いんですか? アッハハハハ」
鈴木社長 本当に不愉快になってくるよな、松場の話を聞いていると。会見も酷かったし。
「記者会見の続きをマイクでやろうと思ったんですけど、巻きでって言われたんで。僕はもっと話したかったし、もうチョット面白いこと言えるんですけど。会見でも、もう少し話すと挽回できたのに」
──会見やマイクは積極的だということですね。
「アッハハハハ。だから、先手を取られると大分ヤバイと思います。泥沼ですね」
──逆にそっちの方が無心になってできるのかと。
「あぁ、確かに」
久米 また確かにって(怒)。
──フィジカルの話を振った時、王者になってというところで人としてフィジカルを見てくれた重久コーチを始め、今日のセコンド陣や練習仲間への感謝の言葉が聞きたかったです。
「アッハハハハ。そういうことだったんですね。いや、皆にありがとうと言いたいです。み~んなに」
──……。では、最後にRIZIN出場へ何かアピールしてもらって、お開きとさせてください。
「いや、でも全然そんなレベルではないのですが……真面目な話をすると……(朝倉)未来君がウチの大将に勝ったので、弟の海君とやりたいですね。仇討ちをしたいです」