【DEEP85】ビクター・ヘンリーと、存在の証明を賭けた戦いへ。大塚隆史「俺はまだ強いんだぞって」
【写真】やるべきことは決まっている。その精度の高さと強度で勝負する大塚(C)MMAPLANET
26日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDeep85で大塚隆史が1年3カ月振りにDEEPに出場し、ビクター・ヘンリーと対戦する。
昨年5月に石司晃一を相手にDEEPバンタム級王座防衛に成功した大塚は、念願だったRIZIN出場を果たしたもののバンタム級GPで再び石渡伸太郎に屈した。
あれから8カ月、DEEPのケージに戻ってきた大塚に──RIZIN参戦後とヘンリーについて尋ねた。
──ビクター・ヘンリー戦が日曜日に迫ってきてます。今の気持ちを教えてください。
「大晦日から少し時間が経っていますし、試合をしないといけない。強い相手と戦って結果を残さないと存在を忘れられるなという気持ちです」
──そういう状況下でのヘンリー戦ということですね。
「正直、タイプ的に面倒くさい相手です。ノンストップで動いているし、やり辛い。マジで厄介です。本音でいえばやりたくない(苦笑)」
──本音をいえば試合が近づいてくると、戦いたくないという想いが出てくるものではないですか(笑)。
「そういうものなんです。ただヘンリーに関していえば、パンクラスの試合を見ていて──こいつと戦うと厄介だと本当に思っていたんです。スタンドでプレッシャーをかけてきて、下になっても常に仕掛けがある。
そこに弱点があるという言い方もできるのですが、動き続けるので気を抜くことは一切できないですね」
──粘りも相当ですね。最期まで勝負を諦めない。
「前転してヒザ十字とか。プロレスチックな技の仕掛けもありますしね。今のMMAとは違う寝て戦うところが強い……けど、そこに穴もある。寝転がるから、あの極めがあると思います」
──DEEP出場は昨年5月以来となります。石司選手を相手に王座防衛を果たし、RIZIN参戦をアピール。実現に至りましたが、最後は石渡選手に敗れた。大塚選手にとって、RIZIN参戦はどのような経験になっていますか。
「まず良かったです。さいたまスーパーアリーナであれだけの演出があって、お客さんが入っているなかで試合ができたことは。やはり注目度も違いますし、ああいう場では何度でも試合をしたいと思います。
まだ、諦めていないです。ここからまた勝ち続けて、3度目を求められる状態まで自分を創っていきたいです。その気持ちは持ち続けないといけないし」
──その石渡選手にしても、堀口恭司選手には勝てなかったっです。
「堀口に関しては、もう異次元な世界にいるので、今は彼のことを口にはできない。そこまで求められる状態にならないといけないです。
またRIZINにしても、TVに求められるモノが何か分かっているし、そうだよなと理解もしています。でも、振り向かせたいです。そのための一歩が、ビクター・ヘンリーなんです。
面倒くさいし、強いけどコイツに勝たなきゃ……やっぱり大塚は強いんだなとは思ってもらえないので」
──大塚選手が返上したベルトを獲った、韓国のソン・ジンスがUFCと契約したようですが、DEEPのベルトに関しては?
「ソン・ジンスは強いですね。ただし良いことではないかもしれないですが、ベルトはもう興味はないです」
──そうなるとDEEPで戦う意義というのは何になるのでしょうか。
「今回に関して言うと、ビクター・ヘンリーです。もう日本人とはやってきましたし。強い相手に勝つ。それでもRIZINが求めてないのであれば、また考えます。ONEも日本で大会をやるって言っていますし。とにかく、そういうことを口にするためにビクター・ヘンリーに勝たないといけないです」
──その試合に向けて、RIZIN後に練習方法など新しく取り入れたことはありますか。
「自分で考えて、自分でやるようになりました。走って、持ち上げてと単純なことなんですけど、自分の戦いに必要なことは自分で考えることが必要だと思っています。
MMAの練習もZSTに出ているジムの後輩で浜松ヤマト、マッハ道場の中原由真を相手にグラップリングとレスリングをしています。そこも考えてやる。自分で考えて練習することを、そこに重点を置いてきました」
──大塚選手のポテンシャルを信じ続けている人もいると思います。
「ありがとうございます。いろいろな選手が出てきて、恰好良いヤツがいたり、華のある選手も出てきています。でも、ここで勝って俺はまだ強いんだぞって思われるよう戦います。なんだかんだとキャリアも長くなってきたのですが、『大塚は強いんだ』とファンも、関係者にも思われないといけないです」
■DEEP85対戦カード
<バンタム/5分3R>
大塚隆史(日本)
ビクター・ヘンリー(米国)
<バンタム級/5分3R>
釜谷真(日本)
坂巻魁斗(日本)
<女子アトム級/5分3R>
SARAMI(日本)
アリーシャ・ガルシア(米国)
<女子アトム級/5分3R>
富松恵美(日本)
パク・シウ(韓国)
<女子フライ級/5分2R>
渡辺華奈(日本)
赤林檎(日本)
<フェザー級/5分3R>
DJ.taiki(日本)
横山恭典(日本)
<ライト級/5分2R>
大原樹里(日本)
武田光司(日本)
<ストロー級/5分2R>
川原波輝(日本)
村元友太郎(日本)
<バンタム級/5分2R>
CORO(日本)
白川Dark陸斗(日本)
<OPフェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
松林佑介(日本)
<OPストロー級/5分2R>
磯貝太一(日本)
杉浦弘幸(日本)