【ACB87】圧を与え続け、手数&精度で上回ったシャフブラトフがエマーソンに理解不能の判定負け
<バンタム級/5分3R>
ロブ・エマーソン(米国)
Def. Unanimous
シャミル・シャフブラトフ(ロシア)
キャリア42戦目のエマーソンが、9勝1敗のシャフブラトフと対戦。サウスポーのシャフブラトフに右ローをまず蹴ったエマーソン、シャフブラトフも左ローを返し後ろ回し蹴りを見せる。エマーソンは左ローを繰り出すも、右アッパーを被弾する。自らの蹴りでバランスを崩したシャフブラトフは立ち上がり際に距離を詰めて来たエマーソンの攻撃をいなすと、ローに左右のフックを合わせようとする。
エマーソンはスイッチを織り交ぜ、サークリング重視&ロー中心のファイトに。追いかけるシャフブラトフが右リードアッパー、左ローを当てて後ろ回し蹴り。さらに右ジャブから左ハイを放つも、エマーソンが左フックと右ローを返す。さらに右ストレートを当てたエマーソンが終盤に左フックをシャフブラトフの顔面に打ち込み、圧力を強めた。
2R、すぐにシャフブラトフが距離を詰め、左ミドル。エマーソンもパンチを返し、左フックをカウンターで被せていく。パンチを受けても下がらないシャフブラトフは、逆にプレッシャーを高めて前に出て右ジャブ、左フックを打ち込む。頭が揺れたエマーソンも右フックを打ち返し、右ミドルを決める。シャフブラトフのステップインにカウンターを当てるエマーソンは打たれても打ち返す。接近戦で蹴りとパンチを交換しつつ、サークリングで離れるエマーソンはテイクダウンを切るが、打ち合いになると劣勢は否めない。それでも頭を振って左を返すエマーソンが、右ミドルを放ったところでラウンド終了に。
最終回、シャフブラトフが左ミドルハイを見せて距離を詰める。右に回りながら、ワンツー、スピニングバックエルボーを返すエマーソンだが、左ストレートを被弾する。シャフブラトフは前進を続け、エマーソンは構えを変えてサークリングからカウンターを狙う。見た目で追いかけるシャフブラトフと、逃げるエマーソンというファイトは、時折り足を止めて打ち合いに。そこから離れるのはエマーソンなので、印象点を稼ぐのは難しい。
さらにシャフブラトフは左フックを当て、ワンツー、左ストレートでエマーソンを追い込む。接近戦で右エルボーを繰り出したエマーソンだが、劣勢は否めない状況でサークリングを続ける。ローを蹴られバランスを崩す場面もあったシャフブラトフだが、危ない場面がないままタイムアップを迎えた──ものの、なんとジャッジは全員一致でエマーソンを支持。唖然とするシャフブラトフ、理解しがたい判定だった。