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【Invicta FC29】肝が据わり過ぎたゴンザレスと、パンクラスで戦ったアシオリ。180度、キャラ違い対決

Gonzalez vs Acioly【写真】もちろん計量時の様子が、ケージ内に即当てはまることはないが、このゴンザレスとアシオリのキャラの違いは……なんといって良いのやら (C)INVICTA FC

4日(金・現地時間)、ミズーリ州カンザスシティのスコティッシュ・ライトテンプルでInvicta FC29「Kaufman vs Lehner」が開催される。インヴィクタ世界バンタム級王座決定戦=サラ・カフマン×カタリナ・リナー戦がメインの同大会を前に、インヴィクタでは新たなドキュメンタリー・シリーズの配信を始め、第1回の放送でパール・ゴンザレスがフューチャリングされた。


Through the Ashesというタイトルがつけられたインヴィクタの新機軸、灰塵を通してとでも訳せば良いのか、ファイターの過去を掘り下げて、今があるという人物モノとなっている。そんなプログラムのスタートで特集されるのだから、ゴンザレスは日本で生活している身としては隔世の感がある環境で育ってきたことは想像に難くない。

2月のPancrase293でインヴィクタから派遣された形で参戦し、端貴代に判定負けを喫したバーバラ・アシオリと対戦するゴンザレスは1986年生まれの31歳で、計量や試合中に見せる顔つきは、彼女がいかに肝の据わった性格の持ち主であるか、その一端はうかがえる。

シカゴでドラッグやアルコール、グループファイトという表現ながらギャングの抗争における友人の死が間直に存在した環境で育った彼女は、ストリートファイト術&護身武道から発展したMMAジムであるコンバットドーで11歳の時にマーシャルアーツ・キャリアをスタートさせている。

そこで「規律」を学んだというゴンザレスは、ボクシングでゴールデン・グローブに輝いたが、MMA転向後アマ2戦目で初めて黒星を喫し、その日からより真剣にファイターへの道を進むことになった。その一方で実生活では結婚相手の犯罪を警察に通告しなかったことで、収監されるなどタフな状況は続いていた。

父親に2万ドルの保釈金を用意してもらい拘留を解かれた彼女は、10thプラネット・サンディエゴ=コンバットクラブからのスカウトにより、新しい人生を手に入れたと同番組で語っている。

UFCでは結果を残すことができなかったゴンザレスだが、インヴィクタ初戦となった3月のカリ・ロビンスで判定勝ちを収め、戦績は7勝3敗。スタイル的には打撃&グラップリング、北米女子MMAファイターに通じる防御能力を上回る積極性を彼女も持っており、それ故にミスとの相乗効果で動きのある試合運びとなっている。

Gonzalezテイクダウン防御はそれほどではないが、ジャブやストレートを当ててポイントスコアし、寝技において積極的な動きはガードからの仕掛けだ。腕十字、三角絞め、スイープを果敢に狙った時にポジションを奪われることもあるが、最後には上を取り殴って、極めを狙うのが現時点でのゴンザレスのMMAといえる。

確実性の低い積極的なファイトは、対戦相手のアシオリにも通じており、こうなると勝敗は体力勝負に持ち込まれる。Through the Ashesで自らを曝け出したゴンザレス、仕切り直しの一戦となるアシオリ、両者に共通する勝利に必要な点は確実性の上がった──つまり完成度の高い攻撃、そして相手をコントールし切れなかった時のスタミナになってくる。

■ Invicta FC29対戦カード

<Invicta世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
サラ・カフマン(カナダ)
カタリナ・リナー(ドイツ)

<バンタム級/5分3R>
パニー・キアンザド(スウェーデン)
ビアンカ・ダニモニ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
パール・ゴンザレス(米国)
バーバラ・アシオリ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジュリア・アヴィラ(米国)
マーシア・アレン(米国)

<フライ級/5分3R>
リズ・トレイシー(米国)
シェリー・ムラスキ(米国)

<バンタム級/5分3R>
サラ・クレツカ(米国)
リサ・スパングラー(米国)

<フェザー級/5分3R>
アリソン・シュミッツ(米国)
メーシー・チアソン(米国)

<ストロー級/5分3R>
ヘレン・ペラルタ(米国)
チャヤニー・ヴィスマス(米国)

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