【ACB86】ロシアを知るには、見逃し厳禁!! ステパーニャン×オスパノフ、カラキャニャン×パルブニコフ
【写真】ステパーニャン×オスパノフ、カラキャニャン×パルブニコフという2試合のフェザー級マッチアップは見逃すことはできない (C)ACB,BELLATOR & MMAPLANET
フェザー級、フライ級、そしてライトヘビー級と3階級のタイトル戦が組まれているACB86「Raisov vs Balaev」。5日(土・現地時間)にロシアのモスクワ、オリンピスキで開かれる同大会に於いて、メインで王座統一戦=正規王者マラット・バラエフ×暫定王者ユーサップ・ラソフが行われるフェザー級戦線で、注目のファイトが2試合組まれている。
それがアコップ・ステパーニャン×アルマン・オスパノフ、ジョージ・カラキャニャン×アレクセイ・パルブニコフの戦いだ。国籍でいえばパルプニコフだけがロシア人で、ステパーニャンはアルメニア、オスパノフはカザフスタン、そしてカラキャナンは米国人となる。
ステパーニャンはBellatorに吹き荒れていた早すぎたロシアン旋風時代にフロド・カズブラエフやシャウブラット・シャムカラエフと共に北米進出を果たすも結果を残せず、ロシアのプロFCやMFPなど中堅イベントに活路を求め、昨年4月にACB進出を果たした。
キャリア25勝10敗の世界を知るファイターと戦うオスパノフのMMA戦績は8勝2敗ながら、2014年11月に千葉県成田で開催された世界サンボ選手権コンバットサンボの部68キロ級で優勝を果たすなど、豊富なトータル・ファイトの経験を持っている。
カザフスタンの名門アラッシュMMA所属で、MMAで7連勝中の昨年5月にACBデビュー戦を日本の中島太一と戦うと、オスパノフは見事な後ろ回し蹴りでKO勝ちを収めている。しかし、続くチアゴ・シウバ戦でキャリア初黒星を喫すると、12月にはアレクセイ・パルプニコフとMMAの歴史に残る15分間の激闘を繰り広げた末にスプリット判定負けとなった。
どれだけ名勝負を繰り広げようが、黒星は黒星。だからこそ、オスパノフにとって結果が求められる難敵ステパーニャンとのマッチアップとなる。
そのオスパノフとの戦いで勝利を収めたパルプニコフは、ACB初陣となるカラキャニャンを今大会で迎え撃つ。あのランス・パーマーを破りWSOF世界フェザー級王者となったカラキャニャンは、ベラトールでも2015年6月にパトリシオ・フレイレの持つ世界フェザー級王座挑戦権を手にしたが、ヒザの負傷でこの機を逃す。
その後、エマニュエル・サンチェスのグラウンドでのヒザ蹴りを受けた後のラウンドを落とし判定負けを喫するなど、結果の残し切れなかった彼は、今回から生まれ故郷ロシアのACBで戦うこととなった。殴り、蹴り、倒して、極める。MMAはMMA。そしてサンボ流から柔術流とスクランブルを取り入れたロシアのMMAは今や北米MMAに近づいている。
その一方で、人種的性格というのか、ロシアのMMAファイターは徹底的に攻め抜くガツガツとしたスタイルで、打、倒、極の三要素の全てにおいて高レベルにある。ただし、この3つの要素が融合というよりも合体しているというような戦い方は、空手とブラジリアン柔術ベースで、北米の融合型MMAが体にしみこんでいるカラキャニャンの戦い方とは、明らかに別種のといえる。
フェザー級6位のパルプニコフが、北米メジャーでトップに立ったカラキャニャンと、どのようなファイトを見せるのか。ステパーニャン×オスパノフ戦も含め、UFCに次ぐレベルを誇るといっても過言でないACBフェザー級戦線の今後を左右する試合となる。
■ACB86 対戦カード
<ACBフェザー級王座統一戦/5分5R>
[正規王者]マラット・バラエフ(ロシア)
[暫定王者] ユーサップ・ラソフ(ロシア)
<ACBフライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アスカル・アルカロフ(ロシア)
[挑戦者]ラスル・アルバスカノフ(ロシア)
<ACBライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]バルタス・アグナエフ(ロシア)
[挑戦者]ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ(トルクメニスタン)
<ウェルター級/5分3R>
シロ・ホドリゲス(ブラジル)
ベスラン・イサエフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
アリ・バゴフ(ロシア)
トニーニョ・フリア(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ムラッド・マチエフ(ロシア)
ムハメド・ココフ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
アコップ・ステパーニャン(アルメニア)
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)
<ライト級/5分3R>
ラスル・ショフロフ(ロシア)
アンドレイ・コシュキン(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
ジョージ・カラキャニャン(米国)
アレクセイ・パルプニコフ(ロシア)
<ウェルター級/5分3R>
ガジムラッド・ヒラマゴメドフ(ロシア)
シャラフ・デフラトムロドフ(ロシア)
<ミドル級/5分3R>
ムスリム・マゴメドフ(ロシア)
アシルザン・バジジャウリ(カザフスタン)
<フェザー級/5分3R>
デニス・シウバ(ブラジル)
アブドゥルラフマン・テミロフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
ジニス・カナコフ(ロシア)
アブドゥルアジム・バデクシ(アフガニスタン)