【Eagle FC44】体重超過、不可解ブレイク、急所蹴り。サルバドールがオスパノフに棄権勝ち
<149.4ポンド契約/5分3R>
ディラン・サルバドール(フランス)
Def.2R5分00秒by TKO
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)
サルバドールの体重超過でキャッチウェイト戦となった一戦は、慎重な立ち上がりに。様子を伺った打撃の牽制が続き、サルバドールがハイを空振りして尻もちをつくがオスパノフは立ち上がるのを待つ。そのオスパノフがスピニングバックヒールキックを狙い、スイッチから右、サルバドールも右フックを返す。
オスパノフの前蹴りが急所に入り、試合が中断。直ぐに再開し、サルバドールがローから左を入れる。ダブルレッグを切られたオスパノフがボディにヒザを見舞い、サルバドールがハイキックを狙う。続く左ローをキャッチしたオスパノフがテイクダウンを奪うと、腕十字を防いで右のパウンドを振り落とす。ボディを殴ったオスパノフに対し、レフェリーが急所を殴るなと注意を与える。サルバドールの蹴り上げにも、オスパノフは足を捌きながら殴り、パスを嫌がったところでバックに回ると後方にスープレックスを決めた。
2R、間合いの測り合いでスピニングバックキックをボディ決めたオスパノフは、倒れたサルバドールにパウンドを落とす。しかし、レフェリーがブレイクを命じて試合はスタンドで再開される。すぐに組んだオスパノフはケージにサルバドールを詰めるが、ヒザをボディに受けて離れる。
左ショートからフックを入れたサルバドールだが、今度は彼のヒザが急所に入ったと試合が中断される。グダグダの展開も、集中力を切らせた方が負けだ。再開後、激しくパンチを交換する両者──サルバドールがハイから前に出る。オスパノフはテイクダウン狙いを切られ、ローからパンチを受けるなどブレイクを引きづっているか。と、ここでもサルバドールのヒザが急所に入り、オスパノフがマットに座り込む。
リスタート後、気合い満々のサルバドールのカーフで転がされたオスパノフがバックを許すが、スクランブルからスタンドへ。ここでもサルバドールがケージにオスパノフを押し込み、組みの展開から離れたオスパノフに左ハイを蹴っていく。と、またもヒザを急所に受けたと苦悶の表情を浮かべたオスパノフだが、レフェリーは流す。そのまま殴られ、組み合いのなかで完全に集中力を失ったオスパノフはケージを掴んで注意を受けて2Rが終了した。
とインターバル中にオスパノフが試合続行を拒否──。2R最初の不可解なブレイク──確かにパンチは急所の付近にあったが、サルバドールにダメージはまるでなく、即有利なポジションを奪われたオスパノフには気の毒はレフェリーの判断が試合の行方を決めたといえる。体重オーバーと、繰り返された急所へのヒザ蹴り──サルバドールがダーティーファイトで勝利を手にした。