【UFN128】奇跡のような後ろ回し蹴りも、テイクダウンに逆転を阻止されバルボーサはリーに負傷TKO負け
<157ポンド契約/5分5R>
ケビン・リー(米国)
Def.5R2分18秒by TKO
エジソン・バルボーサ(ブラジル)
右ジャブを伸ばすリーに対し、バルボーサは右ローを返す。ハイやジャブを見せていたリーが、最初のダブルレッグでテイクダウンに成功する。パス狙いからバック奪取、バルボーサが上を向いてマウントとなりリーがパンチを落とす。腰を押してガードに戻したバルボーサは、蹴り上げからも立てず担ぎパスを仕掛けられ、パスからマウントをまた許す。
勢いのあるパンチを、腰を押すことでさらに貰うバルボーサが一度はハーフに戻したが、足を抜いたリーがエルボー、パンチを連続で落とす。ケージに背中をつけたバルボーサは、手を払われて背中をつかされ鉄槌の餌食となる。残り30秒でまたもマウントを取ったリーが、ヒジ打ちを連打。足を戻されようが構わずヒジとパンチを入れたリーは、最後は仁王たちで拳を打ちつけ続けた。
2R、バルボーサはダブルレッグを仕掛けすかされる。リーは右ミドル、動きが止まったバルボーサはふらついて後ろ回し蹴りも当たらず、組まれてスラム気味に叩きつけられる。強いポスチャーから勢いのあるパンチを入れるリーに、バルボーサは立ち上がることができない。
ここでもハーフからマウントを取ったリーが、足を戻そうとするバルボーサを殴る。エビを使って動いたバルボーサをパス、マウントに捉え足を戻される間パンチを打ち続けるリーは、足関狙いを潰してエルボーを落とす。それでも上体を起こそうとするバルボーサだが、文字通りボロボロになりながらラウンド終了を迎えた。
3R、左ディ、左ミドルを入れたバルボーサが右に大きく回る。左ハイでサークリングを止めにかかったリーはここもダブルレッグへ。右腕を差して離れたバルボーサは、観客の大きな声援をバックに後ろ回し蹴りをヒットさせる。完全に足が泳ぐリーが、ダブルレッグへ。これを切ったバルボーサだが、離れるところを後方から組まれてテイクダウンを奪われる。
上体を固めて休むリーに、バルボーサはガードからパンチを入れる。蹴り上げから立ち上がったバルボーサはもう一度後ろ回し蹴りを狙うが空振りになる。リーは右を伸ばし、バルボーサはジャブですらふらついてしまうなか、飛びヒザを狙う。バックステップでかわしたリーが、右ミドルを蹴る。バルボーサもこれだけフラフラなのに、非常に鋭い左ミドルを返す。リーのガードの上から左ハイにもふらついたバルボーサが、諦めてない姿勢を見せつけたラウンドとなった。
4R、バルボーサが左アッパー、強い左ミドルから左フックを打ち込む。リーはここでダブルレッグ、バルボーサはクローズドガードを取る。上をとっても勢いのある打撃が減ったリーがエルボーをうちつける。「stand them up」コールのなか、グラウンドの攻防が続きリーがパンチを継続的に打ちつける。外掛けヒールを潰されたバルボーサはニアマウントから殴られ、マウントを取られる。エルボーを打たれながらハーフに戻したバルボーサは、マウントを取られて殴られ→足を戻すスパイラルのなかで、ディープハーフまで取りここも耐えきった。
最終回、バルボーサは左を受けて、後ろ回し蹴り。これは当たりが浅く、リーが右で前に出る。それでも左ボディアッパーを返し、左ミドルからローを蹴っていく。リーのダブルレッグを切り、ケージに詰められたバルボーサは右腕を差して耐えきる。ここで右目が大きくカットしているバルボーサにドクターチェックが入り、ドクターの続行不能を受けて勝負は決した。
3Rのピンチを切り抜け、完全にグラウンドを支配したリー。この結果に計量失敗はさほど影響していないかもしれないが、彼の計量ミスでキャッチウェイト戦だったことは改めて触れておく必要がある。