【ONE69】明日キム・デフォンと対戦、今成正和「分からないです。リングと金網の違いは」
【写真】42歳という年齢に関して「肌が乾燥してきた」という今成。今成ロールの入り方の秘訣については「走り高跳びのように」と教えてくれた(C)TSP
20日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE69「Heroes of Honor」に今成正和が出場する。
1月にユーサップ・サーデュラエフに足関節を完封された今成が捲土重来を期して、ONEのリングに上がる。その今成の1日をameba TVが制作するドキュメンタリー番組= ONE DAY が追った。
MMAPLANETカットとして今回、同番組で収録した今成のインタビューからサーデュラエフ戦からMMAに関する足関節を中心にした彼の言葉をお届けしたい。
──今のコンディションは如何ですか。
「良いと思います」
――前回のユーサップ・サーデュラエフ戦については今、どのような気持ちでいますか。
「やっちゃったなぁという感じですね(苦笑)。なかなか、良くない試合をしてしまいました」
──サドルポジション時代になり、MMAでの可能性を今成選手が見せてくれる。そういう期待があったのですか。今成選手もそういう腹積もりがありましたか。
「サドルに拘りにそこまでないのですが、そういうモノをMMAに使えると楽しい。そういう想いはありましたし、今も持っています。グラップリングで見られる攻防ですけど、あんまりMMAでは見られていないですからね」
──サドルポジションはMMAでも有効でしょうか。
「サドル自体はそこまで抜群なポジションではないと思います。サドルの先をセットできれば、強いと思うのですが、サドルだけだとあんまり……ですね。逃げられたりもしますし。そういうものを組み込んだなかでMMAを戦うことができれば、見ている方も面白いとは思います」
――パスガードされると、足関節に行けなくなる。まるでコロンブスの卵のような状況になりました。あの時、どのような気持ちで抑え込まれていたのでしょうか。
――足を戻すことがなかなかできませんでした。それほどまでに抑えの圧力が強かった?
「強かったです。あそこまで強いとは想定していなかったです。なんですかね……ちょっと強いなって動揺したのもあったと思います」
――クローズドガードで、中に入るかのように、今成選手が足関節を狙うと、そのまま両足とも中にいれて片足を挟むことを許さなかった。あのユーサップの戦い方に関しては、これまでの今成選手のキャリアのなかで試合、練習において、あのようなシチュエーションはありましたか。
「なくはないと思うんですけど、ああいう風にできる人は少ないです。まぁ、動きを止めるということは割とできたりするんです。どうにかセットしたかったのに、足が抜けなくてセットできなかったですね。
まぁ、あの試合を経験して答のようなことは見つかりましたけど、ここでは言えないです(笑)」
――あの敗北後、今成柔術における柔術の練習、GENの練習で取り入れたものは何かありますか。
「う~ん、常に新しいモノは取り入れているので。同じこともやっているのですが、ちょっとずつ何か入れています」
──今はどのようなモノを?
「言えないッス(笑)」
──押忍、了解しました。渡辺翔平選手、あるいは山田崇太郎選手とあの試合に関して話をして、対策を練るようなことはあったでしょうか。
「特にないですね。試合前にこの選手の特徴がこうだから、こういうことをしようというのはしなかったです。試合映像を見て、なるほどねぇぐらいの感じで。相手云々よりも、自分を整えることだけに集中していました。
まぁ、どの試合でもそうだったんですけど、それじゃあダメでしたね。ちゃんと見て、研究しないとダメだと思うようになりました」
――GENで岩崎正寛選手とも練習をしていますが、彼との練習に何か目的をもって挑むということはありますか。
「強いですからね、目的というか楽しいです(笑)。説明が上手な人なので、何が尋ねると答があるので凄いなって」
――かなり受けの強い選手だと思いますが、崩したり、サブミッションに入るトレーニングとして、良い練習になるのでしょうかと。
「ハイ、凄くなります。常に良い練習になると思っています」
――柔術のみの選手とのグラップリングスパーで、今成選手はどれほどMMAのポジションを意識して戦っていますか。
「う~ん、ここは殴られるとかは意識しますが、MMAだからとかグラップリングだからとかは考えないです。戦いは戦い。同じじゃないですかね。まぁ、一応は殴られないような距離を取ったりとかはしますけど。
MMAのスパーリングは慣れるためにやっています。そこでも殴られないようにというは同じです」
──対戦相手がケヴィン・チェンから、キム・デフォンに変わりました。
「ケガしちゃって変わりましたね。ONEでビビアーノとか、竹中選手とやっているし、今回のメインに出るフィリピンの人(ケビン・ベリンゴン)にも一本で勝っているので普通に強いです。打撃寄りでもチョークが強い。全部いけるんじゃないですかね。強いと思います」
――どのような試合展開に持ち込みたいですか。
「理想は極めて勝ちたいです。どの態勢でも極めにいきたいです」
――今回の試合はケージでなくリングです。
「らしいですね」
──一番下のロープからエプロンまでネットが張られているという話もありますが。
「あぁ、そうスか。でも、何も思わないです。ケージだとかリングだとか、意識したことはないです」
――リングはケージと違い90度のコーナーがあります。そして場外逃避ができないようになっているとなると、足関節を仕掛けやすい印象がありますが、そのあたりはどのように考えていますか。
「そうッスか? 気にしたことないので、分からないです。リングと金網の違いは、そこまで……」
――話は変わりますが、先日のゲーリー・トノンのMMAデビュー戦の感想を。
「普通というか、MMAでしたね」
――殴りに重点を置いた試合に内容にはガッカリしませんでしたか。
「アハハハハ。言うとそうですけど、殴っていましたね(笑)。らしいところが見たかったですけど、まぁ堅い感じで勝ちたかったんですかね。やんのかなって思ったら、やらなかったですね。まぁ、でも難しいですからね」
――ポラリスドリーム・チームでクインテットに出たいという気持ちはなかったですか。
「ヒールないと、ちょっと勝てないです……。場としては良い場所だと思いますけど、自分には向かない、できないなぁと。他にやることないので」
――最後に改めて、この試合に関する意気込みをお願いします。
「勝つ。負けたくないです」
■ONE69対戦カード
<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(ブラジル)
アンドリュー・レオーネ(米国
<キックボクシング70キロ/3分3R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
ジョー・ナタウット(タイ)
<ライト級(※77.1キロ)/3分5R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
エイドリアン・パン(豪州)
<ムエタイ67キロ/3分3R>
ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ファビオ・ピンカ(フランス)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マット・ガフロフ(ロシア)
エミリオ・ユールシア(米国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
今成正和(日本)
キム・デフォン(韓国)
<ムエタイ77.1キロ/3分3R>
エリオット・コプトン(豪州)
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
<63キロ契約/5分3R>
藤沢彰博(日本)
カジ・イーヴィン(フィリピン)
<キックボクシング78キロ/3分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
レジアン・アーセンス(オランダ)
<キックボクシング78キロ/3分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
レジアン・アーセンス(オランダ)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジナ・イニオン(フィリピン)
ジェニー・フアン(台湾)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
エイドリアン・マタイス(インドネシア)
ラン・ミンチャン(中国)