【Strikeforce】温厚なヒョードルも、ダナには辛口
エメリヤーエンコ・ヒョードルとの契約を結んだことで、俄然注目を集めるようになったストライクフォースだが、6日(木・現地時間)には代表のスコット・コーカー、ヒョードル、そしてM-1グローバル代表ワジム・フィンケルシュタイン、SHOWTIMEのケン・ハーシュマンが出席したテレカンファレンスが行われた。
【写真】1月のアフリクション後のヒョードル。いつも温厚な彼がUFCとダナ・ホワイトには辛辣な意見も。両者の溝の深さを伺わせた (C) GONG KAKUTOGI
会見の中からヒョードル絡みのコメントを中心に抜粋してみたい。なお、ヒョードルがストライクフォース出場を決めるきっかけとなったアフリクションのキャンセル劇、そこで対戦するはずだったジョシュ・バーネットのステロイド問題、加えてUFC代表ダナ・ホワイトのヒョードル獲得失敗会見の模様などは、8日(土)発売のゴング格闘技増刊号GONKAKU PLUSで詳細を掲載中。ぜひ、ご愛読のほどを。
「ストライクフォースと素晴らしい契約を結べてハッピーだ。また、ファンの前で戦う姿を見せられることを嬉しく思う」と挨拶をしたヒョードルは、まず誰と戦うことを希望するのかを尋ねられ、「まだ、誰と戦うかは知らされていない。ただ、秋に戦うことだけは確か。誰と戦うかは、主催者次第だ」と答えた。スコット・コーカーは「M-1、SHOWTIMEと話し合う」という意向を明らかにした。
UFCとの契約に至らなかった理由として、フィンケルシュタインは「UFCはファイターが彼らのためになることだけを望み、何も我々には与えることはない。彼らのオファーは、M-1とヒョードルにとって、プロフェッショナルなものではなかった」と語っている。
そんなUFCのダナ・ホワイトが、ヒョードルはファンが望むベストファイターとの対戦を望んでいないと発言したことについては、ヒョードルが「私はこれまでも素晴らしい対戦相手と戦ってきた。ダナ・ホワイトの言っていることは正しくない」と反発すると、UFCへの嫌悪感を隠そうとしないフィンケルシュタインは「4勝1敗のファイターが、ベストファイターなのか? UFCにとって素晴らしい広告マンを生産しているに過ぎない」と話し、ダナが聞けば、頭から湯気が出しそうなセリフを平然と言ってのけた。
「UFCはファイターにとって良い雰囲気じゃない。ファイターを普通の人間と扱ってくれない。契約の条件もインターネットに出ていた数字とは随分違うものだった」とヒョードルが言えば、フィンケルシュタインは「ヒョードルの名前は、米国以外ではUFCよりずっと浸透している」と、UFC批判を留まることを知らない。
そして、「小さなプロモーションでも、ビッグプロモーションより良い条件を示してくれれば戦うことになる」と正直な意見も述べたヒョードルは、「誰と戦うことになるか、自分で決めて、ワジムが発表することになる」と、フィンケルシュタイン代表と一枚岩であることをアピールした。
最後にコーカーが「M-1との協力をハッピーに思うし、ヒョードルが初めてケージで戦う日が楽しみでしょうがない」と述べると、フィンケルシュタインはどこか上から目線で、「ヒョードルは日本のファンを夢中にした。今度はストライクフォースで戦い、米国のファン、ロシア、そしてアジアのファンを熱狂させたい。M-1グローバルはストライクフォースだけでなく、世界中の協力者と世界選手権試合を行っていきたい」と語る。
そして、「ファンがブロック・レスナーとの対戦を楽しみにしていたなら、すぐには実現できないことは本当に申し訳ない。ストライクフォースで良い試合を強い選手と戦っていく。UFCは絶対に私のことが必要という風には思えなかった」というヒョードルの言葉で、テレカンファレンスは終了となった。
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