【Titan FC46】雑草エリート、プロ5試合で2階級制覇=ホゼ・トーレスがバンタム級王座防衛戦に臨む
【写真】スクランブルMMAの先が見える──ような気がするトーレスのファイトに注目だ (C) KEITH MILLS
17日(金・現地時間)、フロリダ州ペンブロークパインズのペンブロークパインズ・シティセンターで開催されるTitan FC46「Torres vs DeJesus」。メインではホゼ・トーレスがグレイドソン・デジーサスを相手にタイタンFCバンタム級王座防衛戦を行う。
ショーティー=ホゼ・トーレスは2014年と2015年のアマチュアMMA界の頂点=IMMAF世界王者となっているファイターだ。プロ入り後はタイタンFCと契約し、最短距離でUFC出場を目指した。アマチュアを通過して、プロとなる道が確立されているわけでないMMAにあって、レスリングや他の格闘技で実績を残しているのとは違い、アマMMAで世界王者に就くというのは──いってみれば雑草界エリートでしかない。
しかし、アマとはいえパウンド有りのケージファイトを20戦以上積み重ねてきたトーレスのMMAファイターとしての完成度は高い。プロ入り3戦目でキャリア7勝2敗の相手を破りタイタンFC暫定フライ級王座に就くと、正規王者に昇格後に元UFCファイターで18勝2敗のペドロ・ノブレを相手に僅か86秒で王座初防衛に成功している。
しかし、ここで即UFC入りとならないのも今のMMAワールドだ。タイタンFCのジェフ・アロンソンCEOともども再三のアピールにもズッファからコールがなかったトーレスは、ここでバンタム級王座を狙うという選択をした。
今年の5月、実力者と名高いファカド・シャリポフにキャリア初ノックダウンを経験しながら、判定勝ちを収め5戦目でフィーダーショー最高峰のベルトを2つ巻くことになった。この試合で初回に拳を折り、左ヒザの内側靭帯を断絶していたトーレスが、半年振りのファイトでフライ級ではなく、バンタム級で王座防衛戦を戦う。
挑戦者のデジーザスはキャリア7勝2敗、タイタンFCでも2連勝中のチャレンジャー相手にUFC入りを目指すトーレスの使命は完勝防衛、ただ一つだ。4歳で松濤館空手を始め、13歳からレスリング、16歳から伝統武術をベースにストリートファイティング・システムを確立したコンバットドーでトレーニングを積んできたトーレスは、卓越したMMAボクシングを見せる。
それは小さく、薄いMMAグローブでガードを高くして戦い、相手のパンチをブロッキングすることで可能になる中間距離より近いMMAだ。この距離で戦い続けることできるのか──というトーレスのMMAは、その将来性を見極めるだけでなく、現時点で既に一見の価値がある。
■ Titan FC46対戦カード
<Titan Fightバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ホゼ・トーレス(米国)
[挑戦者] グレイドソン・デジーザス(米国)
<ライト級/5分3R>
ラウシュ・マンフィオ(ブラジル)
チャズ・ウォルトン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マイケル・コラ(米国)
イシドロ・ロドリゲス(ドミニカ)
<フライ級/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
マルセロ・カスタネダ(米国)
<フライ級/5分3R>
ホルヘ・カルボ・マルチン(コスタリカ)
ジュアン・プエルタ(米国)
<フライ級/5分3R>
オスカー・アスカ―(米国)
ニソー・メリウェザー(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ジェニー・シオルベリオ(キューバ)
アンドレア・ソラルス(ペルー)
<バンタム級/5分3R>
アルベルト・ブラス(米国)
カイラッシュ・ティラック(ガイアナ)
<ウェルター級/5分3R>
ベイビッド・ナザロフ(カザフスタン)
ヨイスラン・イスキエルド(米国)