【JBJJF】全日本レビュー ─03─ミッドヘビーがガスパー、無差別は細川。団体優勝はカルペディエム
【写真】殿堂入りを果たした細川と2016年年間ランキング各帯の1位となったチャールズ・ガスパー=黒帯、禿川尊法=茶帯、佐藤智彦=紫帯(C)JBJJF
6日(日)、東京都大田区にある大森スポーツセンターで、第18回全日本ブラジリアン柔術選手権が開催された。文字通りにブラジリアン柔術の日本一を決める大会は、各階級で熱戦が展開。日本を代表するアダルト黒帯のトップランナーたちの激闘、最終回はミディアムヘビー級と無差別級の試合をリポートする。
Text by Takao Matsui
【ミディアムヘビー級】
またアダルト黒帯ミディアムヘビー級は、3階級上げて挑んだチャールズ・ガスパーが6-0で田村ヒビキこと田村幸成を下して優勝。
絶叫して喜ぶガスパーの姿が印象的だった。
【オープンクラス】
重量級のエントリーが目立ったオープンクラスは、階級別後に行われるために欠場者が多くみられた。また優勝候補と見られていた関根“シュレック”秀樹も今大会をケガで欠場しており、波乱含みのトーナメントとなった。
その中でも安定した実力を発揮したのは、ライト級で岩崎正寛と優勝をわけあった細川顕だった。細川は初戦で奥田照幸からパスガード、バックコントロール、マウントなどで次々とポイントを重ね、14-0で圧勝した。
続く準決勝は、高本裕和とのマッチアップ。リベンジしたい高本は一本を狙う積極的な姿勢を見せ、アンクルホールドを極めに行く。高本はスイープでポイントを奪われるも、パスガードを成功させて3-2とリードした。それでも冷静に対処していた細川は、終盤に入ってバックマウントやスイープでポイントを奪い、8-3で高本を返り討ちにした。
決勝で細川は、ミディアムヘビー級の中村勇太と対戦。ボトムからスイープを狙う細川は、中村に三角絞めを仕掛ける。右手で細川の襟を持って伸ばされないようにディフェンスする中村は、前に体を預けながら足のロックを外して脱出に成功。
細川にアドバンテージが入った。さらに下から腕を極めに行く細川は、アドバンテージを2回、獲得してタイムアップ。アドバンテージ3-0で細川がオープンを制した。守るのが精一杯だった中村は、苦笑しながらも王者を抱え上げて健闘を讃え合った。
なお細川顕はJBJJFの殿堂入りを果たし、2016年の年間ランキングで1位を獲得したチャールズ・ガスパー(黒帯)、禿川尊法(茶帯)、佐藤智彦(紫帯)らとともに表彰された。
2017年、国内ブラジリアン柔術の頂点には黒帯だけでも橋本知之、岩崎正寛、細川顕が優勝、田村幸成は準優勝、世羅智茂が3位に入ったカルペディエムが杉江アマゾン大輔を欠きながら、団体優勝を決めている。
■第18回全日本ブラジリアン柔術選手権主なリザルト
【アダルト黒帯ルースター級】
優勝 芝本幸司 (トライフォース柔術アカデミー)
準優勝 澤田伸大 (トライフォース柔術アカデミー)
【アダルト黒帯ライトフェザー級】
優勝 橋本知之 (CARPE DIEM)
準優勝 鍵山士門 (デラヒーバジャパン)
3位 山田秀之 (トライフォース柔術アカデミー)
3位 江端講平 (BOHEMIANS)
【アダルト黒帯フェザー級】
優勝 ヴァンダレイ・タカサキ(IMPACTO JAPAN B.J.J)
準優勝 大塚博明 (PSBJJ Ogikubo)
3位 世羅智茂 (CARPE DIEM)
3位 八巻祐 (X-TREME EBINA)
【アダルト黒帯ライト級】
優勝 岩崎正寛 (CARPE DIEM)
準優勝 細川顕 (CARPE DIEM)
3位 高本裕和(高本道場)
3位 鄭允皓 (デラヒーバジャパン)
【アダルト黒帯ミドル級】
優勝 保坂大希 (ラグナロク柔術)
準優勝 出花崇太郎 (総合格闘技道場コブラ会)
3位 ヴィンク・タン(OVER LIMIT BJJ)
3位 新美吉太郎 (バッファローMMA)
【アダルト黒帯ミディアムヘビー級】
優勝 チャールズ・ガスパー(IMPACTO JAPAN B.J.J)
準優勝 田村幸成 (CARPE DIEM)
3位 西本健治 (メフォーゼ柔術アカデミー)
3位 中村勇太(T-REX柔術アカデミー)
【アダルト黒帯ヘビー級】
優勝 櫻井健(ねわざワールド)
準優勝 森脇涼(総合格闘技道場コブラ会)
【アダルト黒帯ウルトラヘビー級】
優勝 禿川尊法 (パラエストラ)
準優勝 森本猛 (GROUND CORE)
【アダルト黒帯オープンクラス】
優勝 細川顕 (CARPE DIEM)
準優勝 中村勇太 (T-REX柔術アカデミー)
3位 高本裕和 (高本道場)
3位 櫻井健 (ねわざワールド)
【女子アダルト黒帯ライトフェザー級】
優勝 芝本さおり (トライフォース柔術アカデミー)
準優勝 エマ・ジオング(リバーサルジム新宿Me,We)
【団体成績】
優勝 カルペディエム
準優勝 リバーサルジム新宿Me,We
3位 トライフォース柔術アカデミー