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【Deep Cage】住村×長谷川戦の最終ジャッジは、事故判定(3-0)により住村の勝利

Sumimura vs Hasegawa【写真】試合の決着方法が持ち越されていた試合の最終ジャッジが発表された (C)TAKUMI NAKAMURA

24日(月)、DEEPより15日(土)に後楽園ホールで開催されたDeep Cage Impact 2017 in Korakuen Hallのメイン=Deepウェルター級王座決定戦・長谷川賢×住村竜市朗戦で、保留になっていた試合結果について最終判断の発表があった。


この一戦は1Rの攻防のなかで住村の左フックで長谷川がダウンを喫し、戦闘不能に。ここでレフェリーが試合を止めたが、バッティングの可能性があったので、後日、映像でその有無を確認するために詳細は主催者預かりとなっていた。

ただし、バッティングがあった場合でも、試合直後に5人のジャッジは3-0-2(5人制で3人が住村、2人がドロー)で住村の勝利は変わりないというものであったが、DEEPではタイトルマッチという試合の性質上、より慎重に裁定を下すべく結論を保留としていた。

そして、今日のリリースで明らかとなった、DEEP 競技運営機構審判部による最終ジャッジは以下の通りだ。

『1R3分48秒 事故判定(3-0)により住村の勝利。判定内容:福田=住村、梅木=住村、芹沢=住村、小池=ドロー、梅田=ドロー。偶発的なバッティングにより試合続行不可能となったことから、終了時点までの判定により勝敗を決する』

DEEP審判部では当日の試合を担当した5名の審判員とプロモーター1名をまじえ、以下の点を留意して映像を確認した。
(01)住村の左のパンチが長谷川にヒットした直後、長谷川がどのような状態であったのか。
(02)バッティングの有無。
(03)バッティングが有りと認められた場合、どのような状況で起こったのか。

映像確認後の見解は以下の通りだ。

(01.A)住村の左パンチがクリーンヒットした直後の長谷川の状態から、完全に戦闘不能状態であったとは確認することができず、この攻防をもって試合終了には相当しない。また、当日のメインレフェリーのストップはバッティング発生直後のタイミングで試合続行不可能と判断している。
(02.A)住村と長谷川選の頭部が衝突している事実を明白に確認。
(03.A)一方の選手が意図的に頭突きをしているとは認められず、頭部の衝突は、両者偶発的なバッティングであることを確認。

以上の検証の結果、長谷川が完全に戦闘不能に陥った最後の攻防は、偶発的なバッティングによるものであり、終了時点までの事故判定により勝敗を決する。

また補足として──住村の左パンチについては、「映像からは住村の左パンチのクリーンヒットにより、効果的な攻撃として一定の評価を得られるに相応しい攻防があるが、それをもって長谷川が完全に戦闘不能状態に陥っていたことを明白に確認することはできない。一方で、映像を検証した審判員及びプロモーターの全員が、偶発的なバッティングが発生した直後に、長谷川が完全に戦闘不能状態に陥ったことを明白に確認することが出来るとの見解にて一致したこと」と説明がなされている。

いずれにせよ、1Rという短い試合タイムにおける偶発性のアクシデントにおいて、DEEPのレギュレーションはアクシデント発生時までの裁定を取るということは、選手及び関係者も改めて認識する必要がある。

ただ一点指摘する必要があるのは、当日の試合開始時にリングアナより、「この試合は5人のジャッジのマスト・システムにより判定は取り行われる」という説明がある点だ。これが偶発性のアクシデントがあった場合は、必ず優劣をつける必要がないのか不明ではあるが、事実としてジャッジ2名はマスト判定としていない。この点についてもDeepには、今後の参考のためにもレギュレーションがどのように作用しているのかを明らかにしてほしい。

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