【RFC40】パク・デソンを一蹴、1億円に一歩前進──下石康太「あれが今の100点」
【写真】チャーミングな表情をするBLOWS中蔵代表は「やってきたことは間違いではなかった。チームにとって意味のある一戦」と言い切った(C)KAORI SUGAWARA
15日(土・現地時間)、韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されたROAD FC40でライト級100万ドルトーナメント本戦が開幕した。韓国MMA界の新鋭、セクハラ王子ことパク・デソンを完全にコントロールし、RNCで下した下石康太。
パク・デソンを制し2回戦へと勝ち進んだ下石に、試合の振り返りとライト級トーナメント2回戦への意気込みを訊いた。
──1回戦突破おめでとうございます。
「ホッとしています(笑)。パク・デソン選手はディフェンスでリズムを作っていくタイプの選手やと思うんですけど、前のMMAPLANETのインタビューで『壁際のディフェンスが強い』と言わせてもらった通りでした。結構、ヒザも貰ったし、強かったっスね。緊張はいつもしているんで、その辺もいつも通りでした(笑)」
──やるべきことは全てできましたか。
「うーん。あれが今の100点じゃないですかね。いつも通りやっていることを出せるのか──どうかなんで、出せなかったらそれがその時の実力です。何が原因かは分からないですけど、今回はコンディションがそれほど良くなかったんで、自分的にはあんまり良い動きじゃなかったですね。
パク・デソン選手と戦った選手は最終ラウンドにみんな消耗して負けていたのを動画で見ていたので、作戦としては『やりすぎない』……というか、あまり行き過ぎないよう、テイクダウンも頑張りすぎないよう心掛けていて。そんな風に戦えたのが良かったです。
頑張りすぎたら、僕の方が疲労してバテてしまうので。それで立ち上がることを許すと、凄く消耗する。でも、やり過ぎることがないと、立たれた時も『まあ、いいや』と思えるし。だから良い意味で立たれても、壁際から離れられても、あるいは態勢を入れ替えられても別にOK。広い視野で、無理しなくて良いという作戦で戦ったら、バッチリはまった感じです」
──つまりは長期戦を想定していたということですか。
「はい、もちろん。一本やKOも狙ってはいたんですけど、アウェイなんで微妙な判定になったら、それが負けになることも正直、よくあります。微妙な判定になりそうな時に、自分が消耗していたらひっくり返せない。その辺も考えながら、行けそうだったら、一本とかKOを取りに行くという感じでした。あのチャンスを逃さずに行けたので良かったです」
──これまではモンゴルで戦った経験はありますが、韓国は始めてでした。何か戸惑ったことはなかったでしょうか。
「盛り上がっている、そんな熱を感じました。『これを着てくれ!!』みたいな感じでTシャツまで作ってくれて。これだけ大きな会場で試合をするのは初めてなので、入場式でも『ここで試合すんのか!』と思いましたね。計量の前日にソウルに入って、最後の調整は若干苦労しましたけど、そこはみんな一緒なんで。ロードFCには何から何までお膳立てしてもらっているので、不便なことは全然なかったです」
──では、トーナメントを勝ち抜いた8名の中で気になった選手はいますか。
「ホニ・トーレスの極めの力強さです。ブラジルから来ているじゃないですか? そのハングリーさも見習わなきゃ行けないなと思いましたね。フライトも大変やと思うし、そんな中で試合をするわけですから、凄く良い選手だと思いました。もっと強いんかなって思っていた人が、そうでもないのかなって思ったりとか、逆に『コイツむちゃくちゃ強いやん……』っていうのもありましたし」
──優勝へ一歩近づきました。1億円を手にしたら何がしたいですか。
「引退したいです(笑)」
中蔵(隆志BLOWS代表) 下石、それや(笑)。最近ロードFCの試合に向けて気張り過ぎて、どん詰まりしとったんで。さっきも、飯を食いながら単純に、分かり易くいかなアカンってダメ出ししとったんですよ(笑)
パートタイムファイターですからね。大阪はMMAだけで食っていけるヤツなんか殆どいませんし。だから、ロードFCのような舞台に立ち、ちゃんとした試合をやって半年くらい働かんでも良いくらいのお金をもらえる。そんなファイターになってほしいですね。
──既に次の試合はバオ・インカンと戦うことが決まっています。それまでの期間をどのように過ごされますか。
「本音としてちょっとはゆっくりしたいんですけど、次が決まっておいる状態なんで。程よく休んで……オフがないとオンも中途半端なオンになっちゃうんで、一回リセットして、次に行こうかなと思っています。
次も日本、DEEPを代表するつもりで、BLOWSを信頼しチーム一丸となって、試合前の選手をサポートしつつ、されつつ、良い試合を見せられるように頑張ります!!」