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【EBI】エディ・ブラボーに訊く、トノン×青木─02─「ゲイリーは打撃の練習はしていない」

Eddie Bravo【写真】パンクもしくはメタルなイメージがあったエディ・ブラボーと10thPlanetだが、すっかりオサレに (C)MMAPLANET

ラバーガード、ツイスター、ロックダウン、エレクトリックチェアーにベーポライザー。革新的な柔術技術を世に生み出してきたエディ・ブラボー・インタビュー後編。

新レッグロッグ時代を語ってくれたエディは、昨年来シンガポールのイヴォルブMMAと関係を強化し、現地で彼の黒帯のリック・マーシャルが10th Planetの技術を指導している。

そして、エディ自身が5月にシンガポールを訪れ現地でONE54を観戦していた。そんなエディにゲイリー・トノン×青木真也、そしてアンジェラ・リーのツイスター&パウンドについて尋ねた。

<エディ・ブラボー・インタビューPart.01はコチラから>


──確かにアブダビの後半はノーギ柔術ウィズ・ヒールフックとはならないですね。

「サブミッションというオプションのあるレスリングなんだ。全てはレスリング力に掛かって来る。そういうポイントシステムだから仕方がない」

──その辺りがアブダビの難しさでもありますよね。ところエディ、10th Planet柔術がシンガポールのイヴォルブMMAと手を結びました。

「チャトリ(シットヨートン※イヴォルブMMA代表)はオープンマインドの持ち主だ。彼は自分のジムに最高のムエタイ、レスリング、柔術、とにかくベストの技術、コーチを揃えている。そういう意味で、イヴォルブはベストだろうな。

チャトリはムエタイ育ちなのに、全てを愛している。柔術を愛しているし、ONEでグラップリングのスーパーファイトまで組んでしまう。でも、彼はストライカーだぜ。つまり、どれだけのオープンマインドの持ち主なのかってことだ。

イヴォルブMMAに10th Planet柔術が加わったことで、俺たちの柔術がアジアに広まる足がかりにもなる。10th Planetシンガポールとは、つまりイヴォルブMMAなんだ。10th Planetクラスがイヴォルブに存在する」

──ONEは日本大会を開こうと以前から考えているようですが、その機会にイヴォルブMMAが日本進出を果たすようなことがあれば、いよいよ10th Planetも日本にやってくる可能性もあるということですね。

「おお、ONEは日本での大会を考えているのか。ただ、それがイヴォルブの日本進出とは限らないしな。日本には10th Planetの紫帯の人間がちょっとしたクラスを始めているんだ。でも、日本でジムを開くのは大変だ。ジム・スペースの賃貸料が高い(笑)。

チャトリはオープンマインドであり、凄くスマートだから。その辺りもしっかりと考えてのことだろう。ところで、ONEチャンピオンシップをカバーしたことは?」

──シンガポールとフィリピン、アブダビ、そして台湾でのイベントは取材をしました。

「そうか……俺はこないだのシンガポールのショーに行ったんだけど、あれほどまでハイレベルなプロダクションだとは、驚かされたよ。あれはPRIDEだ。アメージングだった。

VIPセクションには食事も用意されていて、飲み物も全てフリーだ。プリティなガールたちが、それらを運んでくれる(笑)。本当にベストだ。最高のプロダクションだったよ。行ったことがあるなら、分るよな?」

──あのセレブ感は圧倒的ですね。つまりあのイベントにいたということはゲイリー・トノン×青木真也をライブで見ていたのですね。

「ゲイリー・トノンが勝つだろうとは思っていた。彼はずっとグラップリングをやってきて、シンヤはMMAファイターなんだから当然の結果だろう。あの結果は、まぁ当然といえば当然だな。ゲイリーはシンヤのように打撃の練習はしていないんだから」

──ケージという要素がそこにありましたが。

「だからシンヤはあれだけの時間、ゲイリーと戦うことができたんだよ。しっかりとケージを使ってゲイリー・トノンにフラストレーションを与えることができていた。ケージがあることでサバイブもできたし、何よりも最初のレッグロック狙いを防いで、バックマウントを取った動きは素晴らしかった。あれは印象に残る攻防だった」

──シンガポールのファンがMMAショーのなかで、あの試合を堪能していたことに驚かされました。

「確かに。ただし、サブミッション・オンリーでノーポイントだったからだよ。あのフォーマットなら、観客も受け入れることができる。皆、EBIのことが大好きなのと同じだ。全く退屈じゃない。サブミッション・オンリーとIBJJFの柔術は違う。

いずれにしても、シンガポールのファンはしっかりと柔術とMMAを理解している。ゲイリー・トノンとシンヤの試合はとても美しく、その素晴らしさを理解できるだけ彼には知識があった。誰一人としてブーイングをしなかったからな」

──あの大会のメインではONE女子アトム級世界王者のアンジェラ・リーがツイスターポジションからパンチを連打していました。そこにエディがいたというのは運命的です。

「ツイスターからのパウンドは昨年4月に10th Planet柔術のキーラ・バタラがコンバッテ・アメリカスというイベントで披露しているんだ。確かに俺はアンジェラには、試合前にいくつかのテクニックを伝えたけど、そこにツイスター+パンチは含まれていなかった(笑)。彼女は自分がこれまでトレーニングしてきたことで、あの動きを試合で披露したんだ」

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