【RFC39】初代女子アトム級王者ハム・ソヒ「新しい自分の新しい格闘技人生が始まった」
【写真】初代女子アトム級王座を獲得したハム・ソヒは、同時に第2の格闘技人生のスタートを切った(C)KAORI SUGAWARA
10日(土・現地時間)に韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されたROAD FC39で行われた初代女子アトム級王座決定戦で、黒部三奈を相手にTKO勝利を収め、王座に就いたハム・ソヒ。
新旧DEEP JEWELS王者対決を制し王者となったハム・ソヒを試合後にキャッチし、母国での再起戦の振り返りと試合後の涙の意味、そして今後について尋ねた。
──試合お疲れ様でした。アトム級王座戴冠、おめでとうございます。
「ありがとうございます。正直に言っていいですか」
──ハイ。
「チャンピオンになったこの夜は『美しい夜』なんですけども、正直、良い気分ではないです。自分の思ったスタイル通りに試合が流れなかったのが原因だと思います」
──初回はハム・ソヒ選手が自分の距離でペースを掴んでいるように見えました。
「そうですね。ただ、自分が考えていたよりも難しい試合でした。一番の原因は自分の体の調子が100パーセントではなかったことです。久々の試合なので『ケージに上がれば何とかなる』という気持ちもあったんですが、黒部選手は簡単ではない相手でした。その上、自分の100パーセントじゃないところが出てきてしまったので困惑してしまい、ああいう流れになりました」
──ベルトを巻いてなお、反省する点が多いということでしょうか。
「自分の考えている距離感があるじゃないですか。黒部選手はその距離にいることを許さなかったです。難しい試合になると感じました。正直言って、打撃も全然入ってなかったです。一応、絶対テイクダウンをされないという自信があったので、上手く防衛できました。
今回の試合までの練習量が物凄く少なかったですし、バランスが良くなかったので、それが原因だと思います。リードはしたと思うんですけど、相手がグラウンドでトップにいる時間が長かったので、判定はどうなっているだろうかと思いました」
──試合後のマイクでは涙を流していましたが、あの時はどのような心境だったのでしょうか。「みなさんも良くご存知だと思いますが、私はUFCからから戻って、格闘技を辞めようと考えていました。ただ、ロードFCから大きなチャンスをもらいました。試合内容はあまり良くなかったですが、とりあえず結果が良かったので凄く嬉しいです。
これから新しい自分の新しい格闘技人生が始まったと感じました。また、格闘技を一生懸命頑張ろうというモチベーションをもらいました。それで涙が出たのだと思います」
──ロードFC初代アトム級王者として、どのようなチャンピオン道を歩みたいと考えていますか。
「そうですね。今日の試合は自分にとって結果だけが良かった試合です。とても恥ずかしい試合内容だったので、それについて申し訳なく思っています。なので、次のタイトル戦が決まったら、今回の倍以上に練習をして、今日の倍以上に良い試合を見せたいと思います」
──では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
「今もまだ日本にもファンがいてくれたら、とても嬉しいです。私は格闘技をしていて、日本からもたくさんの応援をもらいました。日本にはまだお母さん、お父さんと呼べる方もいますし、もし自分に韓国以外の国籍があるとしたら、それは日本だと思います。これからも応援してもらえるならば、とても光栄に思います。ありがとうございます」