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【ONE FN08】ハム・ソヒが危なげなく3-0の勝利。平田はどれだけMMAが好きなのか―が、突きつけられる

【写真】何よりも、ケージのなかでは人間が出る(C)ONE

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
Def.3-0
平田樹(日本)

タッチグローブをして離れた両者。手を合わせてファイトに。サウスポーのハム・ソヒに対し、平田も一瞬右手を前にする。圧をかけるハム・ソヒ、右に回る平田はダブルを一瞬見せる。指を並行にしないよう注意を受けたハム・ソヒは、左ミドルから左を伸ばす。平田の右をかわし、左を当てるハム・ソヒは組ませない。さらにハム・ソヒは左ストレートを続け、平田のダブルレッグをかわしてサイドバックへ。

平田は立ち上がってクリンチに持ち込みたいが、ハム・ソヒが離れる。なかなか組めない平田は、打撃のヒットもない。ダブルを切られ、右を放った平田。ハム・ソヒはこれも反応する。平田は右を見せ、シングルへ。アンクルピックも胸で制したハム・ソヒがヒザを放つ。

右オーバーハンドにつながる動きをしたい平田だが、右回りで見せるのはダブルレッグだ。これも切ってヒザを突き上げたハム・ソヒに対し、平田は笑顔を見せた……。

2R、ハム・ソヒは右ジャブから左を狙う。反応した平田の攻撃はいきなりのダブルで、ハム・ソヒは見て左を当てる、打つ手がないから見せるテイクダウン狙いに、ヒザを放ったハム・ソヒは冷静にボディを入れる。離れて笑顔を見せる平田だが、その実――余裕も、引き出しもない。力のないダブルレッグから、引き込んだ平田がバタフライガードを取る。

ここで顔を剝がしにかかるハム・ソヒを横回転のスイープで返すことに成功する。続くスクランブルでケージに押し込む。平田は尻餅をつかせ、背中をつかせるかスクランブルでバックを制したい。残り時間は2分、足を束ねる平田に対し、足を抜いたハム・ソヒは背中を見せずに立ち上がった。

平田は自ら距離を取り、打撃の間合いに。ハム・ソヒが左を当て、ダブルレッグを切ってヒザをボディに入れる。続いて左を打ったハム・ソヒ。平田はがむしゃらでも構わないので組みたいが、下がって左ミドルを蹴られる。右を打った後に隙が出来て、左を打たれる平田――勝敗以上にケージの中で気持ちの強さを見せてほしいところだ。

最終回、ハム・ソヒが左ミドルを入れ、ジャブをついて左を狙う。下がる平田はイエローカードを受け、目を気にする仕草は見せる。ミドル&左のハム・ソヒは、危なげない安定したファイトを続ける。殴って、組みを切るハム・ソヒが、シングルを潰してケージ二押し込む。レッスルアップ、意地のリバーサルを決めた平田はダブルへ移行する。

頭を押して立ち上がろうとするハム・ソヒをコントロールする平田だが、時間は限られている。平田はアンクルを取るが頭を押された上を取り切れない。首を切ったハム・ソヒがバックを伺いつつ立ち上がる。再び尻餅をつかされても鉄槌から、腕を取るハム・ソヒが結局のところ押し込まれても殴るという展開に。それでも平田は、立ち上がり際にヒザを受けながら、後方へのテイクダウンを決めトップを取る。すぐに立ち上がったハム・ソヒ、危なげなく15分間を戦い余裕の表情を浮かべた。

結果は3-0でハム・ソヒに凱歌が挙がり、平田とハグ。最終回の攻めが初回のフレッシュな状態、リードしているという余裕を持たれる前に必要だった平田は、ここからリセットできるのか。MMAを修めること、どれだけMMAが好きなのかが突きつけられる。


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