【WJJC2017】帝王レプリ、王様ランギが君臨するライト級に挑む、サトシ、岩崎&細川
【写真】道着柔術、ライト級世界の頂点にルーカス・レプリが君臨していることは間違いない(C)MMAPLANET
6月1日(木・現地時間)から4日(日・現地時間)にかけて、米国カリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドにて、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権が行われる。今年度における各階級、そして無差別級における競技柔術世界一を決定するこの大会。プレビュー第4回は、ライト級の見所をお届けしたい。
大本命は事実上、世界3連覇中の帝王ルーカス・レプリ(アリアンシ)だ。立ち技で相手に遅れをとることはほとんどなく、上を取れば圧巻の威力を誇るニースライド・パスで攻め立て、下になっても鉄壁のガードを持ち、さらに各種の極めのキレも抜群。盤石の強さを誇るまさにコンプリートファイターだ。今年のパン大会でも安定した強さを発揮し、マーシオ・アンドレ相手に差をつけて優勝。2007年、2014年、そして昨年に続き4度目の頂点へ──死角は見当たらない。
さらに15年にはレプリとクローズアウトで優勝を手にしたスパイダーガードの名手、マイケル・ランギもエントリー。
昨年はガブリエル・ロロ(チェッキマット)に準々決勝で不覚を取ったが、今年のブラジレイロではしっかりと借りを返して優勝。2年振りにアリアンシの黄金コンビがワンツー・フィニッシュを決める可能性は高い。
このアリアンシ勢の金銀独占を阻む有力候補としては、上述のロロに加え、そのロロを昨年の世界柔術準決勝でダースチョークで仕留め、世界を驚かせたエドウィン・ナジミ(グレイシー・バッハ)が挙げられる。
続く決勝ではレプリのチョークに敗れ、力の差を見せつけられた感のあるナジミだが、今年ロシアで行われたベルクート柔術グランプリではランギを倒し、さらにマーシオ・アンドレを三角絞めで仕留めて見事優勝。成長を続ける若き極め技師が、今年も大仕事をするところを期待したい。
そんな熾烈な階級には日本からは、ホベルト・サトシ・ソウザ(ブルテリア・ボンサイ)、岩崎正寛(カルペディェム)、細川顕(カルペディェム)の3人がエントリー。
この中でもっとも実績の高いサトシは、2014年に3位になって以来世界大会では入賞を逃しており、この間のワールドプロ大会でも熾烈なブラジル代表予選でイサッキ・バイエンスに惜敗。復活に賭ける気持ちは強いことだろう。
進境著しい岩崎は、パン大会では対戦相手を圧倒するも執念の足関節の前に逆転一本負け。この経験を生かしさらに世界に肉薄する姿を見せてもらいたい。
盟友、杉江アマゾン大輔と同時出場となる細川は先日のワールドプロ大会で、1階級上の世界王者ガブリエル・アウジェスと戦い、世界の頂の高さを実体験したところ。こちらも躍進に期待だ。
なお、発表されたトーナメント戦によると、細川は初戦を勝てば2回戦でランギと。サトシは2回戦を突破するとランギと細川の勝者と、そして岩崎は初戦をクリアするとレプリ戦が待ち受けている。
このトーナメント枠に関して、昨年も初日にレプリと当たった岩崎は「死ぬ気で1、2回戦を勝ちます。レプリ戦で全てを使う気持ちでいきます」と意気込みを示している。