【Bellator177】攻められても攻めるイーゴが、鉄壁のチャンピオン=ドゥドゥを攻略できるか!?
【写真】このカードがハンガリーで──というコアファン垂涎の世界戦、挑戦者イーゴか王者ドゥドゥか。どちらが試合後に歓喜の時を迎えるだろうか(C)KEITH MILLS &BELLATOR
14日(金・現地時間)、ハンガリーの首都ブダペストのパップ・ラズロ・ブダペスト・スポータレナで行われるBellator177「Dantas vs Higo」。メインは大会名にあるようにエドゥアルド・ダンタスの持つベラトール世界バンタム級王座にレアンドロ・イーゴが挑戦する一戦が用意された。
当初、ダリオン・コールドウェルがドゥドゥに挑戦予定だったが負傷欠場、LFAからベラトールにステップアップを果たしたイーゴがチャレンジャーに抜擢された。19勝4敗のチャンピオンに対し、挑戦者は17勝2敗。RFAバンタム級王者から、今年の1月に新設されたLFAバンタム級王座を前Legacy FCバンタム級王者スティーブン・ピーターソンと争い、判定勝ちで#01フィーダーショーのベルトをその腰に巻いた。
スタイルは今や当然といっても過言でないオールラウンダー。軽やかなステップから、思い切りよく踏み込みロングレンジのアッパーでKO勝ちする力があれば、スタンドのバックコントロールから先にRNCクラッチに入り寝技に持ち込んで失神に追い込んだ試合もあった。一発で試合を終わらせる力があるのは、ドゥドゥとは対照的だろう。
王者ドゥドゥの持ち味は、左ジャブを軸に右ストレートやヒザ蹴りなどを織り交ぜて、徹底的に相手を削り続けること。ノヴァウニオン所属の柔術家だが、最近ではガードワークはおろか、トップでも寝技に持ち込むことは少ない。そのグラウンドでもハーフからの肩固め、バックチョークとここも順序立てて試合を組み立てている。
一旦ガードに入ったとしても、意外など柔軟な股関節の持ち主のドゥドゥは、まず防御態勢をしっかりと取り、左右に腰を切って腕十字や三角絞めを仕掛け、相手のミスを誘っていく。イーゴのガードワークがハーフから潜ってスクランブルに持ち込んだり、ヒールフックを仕掛けていく、動きを求める技なのに対して、事が成せなくても現状より不利な状態にはならない──まさにドゥドゥらしいガードワークを駆使している。
この両者、どの局面でも戦えるため噛み合えば、瞬き禁止のノンストップアクションを展開しそうだが、やはり相手の良さを消すことに長けたドゥドゥをイーゴが、自らのペースに巻き込むのは困難だ。イーゴは攻めて、攻められるファイター。対してドゥドクは攻めさせず、攻める──いや攻められるくらいなら、攻めないでいられる強心臓の持ち主だ。
非常に攻撃力の高いイーゴだが一点、パンチから組みに行く展開は強引で完成度はあまり高くない。そこが弱点らしい弱点だが、ドゥドゥにすれば得意のヒザ蹴りを入れる格好のチャンスだけに、5Rの長丁場で乱打戦に持ち込みたいイーゴを削りまくって疲弊させることも可能だ。
イーゴとしては、その破壊力のある攻撃をドゥドゥの目が慣れていない時点でぶち込むこと。序盤でドゥドゥを後手に回らせることができるか、そこが最初の勝負の分かれ目となる。
■ Bellator177対戦カード
<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]エドゥアルド・ダンタス(ブラジル)
[挑戦者]レアンドロ・イーゴ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
アダム・ボリクス(ハンガリー)
アンソニー・テイラー(米国)
<フェザー級/5分3R>
ジョン・テイシェイラ(ブラジル)
ダニエル・ヴェイケル(ドイツ)
<女子フライ級/5分3R>
レナ・オブシニコヴァ(ウクライナ)
ヘレン・ハーパー(英国)
<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ムーア(英国)
ルドヴィツ・クレイン(チェコ)
<ライト級/5分3R>
マテ・カルテス(ハンガリー)
アダム・ポルガル(ハンガリー)