【CAGE38】フィンランドで戦う山田哲也 「勝てば得るモノは多いけど、負ければドン底」
【写真】タイガームエタイの練習仲間と(C)TETSUYA YAMADA
18日(土・現地時間)にフィンランドのヘルシンキ、同国が生んだ著名な建築家アルヴァ・アールト設計のクルトゥーリタロ(文化の家)で開催されるCAGE38。同大会に日本から山田哲也&清水俊一が出場し、それぞれアントン・クイバネン、ミカエル・シランデルと対戦する。
昨年は契約中のONEで1月移行は試合が決まれず、11月と12月にはGrandslamとGrachanという国内インディで戦った山田。今回、極寒の地で元UFCファイターと戦う機会を得た彼は、常夏のプーケットに飛び、所属するタイガームエタイで調整を行っている。
山田にクイバネン戦について尋ねた。
──タイガームエタイで練習中ですが、いつからプーケットに入ったのでしょうか。
「1月半ばぐらいからです」
──それはクイバネン戦を想定して、現地で練習しようと思ったのですか。
「はい。練習相手には困りませんし、練習でやり残しがあって勝てる相手ではないので。クイバネン戦はONEの方からすぐに試合が組めないということだったので、その代わりに今回の試合を紹介していただきました」
──なるほど。昨年は日本で2試合、そして今回の試合と4カ月で3試合というペースアップを果たしました。この試合間隔は山田選手にとって期していたものでしょうか
「基本的に毎月でも試合をやりたいと思っています。自分は減量がキツくないので、ちょうどいいペースですね」
──アントン・クイバネンの印象を教えてください。
「爆発力があり攻撃的、それでいてレスリングも駆使した固い試合もできる選手という印象です。高い攻撃力とそれを最後まで続けられるスタミナがある一方、アゴは弱いかと思います」
──特に気をつけないといけない攻撃はありますか。
「打点の高いヒザと変則的なステップからのワンツーですね」
──ではどこから崩していこうと考えていますか。
「クリンチでの打撃の蓄積が、一つの突破口になるかなとは考えています」
──今回、タイガームエタイではこの試合に向けて特に強化した面はありますか。
「コンディショニング全般と打撃をしっかり強く当てることに重点を置きました。今回の合宿ではクイバネン同様、爆発力のあるカザフスタンの選手が多くいたので、彼らとレスリングやMMAスパーリングを数多くこなしてきました」
──フィンランドは最低気温がマイナス20度ほどになるようですが、タイとは50度ほど温度差があります。その辺りの体調管理はどのように考えていますか。
「初日に買い物を全部済ませて、基本的にホテルに引きこもるつもりなので温度差はあまり気にしていません。暖房を点けた部屋で寝ることになると思うので、乾燥にやられないように加湿器を持って行きます」
──準備万端ですね。では今回の一戦、どのような試合にしたいと思っていますか。
「今回のテーマは我慢です。我慢して最後に全部持っていくような試合をします。アントン・クイバネン戦は勝てば得るモノは多いですが、負ければドン底に落ちる──そんな試合だと思います。そろそろイィ歳になってきたので、勝って上に行きます」
──最後にこの試合から始まる今年の目標を教えてください。
「とにかく経験を積みたいので国内外問わず、プーケットでのムエタイの試合も含め年間7、8試合、そして大晦日のさいたまスーパーアリーナでの試合に辿り着きたいと思います!!」