【写真】八百長疑惑が起こったティト×ソネン。フィニッシュシーンに関しては……(C)BELLATOR
1月21日のBellator170のメインでティト・オーティズが引退試合で、チェール・ソネンを破った。この一戦、米国ではフィックストファイトではないかという批判も出ている。
そこでMMAPLANETではネクサセンス代表で、Team OTOKOGIの組み技コーチである植松直哉氏に、フィニッシュのRNCチョークに関して技術解説を依頼した。植松氏はそこまでの流れの動画は確認できなかったということで、ティトがバックを取りRNCを仕掛けた地点からの絞めを解析してくれた。
ティトのバックマンとは、かなり高い位置を取っていてソネンの頭の位置も低く、一般的なRNCが取れる場所にはないです。
普通はアゴの下に手を入れて、両手を引き付けてチョークを狙いますが、ティトがいた態勢だと、その形は取り辛かったはずです。
そして両腕を引き付けるのではなく、左手の甲を肩口に当ててパームトゥパームでグリップしました。
アゴを引いていても首の横の部分は守れないですし、
アゴの上からでも、右の前腕がかなりきつく頸動脈に入っていたはずです。
ここで捻りを加えると、
ソネンもその動きに合わせて右回転で一旦は凌ぐことはできたかと思いますが、
ティトは両ヒジをワキに引き付けけるように真っ直ぐ引き寄せました。おそらくは組んで右手を手前に引き寄せるだけで、頸動脈を絞めつけました。ソネンの態勢では、ティトの手を引っ張り出すこともできなかったです。八百長疑惑に関しては、あのバックマウントから絞めという流れにおいては……力技ではありますが、逃げるのは難しかったかと思います。逃げるなら、あの形になる前でしょうね。
(受け手・ 渋谷カズキ)
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