【Shooto】盤石の扇久保が、残り12秒でギロチンを極めてベルト巻く
<修斗世界バンタム級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
扇久保博正(日本)
Def.5R4分48秒by ギロチンチョーク
菅原雅顕(日本)
互いにローを繰り出し、扇久保は左ハイを見せる。慎重な立ち上がりの中で高い位置の蹴りをよく見せる扇久保は、続いて左ミドルを入れる。さらに左ボディストレートを入れた扇久保は、ダブルレッグで一気にテイクダウンに成功。肩固めの態勢から、反対側に体を滑らせた扇久保だが、ここは菅原が防ぐ。扇久保は左のパウンドの連打、右のエルボーを落とす。フルガードに戻した菅原だったが、鉄槌を受け初回を落とした。
2R、左ジャブから左ハイを放った扇久保に対し、王者は左前蹴りもシングルからダブルに移行され、またもテイクダウンを許してしまう。扇久保はしっかりと上体を殺し、スクランブルに持ち込ませない。パウンドから足を越し、ハーフで鉄槌を連打する扇久保がこのラウンドも優勢に進める。残り2分、一旦パスした扇久保に対し、菅原はハーフに戻すが抑えられた状態が続く。扇久保はパスし、足を戻されそうになった際に拳を落とす。ハーフから左エルボーを落とした扇久保は足を捌いてパスからマントへ。エビを使って離れようとした王者にパンチを連打し、ここも取った。
3R、オーソ中心の扇久保が左ミドルを入れローにつなげる。さらに左ハイで菅原を突き離すと右フックを打っていく。テイクダウンを警戒してか、踏み込めない王者に左ハイを軽く当てた扇久保は、ボディを被弾しながら組んで一気にテイクダウンする。ハーフ&枕で盤石の態勢に持ち込むチャレンジャーに対し、菅原は背中をマットにつけた状態が続く。パスからマウントを取った扇久保が、リバーサル狙いも潰してハーフから鉄槌を落とす。さらにワキ差しパスのプレッシャーを強め、立ち上がりに来た菅原にギロチンを仕掛ける。かなりタイトに入っていたようにみえたがラウンド終了となった。
4R、菅原は左ローから左ジャブを伸ばすも、扇久保が左ハイを見せる。オーソ同士でも左の蹴りで前進を阻まれ、テイクダウンが頭にあるため菅原はリーチの差を有効に生かすことができない展開が続く。テイクダウダウンのフェイクから右アッパー、さらに左ハイを繰り出した扇久保が直後にダブルでドライブし、そのままテイクダウン。バックを取られるのを警戒してか、背中を付けた状態を続ける王者はジリ貧の状態が続く。鉄槌を落とし、扇久保のトップが続き試合は最終ラウンドへ。
5R、スタンドの状態が続き、一発が欲しい菅原だったが、またも中盤にテイクダウンを許してしまい万事休す。パスをハーフに戻すという展開が続き、扇久保がエルボーを打ち付ける。残り80秒、マウント奪取もすぐに足を戻された扇久保は、このままでもベルト奪取が近づく。それでも最後にギロチンを仕掛け一本を狙った扇久保に、菅原は根負けしたように残り12秒でタップを強いられた。扇久保がフェザー級に続き、バンタム級と2階級制覇を成し遂げた。