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【Interview】9月21日、引退試合を行うヒカルド・デラヒーバ(01)

De la Riva

【写真】この佇まいこそ、かつての柔術家のイメージ。柔術というアートを表しているように感じられるヒカルド・デラヒーバ (C)MMAPLANET

21日(土)、新宿FACEで開催されるプロ柔術大会「Ground Impact Revival」。2年ぶりの開催となったグランド・インパクト、そのメインで中井祐樹とノーポイント、試合タイム20分というルールで引退試合を行うこととなったヒカルド・デラヒーバ。

競技柔術創世記から、ホイラー・グレイシーのライバルとして脚光を浴び、デラヒーバ・フックという自らの名がついた技術を残すことになった稀代の柔術家が引退試合を日本で行う。セミナーやデラヒーバ・カップという柔術大会を通して、日本の柔術界と縁が深いヒカルド・デラヒーバを、コパカバーナにあるエキッピ1に訪ねた。

――21日、東京で中井祐樹選手と日本における引退試合を行います。今の体調は如何ですか。

「コンディションは素晴らしいです。40歳ぐらいの肉体を誇っています。実際には48歳ですが(笑)。現状で可能な限りの練習環境を整え、この年齢に置いてベストのコンディションを作っています。私の試合を年寄の冷や水だとは思わないでくださいね(笑)」

――もちろんです、そのグッドシェイプぶりを見せていただければ。ところで試合が決まってからは、日々のトレーニングなど変化は生じたのでしょうか。

「トレーニングは私の生活の一部です。ですから、試合がなくても怠るようなことはありません。指導と自らの練習、それが私の日々の生業です。ただし、今回の試合はポイントなしルールなので、練習内容に変化を加えています。私の柔術マッチは、ポイントを重ねることがベースになっていますからね。サブミッション・オンリー、20分という試合では変化が必要です」

――その20分、サブミッション・オンリーというルールはどちらに有利に働くでしょうか。

「私にもユーキ・ナカイにも有利であり、不利になるでしょう。なぜなら、私たち2人とも戦い方にアジャストが必要になってくるからです。私たちは相手をサブミットして、勝ち上がってきたタイプではありません。ナカイはタイトな戦い方をしてきました。サブミッションを狙うなら、もっとオープンなスペースを必要とするので、彼もまたこれまでと違う戦いをしてくるでしょう」

――20分間という試合タイム、フィジカルとテクニック、どちらを重視しますか。

「フィジカルだけでも、テクニックだけもなく、またサイコロジカルなだけでなく、全てを重視します。そして、全てを軽視することはありません。この3つの要素が揃ってこそ、勝利を手にすることができるのです」

――では、5歳の年齢差はどのように捉えていますか。

「もうナカイも43歳です。43歳と48歳は2歳と7歳と違います。5歳の違いは、何も差がないです。私が年齢のせいで衰えた部分があるとすれば、彼もまた同じ理由で衰えた箇所があるはずです(笑)」

――日本での引退試合ということですが、他でも引退試合を行う予定はあるのでしょうか。

「2年前、ブラジルで引退試合を行う予定でした」

――ジョンジャック・マチャドとの試合が組まれるという話は日本にも伝わって来ていました。

「その後、ジョンジャックからヘンゾに対戦相手が代わって話が進んでいたのですが、イベント自体がキャンセルされてしまいました。凄く楽しみにしていたので、残念で仕方なかったです。そして、私が尊敬してやまない日本という国から引退試合の招待を受けて、とても光栄に思っています。2000年から毎年、日本を訪れています。日本は常に私にとって、ホームのような場所です」

――最近では日本と同様に、韓国にも足を運ばれていますが、韓国では今回のような試合は行われないのでしょうか。

「日本ほど私が引退試合を行うのに相応しい場所はありません。柔術のルーツは日本にあります。柔術は日本からやってきました。全ては日本から始まっているのです。韓国の柔術は、まだスタートを切ったばかりです。そもそも、韓国を訪れるようになったのも、日本の友人たちの手引きによるものです。韓国ではこれから、日本のように柔術が人々の間で親しまれるようになるでしょう」

――ところでデラヒーバ先生はずっと日本の柔術界を見てこられたブラジル人です。日本の柔術家が世界選手権の黒帯で勝つには、何が足りない、そして何が必要だと思われますか。

「日本の柔術は、私が目にするたびにレベルが上がっています。実際に黒帯の柔術家達と肌を合せて、実感していることです。ただ、残念なことに日本のトップ柔術家の全てが世界大会に出場しているわけではありません。

リオデジャネイロでムンジアルが行われていた時の方が、トップ柔術家の参加は多かったでしょう。世界大会への黒帯参加者が少なくなったことが、日本人柔術家が優勝する状況から遠ざけていると思います。以前、ムンジアルの時期になると、私のアカデミーは日本人でいっぱいになっていました。仮に日本で世界大会が行われれば、日本人柔術家はもっと活躍し、世界王者も生まれるでしょう」

<この項、続く>

■ Ground Impact Revival 対戦カード

<ヒカルド・デラヒーバ引退記念試合/BJJルール 20分1本勝負(判定無し)>

ヒカルド・デラヒーバ(デラヒーバ柔術)

中井祐樹(パラエストラ東京)

<68kg契約/ADCC特別ルール 8分(前半ポイント有り・後半ポイント無し)>

佐々木憂流迦(WK SURUGA)

植松直哉(ネクサセンス)

<黒帯ライト級/BJJルール 6分>

杉江アマゾン大輔(SAD)

柿澤剛之(PUREBRED大宮)

<66kg契約/ADCC特別ルール 8分(前半ポイント有り・後半ポイント無し)>

羽田徹ィ郎(和術慧舟會東京道場)

松本義彦(GRABAKA柔術クラブ)

<黒帯無差別級/BJJルール 6分>

時任拓磨(PUREBRED大宮)

八隅孝平(ロータス世田谷)

<黒帯無差別級/BJJルール 6分>

小澤幸康(TEAM KAZE)

塚田市太郎(Damm Fight Japan)

<黒帯無差別級/BJJルール 6分>

小野瀬龍也(reversal gym kawaguchi redips)

岡本裕士(RJJ)

<黒帯無差別級/BJJルール 6分>

新明祐介(トライフォース柔術アカデミー)

鶴屋浩(パラエストラ千葉)

<黒帯ライトフェザー級/BJJルール 6分>

山田秀之(デラヒーバジャパン柔術アカデミー)

江崎壽(パラエストラ札幌)

<茶帯フェザー級/BJJルール 6分>

鍵山士門(デラヒーバジャパン柔術アカデミー)

世羅智茂(GROUND CORE)

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