【Pan BJJ】ルースターでいきなりムスメシ×橋本、芝本は別ブロック。Lフェザー本命はジョアオ・ミヤオ
【写真】ムスメシと芝本、両者が決勝で相見えることとなるか。それとも橋本がこの場まで勝ち上がるか。最軽量級が熱い(C)MMAPLANET
17日(木・現地時間)から20日(日・同)にかけてカリフォルニア州アーヴァインのブレン・イベントセンターにてIBJJF主催のブラジリアン柔術パン選手権が行われている。実に5日間もかけて行われるこのイベントは、世界選手権に次ぐ規模のブラジリアン柔術大会だ。世界選手権への前哨戦ともいえ、多くの強豪が顔を揃えた同大会アダルト黒帯の部の見所を、まずは軽量2階級から紹介したい。
【ルースター級】
昨年はブルーノ・マルファシーニ ×カイオ・テハという頂上対決が実現した当大会の最軽量級。今年は両者の出場こそないものの、世界が注目する新星が参戦する。
昨年の世界柔術茶帯ライトフェザー級王者に輝き、さらに黒帯として初参戦したアメリカン・ナショナル大会にてジョアオ・ミヤオを倒すという大殊勲をあげたマイキー・ムスメシ(AOJ)だ。
あのジョアオからベリンボロでバックを奪いかけ、その後のモダン柔術戦でも全くひけを取らなかった恐るべき19歳は、いかなる戦いを見せてくれるのか。
このムスメシとの決勝での対決を心待ちにしているのが、別ブロックに控える──日本で柔術世界一に最も近い男──芝本幸司(トライフォース)だ。1月のヨーロピアン大会で帝王テハ相手に、限りなく勝利に近づいてみせた芝本は、6月の世界大会で優勝するために全てを積み重ねている。テハと互角にモダン柔術戦を戦い抜いたヨーロピアンに続き、今回はミヤオ兄弟よりもさらに新世代のムスメシのベリンボロ・ゲームを体感したいところだろう。
この階級には、もう1人注目の日本人選手が参戦する。昨年の世界大会のライトフェザー級茶帯の部において、全試合一本勝ちで制した橋本知之(カルペディエム)だ。続いて黒帯として参戦したアジア大会では、芝本と戦ってアドバンテージ差で敗北も、恐るべき可能性を見せつけている。この22歳の日本最年少黒帯の初戦の相手はなんとムスメシ。将来、世界選手権決勝で実現するかも知れないこの両者──注目の初対決だ。
【ライトフェザー級】
本命は、去年も兄のパウロと二人圧倒的な強さを見せ、この階級をクローズアウトしたジョアオ・ミヤオ(シセロ・コスタ)。多彩な攻撃力で今年始めのヨーロピアンも順当に制した彼の対抗馬に挙げられるのはガブリエル・モラエス、コブリーニャの弟子にして昨年の茶帯世界王者アイザック・ドーダーラインのアリアンシ勢か。
日本からは、強烈な極めで昨年のアジア王者に輝いた宮地一裕(ルーツ)、1月のヨーロピアンで初戦を突破した玉木強(カルペディエム)、ベテランの吉岡崇人(アトス)が参戦する。宮地は初戦を突破するとガブリエル・モラエスと、玉木の場合は初戦を突破すると、おそらくヨーロピアンに続いてジョアオと当たることになりそうだ。是非ともこの舞台で、世界最高峰との戦いを実現させてほしい。