【UFN84】殴り合いからテイクダウン合戦、タフな一戦でピケットがリベラをスプリットで下す
<バンタム級/5分3R>
ブラッド・ピケット(英国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
フランシスコ・リベラ(米国/15位)
ピケットの右ローは2度、3度と届かずリベラは右フックを思い切り振り回す。リベラは逆に右ローを入れ、右ストレートを伸ばす。頭を振って前に出るピケットが、接近戦でようやく右ローを当て、沈み込んでパンチのフェイントを見せる。リベラは打ち下ろすような右ストレート、頭を振って前に出てくるピケットのパンチをかわす。右ストレートから右ハイを繰り出したリベラはピケットの左フックをよけて、右から左フックでダウンを奪う。
組みついて息を整えたピケットだが、ボクシングでリベラ優勢の展開が続く。右アッパーから左右のフックを決めたリベラ。ピケットの右も当たるが、直後にリベラが右を打ち返す。足を止めてのパンチの打ち合いは、両者がバランスを崩す激しい攻防に。間合いを外したのはピケット、最後のダブルレッグもスプロールされ初回はリベラのモノとなった。
2R、いきなり足を止めて打ち合う両者。ローを蹴り合い、そのローにリベラが右を合わせようとしたが空振りに。迎え撃つような右で試合をリードするリベラだったが、ピケットがシングルレッグでテイクダウンに成功する。ハーフから腰を押して起き上がったリベラ、試合がやや落ち着き、間合いとタイミングを計るような展開が続く。
基本、待ちの態勢のリベラに対し、ピケットは右の前蹴りで突き放そうとする。残り30秒でリベラがダブルレッグでテイクダウンに成功。ピケットが背中を向けて立ち上がり、離れると左ボディフックが低すぎて急所を直撃してしまう。インターバル後、ファンを煽って試合再開を迎えたリベラは左フックを被弾したが、負けじと左右のフックを打ちかえしたところで2Rが終了となった。
3R、前に出るピケットがパンチからダブルレッグへ。スプロールしたリベラをケージに押し込み、テイクダウンに成功する。リベラのギロチンはサイドを取られており効果なし。自ら足を一本ガードのなかに戻したピケット、ここでリベラがギロチンを諦める。フルガードに戻したリエラは、ピケットが足を一本抜いたところでブレイクが掛かった。
残り2分、初回のような激しい打ち合いが見られなくなり、互いに疲れが目立ってきた。それでも右ミドルをキャッチしたリベラが右のパンチを3発入れ、直後にテイクダウンに成功する。後方回転から立ち上がったピケットがダブルレッグからリフトアップし、大きくスラムする。印象点を確実なモノとしたピケットがパス、サイドで抑えながらタイムアップを迎えた。
打撃戦からテイクダウン合戦の様相を呈していった一戦はスプリットとなり、ピケットの勝利。コールの直後にマットに崩れ落ちて感無量の表情を浮かべたピケットは「とてもタフな相手だった。凄くエモーショナルになってしまって……」と涙を零した。