【UFC FOX22】全てを出し切るかのような全力ファイト、ユライア・ファイバー有終の美
<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国/7位)
Def.3-0:30-26.30-26.30-26
ブラッド・ピケット(英国)
入場ソングの鳴りはじめ、スクリーンに姿が映し出され、そして花道に登場と、コール時と声援が巨大化していくユライアの引退試合。右を見せつつ左を伸ばしたユライア。前蹴りを放ち、右から左を放っていく。左ジャブと軽快な動きのユライアは、ピケットのパンチをバックステップでかわす。
組んでヒザを入れ、離れたユライアは飛び込んで右ローを蹴っていく。左を当て、前後の動きから右をカウンターで当てたユライアはシングルレッグへ。足を抜いたピケットが逆にダブルレッグを仕掛けて、ケージに詰めてトップを取る。スクランブルから立ちあがたユライアの左フックでピケットがダウン。
パウンドからバックマウントを取ったユライアは、RNCに続きパウンドを思い切り打ちつける。RNCにも上を向いたピケットだが、ここでユライアの代名詞エルボーが炸裂する。背中を向けたピケットは、何とか初回を生き残った。
2R、ユライアは左ジャブを伸ばす、左フック。動きが止ったピケットにヒザ蹴り、続いて右ローとユライアが全てを見せるかのような攻撃を続ける。ピケットは右ローを当て、シングルをカット。直後にユライアが右ストレートを入れる。ピケットひ右ヒザ蹴りをキャッチしてテイクダウンに成功したユライアが、ガードの中から細かいパンチ、そして左ヒジを落とす。
起き上がってきたピケットを被って、ヒザ蹴りからバックを伺うユライア。バックコントロールからパンチを入れてRNC──がすっぽ抜けて試合はスタンドへ。右を当て、押し倒すようにピケットを崩すとギロチンへ。ここを凌がれると、スタンドに戻りパンチを振るいつつバックに回ってグラウンドへ。ここで2Rが終了、全て出し切るようなユライアがそこにいた。
ユライア・フェイバー、最後の5分。既に立ち上がって拍手を送るファンが出てくるなか、ユライアが左と右のハイキックを見せ、ダブルレッグからレッグリフトでスラム気味に豪快なテイクダウンを奪う。ピケットのギロチンを防ぎエルボー、離れてがぶるとバックを伺う。ピケットがスタンドに戻るも、ユライアはダブルレッグを決める。
ユライアはパスから、ピケットの動きに合わせて再びがぶり、ギロチンの仕掛けからトップを取りサイドで抑え込む。足を一本戻したピケットにエルボーを連打するユライア。強烈な右を落とし、ピケットの動きに合わせてスタンドに戻る。と、ここでピケットの左でプッシュされて尻餅をついたユライアが笑顔を見せて立ち上がる。
ダブルレッグを切れても、首相撲からヒザ蹴りを繰り出したユライアは最後の10秒でバックから寝技へ、ピケットが胸を合わせてガードを取ったところでタイムアップ。起き上がったユライアは、両手をクロスしてから並行に広げ、『終わり』をアピール。
WEC世界フェザー級王者を奪われたピケットのセコンド、マイク・ブラウンとも笑顔でハグしたユライアは最後の勝利者コールを受ける。
「サクラメント、アイ・ラブ・ユー。素晴らしい経験ができた。UFCスタッフありがとう。ダナ、ロレンゾ、フランク(ファティータ)、ホントに感謝している。ペイジがいる、ガーブラントはベルトを獲るよ。チームはもっと強くなる。次の舞台に進むよ」とユライアは少し感傷的な表情を浮かべて語った。