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【UFC194】ミドル級世界戦は大局を支配=ワイドマン×間隙を突きフィニッシュ力の高いロックホールド

Weidman vs Rockhold【写真】攻守逆転が多く見らえそうなワイドマン×ロックホールド (C)MMAPLANET

12日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで開催されるUFC194「Aldo vs McGregor」。メインこそUFC世界フェザー級王座統一戦=正規王者ジョゼ・アルド×暫定王者コナー・マクレガーに譲ったものの、同大会では世界ミドル級選手権試合=王者クリス・ワイドマン×挑戦者ルーク・ロックホールド戦も組まれている。

D-1オールアメリカンレスラーからMMAに転じたワイドマンは、僅か4戦(4勝0敗)という戦績でUFC出場を果たし、無敗のまま10戦目であのアンデウソン・シウバを下し、ミドル級王座戴冠。リマッチでアンデウソンのスネを折り、その後もリョート・マチダとのタフファイトを勝ちきると、ヴィトー・ベウフォートは僅か2分53秒パウンドで破り、既に王座3度の防衛に成功している。

対する最後のストライクフォース世界ミドル級チャンピオンだったロックホールドは、UFC移籍初戦でベウフォートのまさかの後ろ回し蹴りでKO負けを喫したものの、その後はコスタ・フィリッポウを左ミドルで倒したのを代わり気に4連勝、マイケル・ビスピンやリョートからしっかりと一本勝ちを抑えている。

チャンピオンがレスリング・ベースのグラップリングに、ボクシングを加えたオールラウンダーなのに対し、チャレンジャーは柔術ベースのグラップリングにキックボクシングを加えたオールラウンダーだ。

ワイドマンとしてパンチで削って、テイクダウンからエルボー中心のパウンドで試合を支配したいところ。一方のロックホールドは蹴りで揺さぶり、あるいはダメージを与えて寝技に持ち込むと、相手を動かしながらバックコントロール。スクランブルのなかでもフィニッシュを狙うことができる。

サウスポーのロックホールドは左ミドルや左ハイで試合を決めるダメージを与えることができ、ダメージの負った対戦相手の判断能力が鈍くなったところをすかさずサブミッションで仕留めるように武器は豊富だ。また、逃がしてはバック、逃がしてバックというグライディングのなかで相手を消耗させ、ここでもフィニッシュに持ち込むことができる。

対するワイドマンはボクシングでリードすることが必要となり、そこで蹴りの距離に対してどのような攻略方法を持つか。アンデウソン・シウバやリョートとの打撃戦を制しているだけに、距離のコントロールという部分では絶対的な自信を持っている違いない。レンジをコントロールし、パンチを利かせてからのテイクダウン。ロックホールド同様に相手を動かせつつ、ワイドマンはパウンドを入れて消耗させる。

この流れが持続できれば王者のペースで試合が進む。試合を通して大局を握るのに長けているチャンピオに対し、切れ目が生じるとロックホールドは立っては左の蹴り、寝てはリバーサル、サブミッションと間隙を突き、傷口を広げるだけの力を持っている。5Rの長期戦でもあり、試合の山場は2度、3度と訪れるタフファイトになりそうだ、ミドル級頂上対決だ。

■UFC194 対戦カード

<UFC世界フェザー級王座統一戦/5分5R>
[正規王者] ジョゼ・アルド(ブラジル)
[暫定王者] コナー・マクレガー(アイルランド)

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] クリス・ワイドマン(米国)
[挑戦者] ルーク・ロックホールド(米国/1位)

<ミドル級/5分3R>
ジャカレ・ソウザ(ブラジル/2位)
ヨエル・ロメロ(キューバ/3位)

<ウェルター級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル/6位)
グンナー・ネルソン(アイスランド/12位)

<フェザー級/5分3R>
マックス・ホロウェイ(米国/5位)
ジェレミー・スティーブンス(米国/8位)

<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国/4位)
フランキー・サエンツ(米国/13位)

<女子ストロー級/5分3R>
ティーシャ・トーレス(米国/5位)
ジョスリン・ライバーガー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァルリー・アウベス(ブラジル)
コルビー・コビントン(米国)

<ライト級/5分3R>
レオ・サントス(ブラジル)
ケビン・リー(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョー・プロクター(米国)
マゴメド・ムスタファエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ジョン・マクデッシ(カナダ)
ヤンシー・メデイロス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
マーシオ・アレシャンドリ・ジュニオール(ブラジル)

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