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【TUF22】ベルトが掛けられていない世界最高峰のフェザー級戦、エドガー×メンデス

Edgar vs Mendes【写真】ベルトが掛かってないが、世界最高峰のフェザー級の顔合わせといえるエドガー×メンデス(C)MMAPLANET

UFCラスベガス3 Days、その中日は11日(金・現地時間)にUFN80と同じザ・コスモポリタンで開催されるTUF22 Finaleだ。ユライア・フェイバー率いるチームUSAとコナー・マクレガーがコーチのチーム・ヨーロッパがサバイバルウォーを繰り広げてきた同シリーズだが、この両者は階級が違うこともありコーチ対決はない。

マクレガーは12日のUFC194でジョゼ・アルドと世界フェザー級統一戦を行い、ユライアはフランキー・サエンツが控えている。そして、同大会のメインはチャド・メンデスとフランキー・エドガーというフェザー級のスーパーファイトが用意された。言わずと知れたエドガーは元世界ライト級王座で、そのテイクダウンに通じる多彩なステップはMMAの立ち技に革新をもたらした。

フェザー級転向後は初戦でアルドへの挑戦で判定負けを喫したものの、その後は4連勝中。BJ・ペンや階級が下のユライアとの半レジェンドマッチの完勝以上に、長年フェザー級戦線のトップを走ってきたカブ・スワンソンに何もさせなかった試合で、その比類なき強さを見せつけた。

一方のメンデスも、未だにベルトを巻いていないのが不思議なほどの強豪。これまでのMMA戦績は17勝3敗で、2敗が正規王者アルドに献上した黒星で、もう一つは急遽出場した7月の暫定王座決定戦でマクレガーにTKO負けを喫したモノだ。そのマクレガー戦では5R戦うスタミナがないことを承知で試合に挑み、序盤に打撃やテイクダウンのラッシュを掛けるなど、万全であれば──と思わせたのはさすがだった。

腹を効かされ、スタミナを急激にロスしたうえでのパンチの被弾、マクレガー戦で見せた弱い部分はエドガーも参考にはしまい。ともにパンチからテイクダウンという鉄板の試合運びがベースとなっている両者だが、そのプロセスは明らかに違う。エドガーは卓越したスピードと相手を翻弄する小刻みなステップが持ち味で、メンデスは思い切り踏み込んでKO力を持つパワフルなパンチで相手を仰け反らせておいて、一気にテイクダウンに持ち込む。

その踏み込みで、エドガーのステップを捉えることができるかどうかがメンデス陣営としては課題。また、エドガーとしては相手を混乱させることを目標とする余り、相手の動きを見ずに自らのリズムの乗り過ぎる嫌いがある。そこで彼特有の小刻みなステップも、両足を揃う瞬間にパンチを被弾すると、即ダウンに通じる欠点を持つ。

そんな両者の戦いは──攻めているのは前に出るメンデスだが、距離をコントロールするのはエドガーという複雑かつ高度な戦いになること間違いない。そして、この一戦は翌日の王座統一戦を凌駕する高レベルのMMAを披露する可能性が十分にある。

■TUF 22 Finale対戦発表カード

<フェザー級/5分5R>
フランク・エドガー(米国/2位)
チャド・メンデス(米国/3位)

<ライト級/5分3R>
エジソン・バルボーサ(ブラジル/6位)
トニー・ファーガソン(米国/7位)

<ライト級/5分3R>
ジョー・ローゾン(米国)
エヴァン・ダナム(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ライアン・ラフレアー(米国)
マイク・ピアース(米国)

<フェザー級/5分3R>
川尻達也(日本/13位)
ジェイソン・ナイト(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ガブリエル・ナパォン(ブラジル)
コンスタンティン・エロキン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
ジョビー・サンチェス(米国)
ジアン・ヘレラ(米国)

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