【VTJ in Okinawa】修斗ジャンキー松根良太、最終章に立ちふさがる強豪サンテラ
【写真】ヒザ十字まで持っているサンテラ。手強い相手が松根の最後の試合で立ちふさがることとなった(C)KEITH MILLS
3日(土)、那覇市の沖縄県立武道館でVTJ in OKINAWAが開催されBJとともにもう一人、元プロ修斗世界王者が現役復帰戦を戦う。元プロ修斗フェザー級チャンピオン松根良太、だ。
2000年9月、15年前の全日本アマチュア修斗選手権大会フェザー級(※58キロ)を弱冠18歳で制した松根。ちなみにこの年に全本アマ修斗は空前の当たり年で、ライトヘビー級(※85キロ)を大山利幸(※峻護)、ライト級(※63キロ)をKIDの異名がなかった山本徳郁、ウェルター級(※69キロ)をアマゾンがついていない杉江大輔(※白木)が制している。
そんな黄金世代でもプロ修斗世界王座に就いたのは松根のみ。プロデビューから僅か2年10カ月、キャリア11勝1敗で時のフェザー級世界王者=大石真丈に挑み21歳5カ月で修斗の頂点に立った。しかし、修斗ジャンキーの異名を持ち修斗に人生を捧げた彼はヒザの負傷という大きな問題を抱えるようになり、翌年には王座を返上。1年半のブランクののちに水垣偉弥との再起戦でドロー。3カ月後のダーヴィド・レイエナスにRNCで一本勝ちも、ここから3年7カ月実戦を離れて2010年5月に修斗のカリスマ=佐藤ルミナとの一戦を機に事実上、現役を退くこととなった。
早熟の天才は早々にリングから姿を消し、師匠・鶴屋浩をサポートしパラエストラ松戸で後進の指導に当たってきた。そんな松根は2012年に生まれ故郷の沖縄、那覇市にtheパラエストラ沖縄を創設し現地でMMAと柔術の普及に務めるように。第二の格闘技人生を順調に歩んできた松根だが、師・鶴屋は「もう一度、松根をリングにあげる」ということを常に公言し、今回、沖縄で初めて開催されるVTJでたった一度の復帰戦、松根良太最終章を迎えることとなった。
格闘技ならではハードウォーミングな涙を誘う復帰戦だが、現実は厳しい。鶴屋&松根の最後のタッグに対し、VTJが用意した対戦相手はショーン・サンテラ。日本では知名度は決して高くないサンテラだが、米国MMA界東の登竜門Ring of CombatとCaged Fury Fighting Championshipでフライ級王座を獲得している非UFCファイターのなかでトップにあるファイターといえる。
過去3戦は勝利から遠ざかっているが、それでも13勝5敗1NCのレコードを持つサンテラは長らくダン&ジム・ミラー兄弟と行動を共にしており、ヒカルド・アルメイダの教えも受けている。細身でリーチが長いサンテラ、この体型のファイターにしては珍しくガンガンと前に出るファイターで、打撃だけでなくテイクダウンや寝技にもたけている。特にガードから上半身への仕掛けは豊富で、上背のない松根としては例えトップを取っても気が抜ける相手ではない。
その一方で削り合いには根負けするという印象の残すサンテラ、元修斗王者のホームで勝利し再びメジャーへの道を駆け上がろうという意気込みが、総決算のファイトに臨む松根と相対することとなる。当然、松根にはブランクという不安要素が付きまとうだけに、本当に厳しい試合になることは間違いない。
■ VTJ in OKINAWA対戦カード
<バンタム級/5分3R>
松根良太(日本)
ショーン・サンテラ(米国)
<95キロ契約/5分3R>
ミノワマン(日本)
ザットガイ(米国)
<フライ級/5分3R>
BJ(日本)
曹竜也(日本)
<フライ級/5分3R>
飛鳥拳(日本)
安谷屋智弘(日本)
<バンタム級/5分3R>
祖根寿麻(日本)
伊禮真也(日本)
<フェザー級/5分2R>
美木航(日本)
Kイチロー(日本)
<ライト級/5分2R>
武田飛翔(日本)
イケ・クリス(米国)
<フェザー級/5分2R>
BAGGIO(日本)
鷹亜希(日本)
<128ポンド契約/5分2R>
宮城友一(日本)
ぐっさん(日本)