【UFC187】ドッドソンの左を無力化させるも、マコウスキー判定で敗れる
<フライ級/5分3R>
ジョン・ドッドソン(米国/1位)
Def.3-0:29-28,29-28,29-28
ザック・マコウスキー(米国/9位)
デメトリウス・ジョンソンが圧倒的な強さを見せ、トップコンテンダーも盤石の強さを見せるフライ級で、上位ランカーと中位ランカーの対戦が実現。その笑顔にイラッとさせられるドッドソンの左フックが火を吹くか。同じサウスポーのマコウスキーのテイクダウン狙いをまず切ったジョンソンは、左フックのタイミングをはかるかのようにパンチを見やる。しかし、マコウスキーがここで左ストレートをヒット。前に出て右ストレートから左フックを狙ったドッドソンにテイクダウンを合わせていく。スプロールするために接近戦で打撃を続けることができないドッドソンは、飛び込みざまのパンチに頼らざるを得なくなる。
ここに左ストレートを2発入れたマコウスキーが、予想を覆しペースを握る。パンチを被弾すると、余計にテイクダウンを警戒せざるをえなくなったドッドソンの動きが小さくなる。左ストレートからシングルレッグ、さらに左ハイにつなげるマコウスキーが、ドッドソンの左を封じ、逆に左ストレートを入れる。トライスターの戦略が完全にハマったマコウスキーの初回だった。
2R開始早々、ストレートでなく左ハイを入れたマコウスキー。アイポークにも、ドッドソンは試合続行を主張。直後にマコウスキーがシングルレッグ、切られたところでボディにヒザを入れる。左の拳を大きく見せて、右ジャブを伸ばすマコウスキーにタイミングがつかめないジョンソン。左ボディフックをさらに被弾し、局面を打開できない。右を見せてから組みに行くマコウスキーに対し、ドッドソンは大きな左フックからシングルを狙う。これをスカされたドッドソン、続くテイクダウン狙いで左手が下がったところで右ハイを受けそうになる。
マコウスキーはここでダブルレッグでテイクダウン、すぐスクランブルからスラムでトップを取り返したドッドソンは、ヒールを抜いて立ち上がる。と、マコウスキーの腕をとって立ち上がるのを助け2Rがタイムアップに。上を取り返したことで、ジャッジがどう判断するか。判断の難しい試合となった。
最終回、ドッドソンの前進に左ハイ。右を伸ばしてテイクダウンを狙うマコウスキー、この動きがドッドソンのパンチを無力化している。どうしても必殺の左も大振りになりスタミナのロスにつながってしまうドッドソンは、ケージ際に細かいヒザを連続で繰り出す。マコウスキーは左ストレート、続いて右フックを入れる。残り90秒、ドッドソンの左ショートがついにヒット。マコウスキーはスタミナが切れてきたか。続く左ミドルをキャッチされ、自ら後方に倒れケージを利して立ち上がる。
マコウスキーのテイクダウ狙いにスプロールしヒザを繰り出したドッドソン。残り10秒でマコウスキーが左アッパー、シングルレッグから組み付いて試合は終わった。判定はそれでもドッドソン、スラムで2Rを取り、最終回に手数でマコウスキーを制する形となった。