【WSOF19】やり過ぎゲイジー、3度目の王座防衛戦は穴をつきたいパロミーノと
【写真】アグレッシブ過ぎるゲイジーは、そのスタイルにアジャストを加えてくるのだろうか (C)KEITH MILLS
28日(土・現地時間)、アリゾナ州フェニックスのコメリカ・シアターでWSOF19「Gaethje vs Palomino」が行われる。メインはタイトル名にある通り、ジャスティン・ゲイジー×ルイス・パロミーノが拳を交えるWSOF世界ライト級選手権試合だ。
王者ゲイジーは1988年生まれの26歳。北コロラド大学時代にはD-1オールアメリカンレスラーに輝き、レスリング・クラブ所存時代からアマチュアMMAに挑戦し始め、7連勝の後に五輪出場を諦め、プロMMAファイターに転じた。レスリングで培った体の強さを武器に、強烈なローキックやヒザ蹴り、さらにエルボーなど遠近両用パンチを持つゲイジーは、プロになってからは実働3年3カ月で実に13連勝0敗というレコードを残している。
そのアグレッシブ過ぎるスタイルにより、やり過ぎゲイジーと呼ばれることもある(?)若きチャンピオン。前回のノンタイトル・キャッチウェイト戦となったメルビン・ギラード戦では、スプリット判定勝ちという結果に表れたように、アグレッシブさをステップと単発打撃で封じ込まれ、かなり苦労を強いられた。
その勢いを殺すために、同じような体力を持ったファイターが距離を測った戦いをしたことで、経験不足を露呈した形になったゲイジーにとって、2度目の王座防衛戦の相手はキャリア23勝9敗、34歳のベテラン=パロミーノだ。23勝の内、13試合でKO勝ちしているパロミーノだが、その打撃はゲイジーのようなパワーを全面に押し出したモノではなく、ラフな展開の中でもタイミングとカウンターの妙技が光るテクニシャンの一面を持つ。WSOFではジョルジ・マカコ、ルイス・ゴンザレスと2試合連続KO勝ちで王座挑戦権を手にした。
フェザー級でも戦えるようなフィジカルのパロミーノだけに、ゲイジーがレスリングに重きを置いた戦いを選択すれば、削られてジリ貧状態になることもあるだろう。ただし、ゲイジーがこれまで通りの乱打戦、一方的に振り回す打撃戦を仕掛けてくるようだと、ホルヘ・マスヴィダル、ダロン・クルックシャンク、JZ・カバウカンチら大物食いの経験を持つパロミーノの王座戴冠もあり得るだろう。
セミは2013年10月にUFCで戦ったチアゴ・シウバとマット・ハミルのプロモーション間を越えて実現するライトヘビー級マッチ。前回はシウバが判定勝ちを収めているが、揃ってその試合以来の復帰戦となる。2度の引退から復帰戦となるハミルは耳が聞こえないハンディを乗り越え、TUF03以来UFCで活躍してきたファイターで、記録上は唯一の黒星をジョン・ジョーンズに与えている(※マウントから直角に落とすヒジ打ちで、JJが反則負け)。対してシウバは、昨年2月にパブロ・ポポビッチの柔術道場に銃を保持して訪れ、元妻やポポビッチ、そして25名いた練習生を脅迫したかどで収監され、UFCから永久追放となった。その後、元妻らが起訴を取り下げたため一旦はUFC復帰が決まったが、動画で元妻を銃で脅す動画が流れ、最終的にUFCをリリースされている。このようなファイターとの契約には批判的な声が起こって然り。と同時に、今のWSOFにはどのような手段をこうじても、話題性が必要なのだろう。
■WSOF19 対戦カード
<WSOF世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャスティン・ゲイジー(米国)
[挑戦者]ルイス・パロミーノ(ペルー)
<ライトヘビー級/5分3R>
チアゴ・シウバ(ブラジル)
マット・ハミル(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジェイク・ヒューン(米国)
テディー・ホルダー(米国)
<バンタム級/5分3R>
エド・ウェスト(米国)
チムール・ヴァリーブ(ロシア)
<ミドル級/5分3R>
クリフォード・スタークス(米国)
エディー・アリズメンディ(米国)
<ライト級/5分3R>
ルーカス・モントーヤ(米国)
レイモンド・ピナ(米国)
<ライト級/5分3R>
ベニー・マドリード(米国)
ジミー・スピクーザ(米国)
<ミドル級/5分3R>
ジョー・ジリョッティ(米国)
ブレンダン・ティアニー(米国)
<バンタム級/5分3R>
ランディー・スタンキ(米国)
フアン・アーチュレッタ(米国)
<ミドル級/5分3R>
ダン・フーバー(米国)
イスラエル・アキノ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マシュー・フリンチュ(豪州)
エリック・レーガン(米国)
<フェザー級/5分3R>
ジョー・マドリード(米国)
エリック・ビジャロボス(米国)