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【Pan BJJ】ミヤオ兄弟に挑む、日本勢。松本、吉岡、玉木&平尾

Miyao bros【写真】ヨーロピアンでは決勝をシェアし、ジョアオが優勝&銀メダル。パウロが準優勝&金メダルを獲得している (C) IBJJF

11~15日(水~日・現地時間)にかけてカリフォルニア州アーヴァインのブレン・イベントセンターで、IBJJF主催のブラジリアン柔術パン選手権が行われる。実に5日間もかけて行われるこのイベントは、世界選手権に次ぐ規模のブラジリアン柔術大会だ。中でも最大の見所であるアダルト黒帯の部には、世界最高峰の選手たちがズラリと顔を揃えている。当然、日本からも精鋭が数多く遠征するが、ミヤオ兄弟が揃い踏みするライトフェザー級に非常に見どころの多いトーナメントとなりそうだ。

ヨーロピアン大会に続き、パウロとジョアオのミヤオ兄弟(シセロ・コスタ)が揃ってエントリーしたライトフェザー級。ヨーロピアンでは、試合時間のほとんど全てにおいて一方的に相手を攻撃し続け、まさに手の付けられない強さを見せつけてワンツー・フィニッシュを決めたこの2人が、当然のように優勝候補大本命だ。

彼らに続くのは、秘技「バハトプラッタ」発明者のハファエル・フレイタス(グレイシー・バッハ)、イタリアの若手シモーネ・フランセスチーニ(サイクロン)らか。そんなライトフェザー級には日本を代表する──世界で戦ってきた──柔術家達が参戦する。

【写真】パン柔術がパンナムと呼ばれていた10年前、吉岡はライトフェザー級で2位になっている。中は茶帯フェザー級準優勝の関口和正、右は黒帯ライト級3位になった杉江大輔(C)MMAPLANET

【写真】パン柔術がパンナムと呼ばれていた10年前、吉岡はライトフェザー級で2位になっている。中は茶帯フェザー級準優勝の関口和正、右は黒帯ライト級3位になった杉江大輔(C)MMAPLANET

吉岡大(東京イエローマンズ)は08年の世界柔術の同階級で準優勝に輝き、世界一に最も近づいた日本人柔術家だ。その後成績不振が続いたものの挑戦を続ける吉岡は、近年になりモダン柔術技術の研究と修得に励み、昨年の世界柔術ではベスト8に進出。パウロ・ミヤオと熱闘を繰り広げてみせた。ヨーロピアンではフランセスチーニに僅差で敗れた吉岡と、ミヤオ兄弟との2度目の遭遇をぜひ見てみたいものだ。

加えて松本義彦(カルペディエム)の参戦も大いに楽しみだ。松本は09年、黒帯デビュー戦となったパン選手権フェザー級において、2回戦でカイオ・テハからチョーク、決勝でハファエル・フレイタスに三角絞めを極めて優勝。日本から現れた超新星として一躍世界の注目を浴びる存在となった。その後は仕事との兼ね合いもあり、世界の舞台でこそ目立った活躍はないものの、国内のグラップリング大会で佐藤ルミナ、徹肌ィ郎、佐々木憂流迦等のMMAスターたち相手に力を発揮している。

【写真】2010年の世界大会でもベスト8。松本もビッグステージ再登場は嬉しい限りだ(C)MMAPLANET

【写真】2010年の世界大会でもベスト8。松本もビッグステージ再登場は嬉しい限りだ(C)MMAPLANET

自身が鮮烈な黒帯デビューを果たして以来、ガラっと変わってしまった現在の世界のトップの光景に、松本がどのような形で存在感を示すのか、要注目だ。

また松本のチームメイトにして、昨年のパン大会茶帯の部で3位入賞し、昨年末に黒帯昇格となった玉木強(カルペディエム)、13年のコパ・ブルテリア黒帯ライトフェザー級決勝で元修斗世界王者の松根良太からスイープを取って勝利を果たした平尾悠人X-TREME柔術アカデミー)というテクニシャンも、この世界の強豪がひしめくパン柔術という大舞台でどこまで活躍できるかにも期待したい。

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