【Metamoris】クロン、重厚な一戦で世界王者ソウザを破る
<20分1R>
クロン・グレイシー(ブラジル)
Def.17分 by 腕十字
オターヴィオ・ソウザ(ブラジル)
引き込みからクローズドガードを取ったクロン。ソウザは立ち上がったまま、クローズドを解くと、足を捌いてバックキックパスを狙うと、一転担ぎにいったソウザ、クロンの体が場外に出て同体でマット中央へ移動、試合が再開する。
3分経過し、ソウザのパス狙いのプレッシャーを受け続けるクロンが立ち上がり、再びジャンピングクローズドガードへ。クロンはスイープを狙い、シッティングガードへ。マット中央でスタンドで再開となった試合は6分30秒が過ぎ、ソウザが逆にジャンピングガードを見せる。
手首を引き寄せられるクロン、どちらかというとコントロールされているか。と、クロンは自ら尻をつき、ここでソウザが上を取り返す。ポイント柔術では、見られない攻防か。足を一本抜いたソウザをリバーサルしたクロンは、引手をしっかりと持ちトップをキープする。担ぎパスを狙ったクロン、ソウザは左足でクロンの肩口を蹴り上げ距離を取ろうとする。
残り10分、クローズドに戻したソウザが煽る。両ヒザをついたクロンは立ち上がり、クローズドを切るが、なかなかガードは割れそうにない。オモプラッタを狙うソウザ、クロンはヒジを引き寄せてディフェンスする。左手でソウザの右足の下側からベルトを掴み、柔術流アンダーフックのクロンに対し、エビでこれを切ったソウザが立ち上がる。
クローズドガードからクロンが、スタンドに戻る。クロンは再びジャンピングガードを見せ、割れるとハーフバタフライ・ガードからスイープを仕掛ける。左足をひいて、バランスをキープしたソウザが逆にパスを狙う。残り5分、リバーサルからクロンがパスを狙う。と、引き込んでアキレス腱固めをクロンが仕掛けるも、ソウザは足を引き抜く。
残り4分、クロンが担ぎから足をさばいてパスに成功。サイドから首を殺しが、ワキはすくえない。ハーフから煽ったソウザだが、クロンは絶妙なバランス感覚でトップをキープすると、ニーインザベリーから一気に腕十字を極めタップを奪った。
濃密な一戦でIBJJF世界王者を破ったクロンは「アメージングな気分だ。オタービオは本当に強いファイターで、世界王者と戦える機会を得られた嬉しい。僕もいつか世界王者になりたいけど、IBJJFの10分間ルールじゃ彼に勝つのは本当に難しい。彼のクリップは本当に強いから。でも、疲れたらミスもするしね」と、エリオ・グレイシー一族らしいコメントを残した。
対して「素晴らしい機会だった。僕にとっては新しいルールだけど、参加できてうれしい。バッハのみんながサポートしてくれたけど、勝てなかった。次の機会のためにトレーニングを続ける」とソウザは語った。