【Strikeforce】「ヒロタは予想以上に強かった」(パット・ヒーリー)
【写真】廣田瑞人を下し、ストライクフォース戦績6勝1敗とし、ギルバート・メレンデスの持つライト級王座挑戦をアピールするパット・ヒーリー(写真は計量時のもの) (C)MMAPLANET
14日(土・現地時間)にオレゴン州ポートランドのローズ・ガーデンで行われたStrikeforce「Rockhold vs Kennedy」で、日本の廣田瑞人を破ったパット・ヒーリー。
レスリングでは廣田を上回ると予想されていたが、予想外の苦戦を強いられたと本人も認めた。それでもレスリングとムエタイの融合を目指しつつあるヒーリーは、組んでからのエルボーという目新しい攻撃を見せ、テイクダウンにつなげた。
廣田との激闘を制したヒーリーは、ギルバート・メレンデスへの挑戦を視野に入れている。
――タフファイトの末、廣田瑞人選手を判定で下しました。
「ヒロタは本当に強かった。試合前に予想していたより、ずっと強かったよ。テイクダウンディフェンスも、思っていた以上に上手くて、バランスも良かったよ。テイクダウンをされたことは少し驚いている。まぁ、タフな戦いになるとは覚悟していたんだけど、それ以上にタフだったね。
それとは逆にもう少し楽にテイクダウンできると思っていた。でも、足を利かせることができないように対処していたし、上半身も常にワキを差してきた。あんなにテイクダウンで苦労させられたことは、これまでなかったよ」
――プラン的には、もっと楽にテイクダウンを奪うということだったのでしょうか。
「そうだね。ヒロタが倒されたときに、巧く立ち上がることができるファイターだとは分かっていた。テイクダウンしては立ち、またテイクダウンして削ろうと思っていた。だから、あんなに倒すのに苦労するのは計算外だったね」
――パットの右ワキを差して、左ヒジを当てる攻撃は見事でした。
「チーム・クエストのコーチの一人デレン・ファッソーは、何度もタイへ行っていて、彼の指導でエルボーとニーが上達してきた。僕が必要だと思っていた打撃とは別種の打撃を指導してくれたんだ。
半年前にチーム・クエスト・タイランドができて、そこの指導者の一人は2日前にルンピニーの王者になったばかりなんだ」
――レスリングと首相撲で、体の使い方など共通する部分はあるのですか。
「MMAで戦うには両方が必要だ。レスリングだけでも、タイ・クリンチだけでも、テイクダウンは簡単に取れない。グレコローマンの場合は、一方の足をとても深く相手の足の間に入れるけど、首相撲の場合はもっと平行に足を置くことになる。踏み込んでいると、バランスを失ってヒザを上げることできないからね。
足払いも多いから、もっと上半身が自由に効いた方が良いからね。だから、二つの組みは別モノで、その別モノを連動させることで、より完璧な組みになり、打撃を組みのなかで使いこなすことができるようになるんだ。
僕ももっともっと巧くなりたいと思っているんだ」
――なるほど。厳しい試合でしたが、この勝利はギルバート・メレンデス戦につながるものだと思っていますか。
「そうなって欲しいね。ストライクフォースで5連勝している。通算でも6勝1敗だ。僕のような戦績を残しているライト級ファイターはいない。だから、次の挑戦権は僕にあると思う。
これまでMMAで戦ううえで、十分にレスリングをやってこなかった。でも、これからはタイ・クリンチとレスリングを取り入れて、レスリングのなかでミット打ちをしていきたい。それが僕のアドバンテージになるだろう」