【GRANDSLAM】7/13、新ケージMMAイベント旗揚げ
【写真】会見には勝村(右)、勝村と共にGRANDSLAM実行委員会として大会を開催する相原雄一氏(左)も出席した(C)MMAPLANET
5日(木)、東京都港区のCARPE DIEM MITA(カルペディエム三田)にて記者会見が行われ、第6代修斗世界フェザー級王者・勝村周一朗が総合プロデューサーを務めるケージのMMAイベント「GRANDSLAM」の開催発表会見が行われた。
新たなケージイベントが国内に誕生する。大会の総合プロデューサーは元修斗世界王者であり、リバーサルジム横浜グランドスラム代表の勝村が就任。会見では勝村がイベント開催の目的として、以下の4つを挙げた。
(1)ケージ大会を日本でもっと増やす。団体の垣根なく多くの選手に経験を積んでもらい、この大会をステップに海外で活躍する選手を増やす。
(2)若手育成の場として、デビュー時期からケージで試合を組む。選手が育つ環境を整えて、若い選手にチャンスを与える。また国内のベテラン選手、他プロモーションでタイトル争いに負けた選手、海外プロモーションからリリースされた選手、怪我から復帰する選手のためにケージで再生の場を作る
(3)ケージでもアマチュアの試合も組み、生涯スポーツとして格闘技に取り組む人にチャンスを与える
(4)継続して大会を開催し、国内MMAの可能性を広げる
旗揚げ戦は7月13日(日)東京・ディファ有明。イベント名は「GRANDSLAM」(グランドスラム)と名付けられ、旗揚げ戦には「―Way of the Cage―」というサブタイトルがつけられた。
大会ルールは世界基準と言えるユニファイドルールを採用。出場予定選手として発表された日本人選手は「GRANDSLAM」で再出発する所英男、UFCをリリースされた清水俊一、ZSTフェザー級王者の森興二、同じくZSTで活躍する伊藤健一、昨年修斗で世界戦を2度経験した飛猿☆No.2、2007年9月以来のMMA復帰となる井口攝、先日の「TTF CHALLENGE 01」で勝利した古間木崇宏の7名。
【写真】エリック・パーソン率いるCSW所属、ジョシュ・バーネットの愛弟子でR-1ジムのリコ・チャッパレリにレスリングを習うビクター・ヘンリー。キャリア6勝1敗の新鋭は、果たして誰の対戦相手となるのか(C)MMAPLANET
さらに海外からナム・ファン、ジョシュ・バーネットの愛弟子ビクター・ヘンリーの出場も発表され、まさに団体の垣根を越えた様々なキャリアの選手たちが一堂に介すことになった。大会もアマチュアとプロの二部構成で、それぞれ10試合ずつを予定。プロ部門でもオープニングファイトも組まれる。大会ルール、出場選手の面々、アマチュアとの共催など、勝村が説明したコンセプトをすべて網羅した旗揚げ戦になったといえるだろう。
他プロモーションとの差別化について聞かれた勝村は「僕は選手でもあるし、ジムの会長でもある。その視点を持って選手のためになる大会を心掛けたい。団体の枠にとらわれないというか、選手にいいように使ってもらえる大会にしたい。出たい選手は誰でも出ても欲しいし、この大会をステップに別の大会に出てもらっても構いません」と強調。選手・ジム代表・プロモーターという3つの顔を持つ勝村だからこそ出来る“選手のため”のケージイベントという部分が期待される。
その一方で既存のプロモーションとの兼ね合いがどうなるのかは懸念されるところ。判定を巡ってVTJから離脱を発表した所の参戦について質問も挙がり、勝村は「自分が主催する側になって、色んなものを変えていきたいと思います。ああいうことが起こらない大会にしたいし、もし起きてもスムーズに物事が進む大会にしたいです。所英男がもう一回世界を目指して頑張りたいというのもあって、今回は試合をオファーしました」という見解を示した。
あくまで勝村は「他のプロモーションのみなさんとは今回の大会開催についてお話させていただきました。既存団体に喧嘩売る気はないですし、僕は他のプロモーションにもこの大会を利用してもらいたい」というスタンスを貫いている。「どこかのプロモーションで試合を組みたかったけど組めなかった選手、タイトルマッチで負けたばかりですぐには使いにくい選手。そういう選手をこの大会に出してくれても構いません。僕はそういう役割で構わないので、他のプロモーションが困っているところを補いたい」と話しており、マッチメーク面で既存のプロモーションを協力・サポートし、選手にチャンスを与えるという部分での継続開催にも注目していきたい新ケージMMAイベントだ。
なお大会チケット発売を予定している13日までに主要対戦カードは発表される予定だ。