【UFC173】完勝コーミエー、挑戦宣言。完敗ダン・ヘン、現役続行
<ライトヘビー級/5分3R>
ダニエル・コーミエー(米国/4位)
Def.3R3分53秒by RNC
ダン・ヘンダーソン(米国/6位)
左拳を前に出した構えのヘンダーソンに対し、コーミエーは左ハイを見せる。場内はヘンド・コール。そのコールをどよめきに変えたのが。コーミエーの差しからアウトサイドトリップよる豪快なテイクダウン。サイドを取ったコーミエーは、右のパウンドを連続で落す。ヘンダーソンの潜りからスタンドという流れを潰したコーミエーが、そのままサイドをキープする。上四方から頭を跨いでも自らサイドへ戻る。
ヘンダーソンはハーフに戻すが、コーミエーはマウントを狙う。2度目のトライで足を抜いたコーミエー、ヘンダーソンもヒップエスケープからハーフへ。そのヘンダーソンの蹴り足を捌いてサイドに回ったコーミエーはバックからサイド、ヘンダーソンの動きに合せて立ち上がる。ケージに詰め寄るコーミエーだったが、ヘンダーソンが組んでケージに押し込む。コーミエーが体を入れ替えたところで初回が終わった。
2R、ヘンダーソンの豪快な左右のフックを回ってよけたコーミエーが、シングルレッグでテイクダウンに成功する。サイドを取ったコーミエーだが、場内はブーイング。コーミエーはニーインザベリー、体を起こしたヘンダーソンのシングルを潰してバックへ。後方からパンチ、正対しても足が取ることができないヘンダーソンは、背中が伸びる。上四方から腕関節を狙うコーミエーに、ファンはここでもブーイングを送る。サイド、上四方、マウントと自在に動き回ったコーミエーに対し、ヘンダーソンが足を戻す。ハーフからコーミエーは構わずパンチを落とし、ここでもパス。左のパンチ&エルボーで攻め続ける。クォーターから鉄槌、ワキの下からのアッパーを被弾したヘンダーソンが、自ら背中をつけてガードを取る。コーミエーは上四方からボディにエルボー、ヘンダーソンの動きを常に上回りバックコントロールの状態で、全く危なげなく2Rを戦い切る。
最終回、ケージ際から前に出られないヘンダーソンは、前蹴りなど打撃のプレッシャーを受け体が固まる。さらに宙を回されるような豪快なスラムでテイクダウンを許してしまったヘンダーソン。ここでもマウントを取ったコーミエーはバックマウントに移行するも、自ら足のフックを抜いて、クォーターバックから左のパンチへ。上を向いたヘンダーソン、そのままパウンドを被弾し、自ら亀へ。バックコントロールから足をフック、自在に動いたコーミエーがバックマウント奪取と同時にRNCへ。腕を入れ、胸で圧迫する。身動きが取れないヘンダーソン、レフェリーが腕を取り、落ちていることを確認。
レフェリーが気付く少し前には、意識がなくなっていたようだった。ヘンダーソンを全く寄せ付けなかったコーミエーは、「ジョン・ジョーンズ、もう俺から逃げられないぞ」とUFC世界ライトヘビー級世界挑戦を高らかにアピール。続いてマイクを向けられたヘンダーソンは、引退発言を求めるようなジョー・ローガンの度重なる質問に対して、「可能限り成長し続ける」と引退をほのめかすことすらしなかった。