【UFC144】水垣偉弥、必勝パターンが崩れ判定負け
<バンタム級/5分3R>
クリス・カリアソ(米国)
Def.判定3-0:29-28、29-28、29-28
水垣偉弥(日本)
左ジャブを伸ばす水垣に、左ハイキックを見せるカリアソ。水垣が前に出ると、カリアソが距離を取る。カリアソが踏み込むと、フックで迎え撃つ水垣は、じっくりと距離を見計らっていく。テイクダウンに失敗した水垣に、カリアソの右がヒットする。
右を伸ばすカリアソに、左を返した水垣が四つ組みからテイクダウンに成功。インサイドの水垣にオモプラッタを仕掛けたカリアソ。水垣は腕を引き抜いてパウンドを落とす。しっかりと腰をコントロールしてカリアソを立たせない水垣は、右パウンドから勢いのある左のパウンドを放っていく。
カリアソは手首を掴んで、ハイガードから三角を仕掛ける気配を見せるが、水垣はすぐに察知して腕を引き寄せる。残り30秒、右、左、右を連続で落とした水垣が、そのままトップキープして初回を戦い終えた。
2R、右ローから左を打ち込み、カリアソがパンチを返したところで右フックから組みついた水垣は、距離を取り直す。背が低くサウスポーのカリアソとの距離が掴み辛いか。水垣が左を空振りし、カリアソが右を伸ばす。左に回りながら、肩を突っ込むように距離を詰める水垣。右アッパーは再び、空を切るが、組みついた水垣がケージにカリアソを押し込む。
ヒザを突き上げ、体勢を入れ替えたカリアソがケージに押し込むが、逆に水垣がテイクダウンを奪う。残り2分、インサイドからパスをうかがい、パウンドを落とした水垣の重いパウンドがカリアソの顔面を襲う。胸を合わせて抑え込む水垣にカリアソがハーフネルソンの要領で返しに行く。
リバーサルを許した水垣は、体を入れ替えてスタンドへ戻ると、スイッチを見せながら再び組み合ったところで2Rが終わった。テイクダウンを奪うものの、打撃では主導権を握ることはできないまま試合は最終回へ。
左のハイを見せるカリアソ。水垣は、ここでも組みついて右ワキを差してケージに押し込む。カリアソはヒザを見せて、体を入れ替えシングルレッグに。腰が浮いた水垣だが、ケージを背にしてこれを耐えきるも、離れ際にショートのワンツーを受けてしまう。左ストレートから組みついたカリアソ。ヒザを受けながら態勢を入れ替えた水垣は右ヒジを受ける。
残り2分30秒、打撃の距離からカリアソの左ハイにテイクダウンを合わせた水垣は左から右のパウンドを落とす。腕十字、フラワースイープの機会をうかがうカリアソに対し、水垣は懸命にトップをキープする。左ボディから顔面に拳を落とす水垣。ハーフから左エルボーを落とす。
残り10秒、立ち上がりながらパンチを振るった水垣は、攻めあぐんだ印象を残しタイムアップへ。一部のファンからブーイングを起こった第2試合。ジャッジ3者は28-29でカリアソに凱歌が挙がり、唖然とする水垣。テイクダウン+トップキープという必勝パターンが、スタンドの数少ない有効なパンチの前に敗れるという結果になってしまった。