【ONE173】ピューリックをKOした武尊が次戦での現役引退を表明、吉成が日本人初のONEムエタイ王者に
【写真】武尊がリングを降りる決意をした日に、日本人として初めてONEムエタイのベルトを巻いた吉成。武尊がONEで切り開いた道を続く選手たちの台頭を感じる一夜だった(C)ONE
16日(日)有明アリーナで開催される「ONE173」。今大会では3月にロッタン・ジットムアンノンにKO負けを喫した武尊がデニス・ピューリックを相手に再起戦を迎え、吉成名高はムエタイ・アトム級王座決定戦でヌンスリン・チョー・ケットウィナーと対戦した。
Text by Takumi Nakamura
<キック・フライ級/3分3R>
武尊(日本)
Def.2R2分49秒by TKO
デニス・ピューリック(カナダ)
ロッタン戦から約8カ月ぶりの再起戦となった武尊。対戦相手のピューリックは強打とタフさを誇るファイターで、過去にロッタンとも対戦経験があり、3Rフルに打ち合ったこともある。武尊はデビュー以来使い続けてきた入場曲を変え、初めて真っ白なキックパンツを履いてケージへ上がった。
試合は武尊が1Rからカーフキックで細かくダメージを与え、右→左フックからの右フックでダウンを奪い、終了間際に右ストレートでダウンを追加。2Rも決して倒し急ぐことなく、右カーフでダウンを追加し、最後は左ハイキックからのパンチ連打でTKO勝利を呼び込んだ。
復活の勝利を収めた武尊だが、試合後にマイクを持つと「僕は次の試合で引退します」と次戦での現役引退を表明し、キャリア最後の相手としてロッタンを指名した。当初ロッタンは今大会でノンオー・ハマとONEムエタイ世界フライ級王座決定戦を戦う予定だったが、前日の公式計量をクリアした後に体調不良を訴え、試合出場を辞退→病院に搬送されていた。
試合当日、ロッタンはケージサイドで試合を観戦しており、武尊に呼びかけに応える形でケージに上がり、両者のフェイスオフが実現した。武尊のラストファイトは2026年4月29日の有明アリーナ大会が濃厚。ここから本格的にロッタン戦実現に向けた具体的な交渉がスタートすることになる。
<ONEムエタイ・アトム級王座決定戦/5分3R>
吉成名高(日本)
Def.3-0
ヌンスリン・チョー・ケットウィナー(タイ)
吉成は3月の日本大会からONEに参戦。複数試合契約を締結するとONE Friday Fightsでの2戦を含め、3戦3勝(2KO)の成績を残し、MMAグローブ着用のONEムエタイでもそれまでと変わらぬ強さを見せ続けた。そして今大会ではムエタイ・アトム級王座決定戦でヌンスリンと拳を交えた。
試合は吉成が圧倒的有利と思われたが、ヌンスリンも善戦。2Rに右フックをヒットさせ、首相撲で吉成を転倒させる場面も作る。しかしそれ以外は吉成がサウスポーから繰り出す鋭い攻撃でヌンスリンに攻め入る隙を与えずフルラウンドを戦い、判定勝利でONEムエタイ・アトム級のベルトを巻いた。
武尊がリングを降りる決意をした日に、日本人として初めてONEムエタイのベルトを巻いた吉成。戦ってきたルールこそ異なるが、吉成の王座戴冠は武尊のバトンを受け取るファイターの誕生でもある。他にもこの日は武尊と同門で後輩にあたる与座優貴がスーパーレック・キアットモー9に判定勝利しているが、武尊がONEで切り開いた道を続く選手たちの台頭を感じる一夜だった。














