【UFN265】ウランベコフ戦前、堀口恭司インタビューExtra=ATTの練習と空手と野村駿太「凄くプラスに」
【写真】本計量&セレモニアル計量も終えて待ったなし!!(C)Zuffa/UFC
本日22日(土・現地時間)にカタールはライヤーンのアリ・ビン・ハマド・アルアティヤ・アリーナでUFN265「Tsarukyan vs Hooker」が開催される。
Text by Manabu Takashima
今年の1月に前王者イスラム・マカチェフの持つライト級王座挑戦とリベンジ戦の機会を背中の負傷で失したアルマン・ツァルキャンが、パトリッキー・フレイレ&ベンソン・ヘンダーソンを破った2試合を含めグラップリングで3連勝中という勢いを駆ってダン・フッカーと対戦するメインイベント。
ウェルター級王座陥落からの再起戦で、イアン・ギャリーというトップコンテンダーとのマッチアップがコメインで用意されたベラル・モハメッド。
ヘビー級のセルゲイ・スピヴァク×シャミル・ガジエフがファイトウィークになってキャンセルされたものアレックス・ペレス×アス・アルマバエフのフライ級戦、ONEで青木真也を破っているザイード・イザガクマエフのオクタゴン初陣=ニコラス・ダルビー戦と注目カードが並んだ今大会。それでも国内での注目は堀口恭司の9年振りの復帰戦だ。
MMAPLANETでは既に堀口インタビューを掲載したが、今回はひょんなことから再び10分ほどファイトウィークに入った堀口の取材が実現した(※11日)。
リモート取材がつながると「あれ、MMAPLANETはインタビューって先週やったじゃないですか」という堀口。UFCファイターへの試合に向けてのプレビュー・インタビューの依頼は、基本はUFCアジアを通して日本のメディアは行っている。そのなかで日本人選手に関しては、UFC JAPANが担当しているのだが、両者に取材申請を行いUFC JAPAN経由のインタビューが行われた場合は、ファイトウィークのインタビュー枠から外れるという形になっている。
今回はなぜか、どちらも枠が残っており当サイトは2度目のインタビューを実施することができた次第だ。「なんか聞くことありますか?」といつも通りリラックスモードの堀口インタビューEXをここでお届けしたい。
――亀池記者の堀口選手のインタビューを読み、不足に感じた部分に関して話を伺わせてもらおうと思っていたのですが、不足はなくて……。
「色々と聞かれましたからね(笑)。もう聞くことないんじゃないですか」
――ハイ……とは、ならないですよ(笑)。実はATT所属になった野村選手のインタビューを先月にさせてもらって。そのATTでの練習という部分で今回、堀口選手に話を聞かせてもらいたいことがあります。
「ハイ」
――まず今回の試合に向けて練習が再開できたのは、いつ頃だったのでしょうか。
「全然覚えていないスからね。アハハハハ。いつだろう……。ケガをしたタイミングが試合が決まってすぐで。6月の試合に間に合わないと思って欠場させてもらって、やっぱり治ったも7月だったんですよ。2、3週間は間に合っていなかたったですね」
――7月に練習を再開して、いつ頃に再びウランベコフとのオファーがあったのでしょうか。
「同じぐらいじゃないですかね。練習を再開し、試合もできると連絡すると、そのまま同じ相手が来た感じで」
――すると今回は対策練習のみを行ってきた感じでしょうか。
「本当に試合前も試合が決まっていない時も、そんなに変わらないですよ。いくつか対策練習が増えるだけで、基本的に自分はいつもジムにいるので。1日に3部練と走る。これは試合前も変わらないので」
――ATTの選手は、皆がそういう感じなのですか。
「いや、自分がッスね。ATTはジムであって、練習を強要するところではないので。試合が決まると、マイク(ブラウン)が試合映像を見て、アドバイスをくれる感じです。今回の相手は、まぁグレコじゃないですか」
――ハイ。加えてダゲスタン土着レスリングというのか、腰で抱えて足のひっかけた方が独特というか。
「もう、その通りッス(笑)。そういう部分も含めて、マイクが相手の得意なところと不得意なところをピックアップして、ドリル練習に落とし込む。やるべきことと、やっちゃいけないところを理解していくような流れです。
ただ、自分の戦いをすることが軸で。相手に合わせるのではなく、相手を自分に合わさせる。相手のペースで戦うと、それは相手の土俵で戦うことになるので。だから自分のペースに全部、巻き込んでいくっていう感じですかね」
――野村選手が「ストライカーだからだとか、グラップラーだからでなく。MMAファイターとして、どのスタイルにも自分の戦いをして勝たないといけない」と話していて。もともとそういう感性の持ち主かもしれないですが、堀口選手に似ていると感じました。
「まぁ、ATTにいるとどんなスタイルでも世界のトップがいるわけで。そこで普段から練習していると、全局面で対応できるようになる。だから自分のペースに相手に合わせることができる……いや、分かんないスね。でも絶対なのは、相手を変に意識しすぎないです。
自分が良くない状況になっても、どういう風に対応すれば良いのか分かっているので。自分の得意不得意を理解しているから、自分を強く出せる。対策もできていますしね」
――なるほどです。9年振りのUFCですが、UFCルールで意識を変える部分などはありましたか。
「金網を上手く使うとか、それぐらいじゃないですかね。サッカーボールキックとか、扇久保さんとやった時に何回か使ったぐらいで。そんな使ってなかったですし。サッカーボールキックを蹴ることができるタイミングも、そこまでないんで。
なんでもサッカーボールキックっていう感じでいると立たれますし。なら、抑えてトップコントロールして殴る方が早いっスよ」
――それこそが堀口恭司のファイトIQの高さですね。ところで練習をしていれば全局面で戦えるようになるATTにおいて、野村選手が合流したことで空手というピースがそこに加わりました。
「空手ってやっぱり独特なんで。アレができるのは、やってきた人でないと無理で。でもやってきた人達っていっても、自分が求めるモノは結構レベルが高いから……できない。そういう状況だったので、凄く助かりました。
帝京大学で空手をやってきた選手だから、色々と話して空手の練習をすることができましたね。ただ僕らのスタイルは全然似ていないんですよ。ステップと間合いが似ているぐらい。それでも2人で打ち込みをして、空手の感覚を自分は取り戻すことができました。日本に帰国せずに、ATTでその練習ができたことは自分にとって凄くプラスになりましたね」
――では間近に迫ったウランベコフ戦、空手という部分でも楽しみにしています。
「まぁ空手とか無しにしても、あの背が高い選手を俺のような小さな選手が倒せるって……凄く楽しいじゃないですか。『あんな選手を倒せるんだ』っていうのを見せたいです。原点に返るというか、デカいヤツが強いっていう時代じゃないぞというのを見せたいです。小さいヤツが倒すから、盛り上がるので」
――フライ級に落としても、体格差のある相手と戦うことになったと。
「きっと、めちゃくちゃ体重も戻してくると思います。初戦で強い選手を当ててもらったので。ここでしっかりと勝って、チャンピオンを目指せるというところを見せるので応援よろしくお願いします」
■視聴方法(予定)
11月23日(日・日本時間)
午前0時00分~UFC Fight Pass
午後11時30分~U-NEXT(土・日本時間)
■UFN265対戦カード
<ライト級/5分5R>
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)
ダン・フッカー(ニュージーランド)
<ウェルター級/5分3R>
ベラル・モハメッド(米国)
イアン・ギャリー(アイルランド)
<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
アロンゾ・メニフィールド(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジャック・ヘルマンソン(スウェーデン)
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)
<フライ級/5分3R>
堀口恭司(日本)
タジル・ウランベコフ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
ルーク・ライリー(英国)
ボグダン・グラッド(オーストリア)
<ウェルター級/5分3R>
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)
ニコラス・ダルビー(デンマーク)
<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス(米国)
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
<ライトヘビー級/5分3R>
アブドゥルラクマン・ヤキャエフ(トルコ)
ハファエル・セルケイラ(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ライアン・ロダー(米国)
イズミール・ヌルディエフ(オーストリア)
<バンタム級/5分3R>
ベクザット・アルマカーン(カザフスタン)
アレクサンドル・トプリア(スペイン)
<ライト級/5分3R>
ニュルロ・アリエフ(タジキスタン)
シェケメ・ロック(英国)
<ヘビー級/5分3R>
マレク・ブユウォ(タジキスタン)
デンゼル・フリーマン(米国)



















