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【LFA223】2025年オーラスはリーチ213センチのフランシスキネーリ×ピアズマのウェルター級王座決定戦

【写真】この身長差。そしてフランシスキネーリの細さ…… (C)LFA

21日(金・現地時間)、ニューヨーク州ナイアガラフォールスのセネカ・ナイアガラ・リゾート&カジノでLFA223「Francischinelli vs Piersma」が開催される。2025年のLFAは12月にイベントは開かず、この年間25度目の大会でウィンターブレイクに入る。
Text by Manabu Takashima

既に夜間には氷点下になるナイアガラフォールスだが、メインでウェルター級王座決定戦に挑むジュナサン・ピアズマは車で90分ほど離れたロチェスター在住で、チケットはソールドアウトだという。

キャリア10勝3敗、6つのKO勝ちと3つのTKO勝ちを誇るピアズマはCage TitanとCombat FC、そしてNew England Fightsという3つのローカルショーでウェルター級のベルトを巻く。


そのピアズマはグラップラーとしても著名でFury プログラップリングやUFC FP Invitationでも戦っており、後者ではラファエル・ロバトJrと引き分けている。CFCFでは3勝1敗、LFAは2年2カ月ぶりの出場で、前回はデヴィン・スミスに後ろ回し蹴りで秒殺KO負けを喫している。

その後の2年でピアズマは4勝1敗と結果を残し、1敗は昨年のRoad to UFCのワンマッチ=サマンダル・ムロドフ戦だった。ムロドフはキャリア11連勝とした期待の新鋭だったが、痛い敗北を喫しているピアズマはホームタウンヒーローながら今回のタイトル戦では、相手のルイス・フランシスキネーリに注目は集まっている。

キャリア5戦5勝5KOのフランシスキネーリは、LFA生え抜きのファイターでまだ2Rを戦ったことがないストライカーだ。ウェルター級王座決定戦を戦うのだから、当然ウェルター級のファイターだが、身長は198センチでリーチは驚異の213センチと2メールと越えている。

サンパウロ生まれ、8人の息子を持つシングルマザーに育てられたフランシスキネーリはソーシャルプロジェクトでキックボクシングを始め、キッズ&アマチュアからプロで活躍。2011年――15歳の時にパラグアイで行われた南米選手権で優勝という記録は見られるが、詳しい戦績は不明だ。

自身が人生を切り開いたソーシャル・プロジェクトで、逆にキックを指導するようになったフランシスキネーリだが、2023年にカリフォルニアに移り住みMMAを戦うようになった。

当然、リーチの差を生かしてフランシスキネーリは遠い距離――彼にとっては拳の届く中間距離でジャブ、負け蹴りで相手を突き放して空間を支配できる。こうなると、相手は強引にステップインするようになり、ここにジャブやカウンターを合わせダメージを与える。

同時にインファイトやケージ際のクリンチの展開もこなしており、少しでもスペースができると簡単にアゴまで届くヒザを効かせ、離れて左ストレートや左ハイでKOというのが鉄板の流れだ。

特に圧倒的なキレやパワーがあるわけでもないが、フランシスキネーリは精度の高い攻撃で初回KOを続けている。とはいえ本格的なグラップラー、結果を残しているファイターとの対戦は今回のピアズマが初めてともいえるので、この辺りのレスリング&グラップリング対策は気になるころだ。

「今は打撃よりもグラップリングの練習時間の方が多い」というフランシスキネーリが、UFCに挑める素養があるのか。真価が問われる一戦となる。

もちろんピアズマとしても、黙ってスプリングボード役を受け入れるわけではないはず。決死のグラップリングに、フランシスキネーリがどのような反応を見せることができるのか。そこが勝負の鍵となることは間違いない。

■視聴方法(予定)
11月22日(土・日本時間)
午前11時00分~UFC FIGHT PASS

■ LFA223主な対戦カード

<LFAウェルター級王座決定戦/5分5R>
ルイス・フランシスキネーリ(ブラジル)
ジョナサン・ピアズマ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・クレイトン(米国)
ジエゴ・ビアンキーニ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
カイル・プファール(米国)
スティーブ・コリンズ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョー・テイラー(米国)
シーラー・ラッド(米国)

<フェザー級/5分3R>
コール・アラクサニアン(米国)
ターナー・トランブリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ニック・エルドリッジ(米国)
セバスティアン・ルイス(ペルー)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェイド・シーリー(米国)
アリニ・デイヴィヂ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
アルマン・ハサノフ(アゼルバイジャン)
アブドゥラクマン・ファジロフ(ウズベキスタン)

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