【ONE FN35】タフファイトも3Rにダウエフをパウンドアウト。アブドゥラエフ、13連勝&フィニッシュ率10割
【写真】形の上では2試合連続計量失敗。そこを突っ込まれても「僕はベルトがないだけで、チャンピオン」と言ってしまう強心臓。ハイドレーションの数字なんか知るか――という空気すらある(C)ONE
<158.75ポンド契約/5分3R>
アクバル・アブドゥラエフ(キルギス)
Def.3R3分47秒 by TKO
イブラヒム・ダウエフ(ロシア)
左リードフックを見せたダウエフ。アブドゥラエフはジャブを当て、右カーフを蹴る。ショートのコンビで前に出るダウエフに対し、足を使ってジャブを使うアブドゥラエフが右カーフを入れる。ダウエフのダブルレッグを切ったアブドゥラエフが、カーフを続けジャブを伸ばす。ダウエフは2度目のダブルレッグでロープに押し込むと、スイッチをゆるさず尻餅をつかせる。コーナーを背負ったアブドゥラエフがエルボー、ダウエフはバックに回りリフトしつつバックダウン。
ダウエフはリフトしてテイクダウンし、バックを取り続ける。キムラグリップから、ついに正対したアブドゥラエフは、右足を取られた状態で足をクロス&ウィザーから離れる。
ワンツー、左ジャブからボディとパンチを纏めるアブドゥラエフだが、ダウエフはヒザ蹴りを狙う。姿勢を乱しながらもテイクダウンを決めたアブドゥラエフが、頭を胸に付けた状態で左右のパンチを落とす。立ち上がり、振りかぶって殴るアブドゥラエフだがダウエフが三角へ。さらに腕十字へ移行するが、頭を抜いたアブドゥラエフがパス。ダウエフは足を戻し、レフェリーがリング中央に移動させたところで初回が終了した。
2R、両者ジャブを伸ばし、ダウエフはフック&右オーバーハンド。アブドゥラエフはストレートを伸ばす。ダウエフは左フックも下がるアブドゥラエフをテイクダウン。スプロールして正座状態のアブドゥラエフが立ち上がるも、シングルを引き続き狙われる。と、押し倒すように上を取ったアブドゥラエフはボディから顔面を殴り、エルボーを落とす。ダウエフの表情に疲れが見えるようになってくると、アブドゥラエフはパンチの回転数を上げる。腰を上げて拳を落とすアブドゥラエフが、ギロチンを簡単に防いで左足を抜きにかかる。
ダウエフはクローズドに戻すが、アブドゥラエフがパスの圧を高めていく。残り90秒を切り、上と下から殴り合う両者。アブドゥラエフはエレベータースイープを潰し、足を抜きにかかる。ダウエフはここも足を戻すが、エルボー&パンチを受ける。ねちっこい展開のなかでパンチを打ったアブドゥラエフがダウエフを削った2Rとなった。
最終回、タッチグローブ直後にスピニングヒールキックを狙ったアブドゥラエフだが、ダウエフバックを取りに行く。正対し、シングルを切ったアブドゥラエフがワンツー。ダウエフもヒザ蹴りを見せるが、組んだアブドゥラエフがウィザードのダウエフを倒しきる。レフェリーが両者をリング中央に移動させると、ダウエフに後頭部を殴るなと注意が入る。
アブドゥラエフはダウエフのオクトパスガードからのレッスルアップを潰すと、担ぎパス。同時にヒザを顔面にいれ、立ち上がると再び担ぎパスから殴ってバックを伺う。ダウエフはシングルレッグもレッスルアップはまたもできず、引き込むようにガードを取る。相当に消耗しているダウエフは三角を察知され、クローズドガードを取る。残り2分を切り、この試合展開だとアブドゥラエフの連続フィニッシュ勝利は途絶えるか。
と残り90秒でレフェリーがブレイクを命じ、試合がスタンドに戻るとアブドゥラエフは左ハイを見せる。ダウエフの右フックに対し、アブドゥラエフは左ダブルから右を打ち込みダウンを奪う。
ダウエフは懸命に足をきかせ、抱きつこうとするがアブドゥラエフのパウンドを止まらず、レフェリーが試合を止めた。
デビュー以来の連勝とフィニッシュ勝利記録を13に伸ばしたアブドゥラエフは、「とてもタフな試合で、強い相手だった。彼のおかげで、僕はより強くなれた。計量失敗? ベルトがないだけで、僕はもうチャンピオンだ」と勝者は話した。