【PFL Europe2025#02】パトリッキ・アビホハ、ハイが当たる距離を創る――凄まじさ。ロバーツを完全粉砕
【写真】PFLは欧州、MENA、そしてアフリカまで発足。アフリカ系を発掘しまくっているなかで、このアビホハは特別すぎる存在かもしれない(C)PFL
<ウェルター級/5分3R>
パトリッキ・アビホハ(ベルギー)
Def.1R4分32秒by TKO
ダニー・ロバーツ(英国)
ブリュッセルのファンの大きな声援に迎えられたアビホハ、対してロバーツにはブーイングが沸き起こる。大パトリッキ・チャントにも慎重な立ち上がりを見せるアビホハは、サウスポーのロバーツに右ボディストレートを繰り出す。
胸に受けたロバーツも左から右ハイを狙って前に出る。ケージに詰まった状態から右を当てたアビホハは、ロバーツの動きを見すぎたかステップインに真っすぐ下がりシングルレッグでケージに押し込まれる。
ウィザーでロバーツにクラッチを許さないアビホハだが、体を入れかえることができない。レフェリーから2度目の注意が入ったロバーツは、強引なシングルレッグで頭を下げられクラッチを切られる。試合が打撃の間合いに戻ると、アビホハはジャブから右を打っていく。
素早い出入りにロバーツの拳は空を切り、右ボディストレートを打たれる。上下を打ち分け制空権を創りつつあるアビホハは、フェイクでロバーツを動かせる。続く右に反応し距離を取ったロバーツ。
その刹那、アビホハの右ハイがロバーツの顔面を捕ら腰から崩れ落ちる。鉄槌の追い打ちでアビホハが、TKO勝ちを決めた。
これぞ天賦の才。UFC7勝7敗のロバーツを完全粉砕したアビホハは、フランス語でマイクを続け「みんな、24歳。7勝0敗。UFCベテランと階級を上げたウェルター級で戦った。練習仲間のボリス(アタンガナ)に1度KOされたんだ。試合でもハイキックで多くのKO勝ちをしているヤツは『お前は柔軟性がない』と笑っているんだ。でも新しいセラピストとドクターに体を伸ばしてもらって、その成果を見せることができた」と笑いまで取ってみせると、次はという問いに「実は肩の靭帯をやってしまっていて、足も5月22日にケガした。足と肩を動かせないで、準備してきたんだ。今は休息が必要だ。カムバックは今年の終わりか、来年になるだろう。でもビッグネームと戦わせてほしい、KOするから」と返答した。