【ZFN ORIZIN02】河名マストが──日本人が狩られる場=ZFNで再起戦。6勝6敗のチェ・ソンヒョクと対戦
【写真】勝敗は当然だが、いかに組むのか。いかにコントロールするのか。河名の成長が見たい再起戦(C)MMAPLANET
6月7日(土・現地時間)、韓国はソウルのスポモチブでZFN RIZIN02が開催され、日本から河名マストが出場しチェ・ソンヒョクと対戦する。
text by Manabu Takashima
4月の旗揚げ戦に続き、K-MMA界のUFCへの登竜門=ジョン・チャンソン率いるZFNの非ナンバーシリーズであるORIZINが行われ、河名が約1年ぶりの勝利を目指す。
Road to UFC準決勝のシェ・ビン戦に続き、昨年12月のZFN02でユ・ジュサンに76秒でKO負けを喫した河名だが、もともとRTUの敗北後はこの春まで体を休め、スタイルを見直す期間とすることを指導者・八隅孝平氏は考えていた。
そこに上記のユ・ジュサン戦のオファーがあり、ZFN出場を河名は承諾。Dana White Looking for Fightの側面を持っていた同大会における、河名戦の秒殺でユ・ジュサンはUFCと契約した。
今回のオファーも対戦相手ありき。チェ・ソンヒョクの「強い相手と戦いたい」という要望をコリアンゾンビが聞き入れた。そのチェ・ソンヒョクは戦績6勝6敗のファイターで、フェザー級とライト級でキャリアを積んできた。
イ・ソンハ、ソン・ユンチャンというその後のBlack Combat王者、Top FC王者のホン・ソンチャン、そしてDouble GFC王者ソ・ドンヒョンというK-MMA界の王者クラスとの対戦が多く、レコードは綺麗ではない。いうと一昔前の韓国MMA界のファイター育成方法から脱し、ZFNで二連勝として今回のチャンスを得た。
チェ・ソンヒョクはサンボ国家代表経験者でキックイベントのMAX FCでも活躍、シュートボクシングに来日して奥山貴大に判定負けを喫している。MMAでも柔道の足技を得意としつつ、打撃のリズムは河名より良い
河名に限らず、佐藤天、阿部大治とZFNは日本人の実績のあるファイターが狩られる場であることは絶対だ。ただし、何も手足の自由を奪われてケージに上がるわけではない。狩られる立場を逆手にとって、次の一歩に進むことができる場とするかどうか。つまりは勝てば、現状を変えられる場となる。
また5分3Rのメインカード2試合&5分2Rのアンダーカードという構成のZFN ORIZINでは、アンダーカードは思い切り人材育成に振られているマッチメイクがなされている。
4試合中、3試合には4月25日にZFN YouTubeメンバーシップ・コンテンツで実施されたZFN AUDITION with Max Hollowayから抜擢されたジ・ミンチャン、イ・ドゥリ、シン・ドンジンが出場する。
なかでも第4試合で組まれたシン・ドンジン✕チェ・チャンウの一戦は注目度が高い。シン・ドンジンは前述のZEN AUDITION with Max Hollowayで37秒KOという最短KO勝ちを記録。マックス・ホロウェイが今大会出場ファイターにチョイスし、プロデビューが決まった。
対戦相手のチェ・チャンウはチェ・ドゥホの愛弟子でチームMAD所属。K-MMA版格闘甲子園というべき、コギョチョンワン(高校天王)シーズン01の優勝者だ。学校でいじめを受けて柔術を始めたチェ・チャンウは、打撃でもできるウェルラウンダーで今回の試合がプロ2戦目となる。
デビュー戦および間もないファイターたちの戦いが、公式YouTubeでストーリーが展開されている。K-MMAも、その形態は明らかに変わりつつあることが実感されるZFN ORIZIN02だ。