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【RISE】圧力と距離に注目。YA-MANがMMAグローブ・キック戦でGLORY世界フェザー級1位と対戦

【写真】MMAで培った打撃スキルがキックのトップに通用するのか。MMAファンにとっても注目のYA-MAN×トリンダーデだ(C)RISE

29日(土)東京都墨田区の両国国技館にてRISE ELDORADO 2025が開催され、YA-MANがミゲール・トリンダーデとMMAグローブマッチで対戦する。
text by Takumi Nakamura

2023年5月の三浦孝太戦でMMAデビューし、平本蓮、鈴木博昭、カルシャガ・ダウトベックと戦ってきたYA-MAN。自身のプロデュース興行FIGHT CLUB(2023年11月)ではMMAグローブ着用のキックルールで朝倉未来と対戦し、右ストレートでKO勝ちも収めている。今回は約1年半ぶりにホームリング=RISE凱旋を果たし、朝倉戦以来のキックルールでの戦いに挑む。


対戦相手のトリンダーデはWAKO・ISKAのヨーロッパタイトルを保持し、2023年12月のGLORY90でベルジャン・ぺポシをダウンの応酬の末に撃破。この勝利が評価されて、2024年3月のRISE ELDORADO 2024ではRISE世界スーパーライト級(65キロ)王者チャド・コリンズの対戦相手に抜擢されると、1RでコリンズをKOする番狂わせを起こした。

続く7月のGLORY93では当時GLORY世界フェザー級(65キロ)1位だったエイブラハム・ヴィダレスにも勝利。昨年12月にRISEとGLORYが協力して開催した65キロ・トーナメント=GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIXでは1回戦で日本の原口健飛をKOし、準決勝ではコリンズとのリマッチにもKO勝利。

決勝でこそペットパノムルン・キャットムーカオに敗れたものの、現在GLORYのランキングでは世界フェザー級1位、65キロのキックボクサーとして世界トップに位置している。YA-MANはRISEでMMAグローブマッチのタイトルを保持しているが、キックにおける実績はトリンダーデの方が上。YA-MANにとってはトリンダーデに挑む図式のマッチアップだ。

トリンダーデの武器はその攻撃力もさることながら、距離のコントロールの上手さだ。RISEでは豪快に倒す印象が強いトリンダーデだが、全体的な試合運びを見ればパンチと左ミドルを交えたコンビネーションで遠い間合いをキープし、鋭い踏み込みから攻撃をまとめるスタイルだ。

GLORYでのヴィダレス戦は判定決着となったものの、距離を取りながら右ローでヴィダレスの前足を削るという被弾の少ない・リスクを冒さない戦い方も見せている。

対戦相手としてはトリンダーデに距離を取らせない・踏み込むタイミングを測らせないことがポイントになってくるが、相手に圧力をかけて自分の得意なパンチの攻防に持ち込むのはYA-MANが最も得意とするところ。

MMAで戦うようになってからのYA-MANは、より重心が落ちて前に出る圧力が強くなった印象もある。また鈴木博昭戦で見せたボディと顔面への打ち分けなど、ボクシングスキルも向上しており、YA-MAN自身が言う「MMAをやったことで打撃のスキルが伸びている」場面は随所に見られる。

とはいえトリンダーデの攻撃力はキックボクサーとして世界トップレベル。伸びのある左ミドルやヒザ蹴りは、いくらタフなYA-MANであっても一発で致命傷になりかねない。離れた間合い・長い距離を保つことが出来ればトリンダーデ、その距離を詰めてパンチの攻防に持ち込めばYA-MAN。序盤から中盤にかけて、どちらの距離で試合が進むかが勝敗の鍵を握る一戦だ。

■視聴方法(予定)
3月29日(土)
午後12時00分~ABEMA PPV

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