【Breakthrough Combat03】誰だ? 二ノ宮寛斗。そして大脇征吾。飛躍を賭けて、ボグダノフ&中島太一戦へ
【写真】左が二ノ宮。右が大脇。両者にとって、まさにブレークスルーする大チャンスだが到来した(C)BREAKTHROUGH COMBAT
14日(金)、Progress実行委員会より2月26日(水)に無観客&配信大会として開催されるBreakthrough Combat03の追加カードが発表された。
Text Manabu Takashima
上田将年×イ・ジュンヨン戦、トレント・ガーダム✕竹本啓哉戦などMMA国際戦4試合。フェザー級王座決定戦=竹内稔×須藤拓真戦と神龍誠✕エリック・メネギン戦に続き、今回明らかとなったProgressマッチはグランド・ボグダノフ✕二ノ宮寛斗、中島太一✕大脇征吾の2試合だ。
ボグダノフは昨年1月にGladiator Challenger Series01で大嶋聡承をキムラで下し、SJJIF世界柔術選手権アダルト黒帯ミドル級&ノーギ・ミドル級及び無差別級、JBJJF全日本ブラジリアン柔術選手権アダルト黒帯ヘビー級及び無差別級、そして今年に入っても1月にADCCジャパン東京オープン・アダルトプロフェショナル88キロ級で優勝と国内グラップリングシーンを無双している。
Progressでは12月大会で森戸新士のコーナーマンを務めるなど、ルールも戦術も熟知しているボグダノフの相手、二ノ宮はロータス世田谷の一般クラスに通う国内トップレスラーだ。ジュニア五輪ではU17で100キロ級優勝、U20ではグレコ96キロ級&フリー97キロ級を制し、明治大学時代の2018年には全日本学生選手権フリー97キロ級で頂点に立っている。
さらに2021年天皇杯全日本選手権フリー125キロ級2位、2022年は天皇杯全日本選手権フリー97キロ級で3位、明治杯全日本選手権フリー125キロ級2位となり、昨年の天皇杯はフリー92キロ級で3位だった。グラップリングでは昨年のJBJJF東日本ノーギ選手権の青帯無差別級を制している。
この両者、実は1月のADCC JAPANの初戦で対戦しており、その時はボグダノフが終了間際に2Pを奪取し勝利している。ただ、リリースにもあったようにマットとケージは違う。そして、後半だけでなく最初からポイントのあるProgressルールでボグダノフは引き込む選択があるのか。
この3日前にKITに出場し、韓国のチョ・ウォンヒと対戦予定のボグダノフは、ハイスクール時代にフォークスタイルレスリングを経験している。思えば2022年4月のRIZIN TRIGGERでグレコの強豪=泉武志を相手に、ケージを利したシングルレッグ等でテイクダウンを取り続けていた。果たしてケージは二ノ宮の味方をするのか。それともボグダノフの武器となるのか、そのあたりが勝負の鍵を握りそうだ。
中島はProgress初戦で須藤拓真のブルドックニーバーに敗れ、雪辱を賭けた連続参戦となった。
対する大脇は、ほぼ無名の選手だ。柔道出身、全日本Jr 岐阜県予選 55キロ級準優勝。全国高等学校柔道選手権大会岐阜県予選 60キロ級優勝。岐阜県インターハイ予選60キロ級準優勝、東海大会出場ベスト8という実績は、いかにも岐阜&東海地方の強豪柔道家というモノ。
サンボでは昨年の全日本で64キロ級3位、そしてLevel-G Sクラスで1勝、Finishでもアドバンスールで1勝1分という戦績を残しており、ケージや壁には対応できることが予想されるが、それでも未知過ぎる。そんな大脇の出場は所属するグランドスラムの勝村周一朗代表、そして同門の内藤由良の猛プッシュがあり実現したという。
その勝村代表に大脇のことを尋ねると「強いです。ポイントゲームはできないけど、上も下も極めが強い」と如何にもグランドスラムで育った選手らしい特徴が語られた。そして、驚くことに「練習では(伊藤)盛一郎を極めます」という一言も。さらにこの言葉を受けた伊藤は「ノリ先輩(田中路教)のことも極めます。自分とノリ先輩を極めるのは大脇君だけです」と、先輩を落としつつ後輩の強さをアピールした。
二ノ宮寛斗、大脇征吾という恐らくはMMAPLANETの読者もノーチェックであろう両選手が、組み技とMMAの国内トップファイターに挑む。これこそ、自らの殻を破る大きなチャンス──Breakthrough Combatの面目躍如といったマッチアップといえる。
なおリリースに寄せられた4選手の抱負は以下の通りだ。
グラント・ボグダノフ
「今年からもっとグラップリングに力を入れようと思っていて今回の試合はそれの始まりだと思っています。日本のトップグラップラーだと知られていると思いますが、今年はそれを超えて世界を目指します。まずは2月26日、爆発します」
二ノ宮寛斗
「グラップラーとして戦う機会をいただきありがとうございます。レスラーではなくグラップラーとしてトップになる為、自分を証明する為に戦います! 楽しみます!」
中島太一
「前回の大会で須藤選手に一本負けだったので次は一本勝ちを狙ってアグレッシブに攻めていきます」
大脇征吾
「試合の機会を頂きありがとうございます。極めて勝ちます!」
■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル
■Breakthrough Combat03対戦カード
<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔(日本)
須藤拓真(日本)
<フライ級/5分3R>
イ・ジュンヨン(韓国)
上田将年(日本)
<バンタム級/5分3R>
トレント・ガーダム(豪州)
竹本啓哉(日本)
<バンタム級/5分3R>
チェ・ハンギ(韓国)
熊崎夏暉(日本)
<フライ級/5分3R>
ベ・ジョンウ(韓国)
山崎蒼空(日本)
<Progress60キロ契約/5分2R>
神龍誠(日本)
エリック・メネギン(ブラジル)
<Progressフェザー級/5分2R>
大脇征吾(日本)
中島太一(日本)
<Progress87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ(米国)
二宮寛斗(日本)