【PFL Road to Dubai CS】計量終了 これからが頂点=ウスマン・ヌルマゴ×UFCを蹴ったポール・ヒューズ
【写真】当然、この両者もワールドトーナメントに関連してくるだろう(C)PFL
25日(土・現地時間)、UAEはドバイのコカコーラ・アリーナで開催されるPFL Road to Dubai Champions Series「Nurmagomedov vs Hughes」の計量が24日(金・同)に行われている。
Text Manabu Takashima
シーズン制を廃止、8人トーナメントに切り替えたPFLの2025年初興行は中東勢とロシアン・ムスリムが揃ったドバイ大会からスタートする。
Bellatorの活動を終了させたPFLにおいて、最後のBellator世界戦となるのか。メインはBellator世界ライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフがポール・ヒューズの挑戦を受ける一戦だ。同王座3度目の防衛戦となるウスマン・ヌルマゴ、挑戦者のヒューズは昨年10月にAJ・マッキーを下し、挑戦をアピールしていた。
ヒューズはBellator CSで1勝、PFLはそのマッキー戦の1試合を経験しているだけのいわば新参者だ。Bellatorの歴史にほぼかかわってこなかったヒューズが、節目のタイトル戦に登場するのもUFC以外のMMAプロモーションの栄枯盛衰を感じさせる。
見事な対角線コンビネーションを駆使するヒューズは、接近戦の打撃戦も強いウェルラウンダーだ。相手の攻撃を見切る眼を持ち、一発で倒すパンチ力も有する。Cage Warriorsライト級王者時代には、フィーダーショー・ライト級最強という評価もされていた。当然、UFCもヒューズに興味を示していたが、条件が良かったPFLを彼は選択した。
一方、ドバイは「第2のホーム」というウスマンの充実ぶりは、アブダビにもジムを持つカビブ・ヌルマゴメドフが「UFCでもトップ5、ピークはこれから」と断言していることでも想像がつくだろう。それだけの実力と、依然としてこれからの可能性を秘めているウスマンは、セレモニアル・フェイスオフにBellatorのロゴが入ったTシャツを着用していた。
今回の挑戦に向け、キルクリフFCでトレーニングを積んできたヒューズは「チャンピオンになるためにここに来た? 絶対的にそうだ。間違いなくベルトを巻くためにやってきた。7カ月前にPFLとサインをしたとき、ウスマン・ヌルマゴメドフと戦わせてほしいと伝えていた。プロモーションにとっても最大のファイトになる。ここに来てくれたファンの盛り上がりを見ても分かるように。明日はコカコーラ・アリーナが炎上する。待ちきれない。ドバイに感謝している」とフェイスオフ後のインタビューで話した。
対して王者ウスマンは「準備はできている。明日、僕はアイツを倒す。この応援が、後押ししてくれる。ここは僕のテリトリーだ。5Rのウォー、もしくはフィニッシュする。フィニッシュはできる。アイツは俺のレベルじゃない」と、ウスマン・チャントに応えていた。
ウスマンの言葉にあるように、今大会はメインカードの全5試合にロシア人ファイターが出場。プレリミで5人が戦うMENAファイターと同様にホームといえる。
そんななかメインカード第1試合のバンタム級マッチには2023年10月にUAEWで吉野ひかるに2RKO勝ちしているリナット・カヴァロフが出場する。このEagle FCバンタム級王者とクライヴェル・フェルナンジスと戦う試合も注目だ。
フェルナンジスはノヴァウニオン所属で、修斗ブラジル・バンタム級チャンピオン。MMA帝国とMMA王国の王者対決が、砂漠で実現することになる。
昨年までPFLはシーズンフォーマットを用いており、活動開始以来バンタム級シーズンは制定されたことがなかった。それがワールド・トーナメントではバンタム級トーナメントが組まれることが決めっている。Bellatorバンタム級勢に加え、どのようなメンバーが出揃うのか。この一戦はトーナメント出場査定試合の意味合いがあって然り。そういう意味で興味深い、カヴァロフ×フェルナンジスの一戦だ。
■視聴方法(予定)
1月26日(日)
午前0時45分~U-NEXT
■PFL Road to Dubai CSカード
<Bellator世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]ウスマン・ヌルマゴメドフ: 154.9ポンド(70.26キロ)
[挑戦者]ポール・ヒューズ: 155ポンド(70.31キロ)
<ヘビー級/5分5R>
ワジム・ネムコフ: 242.4ポンド(109.95キロ)
ティム・ジョンソン: 264.2ポンド(119.83キロ)
<フェザー級/5分3R>
ネイサン・ケリー: 145.6ポンド(66.04キロ)
アクメド・マゴメドフ: 145.7ポンド(66.08キロ)
<フェザー級/5分3R>
イブラヒム・イブラヒモフ: 146ポンド(66.22キロ
ケニー・モホノアナ: 147ポンド(66.67キロ)
<バンタム級/5分3R>
リナット・カヴァロフ: 136ポンド(61.69キロ)
クライヴェル・フェルナンジス: 135.9ポンド(61.64キロ)
<199ポンド契約/5分3R>
タレック・スリマン: 194ポンド(87.99キロ)
アフメド・サリ: 199.6ポンド(90.53キロ)
<ライト級/5分3R>
ミラフザル・アクタモフ: 156ポンド(70.76キロ)
マイク・トンプソン: 155.4ポンド(70.48キロ))
<フライ級/5分3R>
ハディ・オマール・アル・フサイニ: 125.3ポンド(56.83キロ)
ルエル・パニャレス: 126ポンド(57.15キロ)
<ライト級/5分3R>
ジョン・ミッチェル: 155.2ポンド(70.39キロ)
ソウヒル・テイリ: 155.8ポンド(70.66キロ)
<ミドル級/5分3R>
ムスタファ・ネダ: 184.6ポンド(83.73キロ)
ヘイダー・カーン: 185.5ポンド(84.14キロ)