【Gladiator029】デマルケス欠場→小森真誉とライト級王座決定戦。田中有「ここで勝たな海外で勝てない」
【写真】対戦相手の変更による複雑な想いも明かした田中だが、海外進出のために勝たなければいけない試合であることは変わらない(C)TAKUMI NAKAMURA
12日(日)、大阪府豊中市の176boxでGLADIATOR029が開催され、田中有がGladiatorライト級王座決定戦に出場し小森真誉と対戦する。
Text Takumi Nakamura
昨年12月の挑戦者決定戦でグスタボ・ウーリッツァーをフルマークの判定で破った田中。3月に組まれたジョン・ハングクとの暫定王座決定戦はハングクが計量失敗し、田中が勝った場合のみ暫定王座獲得という変則タイトルマッチだったが、結果は田中が体重オーバーのハングクにカーフスライサーで敗れて暫定王座は空位のままに。その3カ月後に正規王者の佐々木信治が韓国・ZFNでのキム・サンウク戦を最後に現役引退を表明し、ライト級王座は宙に浮く形となっていた。
そのなかで今大会では田中とLFA・Bellatorに参戦経験のあるデマルケス・ジャクソンとの王座決定戦が組まれていたが、デマルケスがビザのトラブルで来日できず。王座決定戦という形を残し、田中と小森の一戦が組まれた。海外進出を目標に掲げる田中にとってデマルケス戦消滅と対戦相手変更は「試合を受けるかどうか悩んだ」というものだったが、2025年の海外進出に向けて自分の強さを見せるための試合という新たなテーマを設けて小森戦に臨む。
――今大会では当初LFA・Bellatorに参戦経験のあるデマルケス・ジャクソンとの対戦を予定していました。そのデマルケスがビザの問題で来日不可となり、小森真誉選手と王座決定戦で対戦する形に収まりました。デマルケスの欠場を聞いたときは率直にどんな心境でしたか。
「デマルケスとはめっちゃ戦いたかったんで、なんて言ったらいいんだろう……正直、納得はできなかったですし、それは伝えました」
――田中選手は海外志向も強い選手なので、デマルケス戦が決まった時はかなり気持ちも上がったのではないですか。
「めちゃくちゃ上がりました。過去一ぐらい上がりましたね。だからこそデマルケスが欠場すると聞いた時は本当に落ち込みましたし、色々と悩んで考えました。ただ僕はファイターやし、ぜいたくは言っていられないので、やると決めたからには気持ちを作り直して、小森選手のことだけを考えて練習を続けています」
――試合をキャンセルすることも考えましたか。
「デマルケス戦に向けてモチベーションを上げて練習を頑張っていたんで、それで相手が変わると分かった瞬間、正直試合を受けるかどうかめちゃくちゃ悩んだ自分がいました。ビザの問題だったら、4月にスライドして出来ないのかなと思いましたし。ただ周りの人たちから『ファイターだったら試合はした方がええんちゃう?』と言われて、 僕自身もデマルケス戦のためにタイまで練習に行ったり、かなり練習を頑張ってたんで、 相手が変わってもやることは変わらんなと思って。自分が今どこまでパワーアップしたかを試す意味でも最終的に試合をするという決断をしました」
――田中選手は昨年12月に挑戦者決定戦に勝利したあと、なかなかタイトルマッチが組まれないという状況が続いていました。対戦相手がデマルケスから小森選手に変わって、その試合が王座決定戦として組まれたことをどう感じていますか。
「自分はもう何とも思わないですけど、相手からしたらラッキーやと思うし、他の選手がどう思うかですよね。正直、年始のこのタイミングで試合をやってくれるんやみたいな感じでリスペクトはありますね」
――デマルケス戦に向けてはどういった準備をしていたのですか。
「デマルケスは一撃がある選手で、打撃も組みの両方できるので、打撃を多めに練習しつつ、組み・グラップリングの能力を上げようと思って練習していました。今回もタイのバンタオ・ムエタイ&MMAで合宿して、向こうでは色んな外国人選手と打撃メインのMMAみたいなスパーリングをたくさんやっていました」
――昨年のグスタボ・ウーリッツァー戦の前にもバンタオで合宿されていますが、やはりそれはVS外国人を見据えてのものですか。
「そうですね。自分はずっと海外でやりたくて、そのためには外国人の選手とたくさん肌を合わせて、 どんな感じなのかを経験する必要があると思っていました」
――バンタオの合宿を重ねてより磨かれている部分はどこですか。
「どうですかね……自分的にレスリングは結構強いと思っているんで、そこでやられることはあまりなかったんですよ。逆に打撃は危ない部分が何回もあったんで、やっぱり打撃を強化していかないとダメだなと思いながら今に至りますね。だから通用する部分、伸ばさないといけない部分、その両方がある感じです」
――対戦相手の変更はどのタイミングで知ったのですか。
「バンタオの合宿が終わって日本で練習している時ですね。なんか噂が回ってきたんですよ、デマルケスのビザがなんやって。自分としては嘘やろ!?と思いつつ、それを信じないでデマルケスとやるつもりで練習していたんです。そしたらビザのトラブルがホンマやったという(苦笑)」
――相手が変わったとはいえ、デマルケス戦に向けて準備してきたことはプラスになっていますか。
「かなりプラスになっていますね」
――対戦相手として小森選手にはどんな印象を持っていますか。
「結構壁レス(リング)で押し込んで、テイクダウンして、最後までしっかり戦いきる。丁寧なファイターというか、僕のなかでは結構グラップラーなのかなって感じですね」
――最後まで戦いきる小森選手だからこそ仕留めたい・フィニッシュしたいですか。
「そうですね。デマルケス戦に向けてやってきたことを試合で出せれば、絶対にフィニッシュできるという自信もあります」
――今後の目標についても聞かせてください。デマルケスと仕切り直して戦いたいという気持ちはありますか。
「ありますね。逆に僕があっち(アメリカ)に行ってやるのもいいなっていう考えもあります。『俺がそっちに行ったるわ!』という意気込みです」
――2025年は本格的に海外に打って出る年にしたいですか。
「はい。今年は海外で試合をしたい気持ちがあるんで、ここは絶対に勝たなあかんなっていう、自分にプレッシャーをかけてます。ここで勝たな海外で勝てんぞ、海外に行かれんぞって。今回はタイトルマッチというより、自分の強さをしっかり見せてやらなあかん試合だと思っています」
――具体的にこういう団体に出たいという希望はありますか。
「もちろんファイターなのでUFCには行きたいですが、そんなに簡単な世界じゃないことは分かっています。今グラジエイターがLFAと絡んでいるので、その流れでLFAに出たいという気持ちがありますし、名前がある海外の試合だったら、どこでもいいから出たいなというのがありますね」
――今回の小森戦はそのスタートになる一戦です。どんな試合を見せたいですか。
「今まで僕の試合で派手なKOとかはないんですけど、 僕が試合をしたら周りが盛り上がってくれるので、泥臭くても勝ちにいく僕の姿を1人でも多くの人が見てくれたらなと思います」
■視聴方法(予定)
1月12日(日)
午後3時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
※メインカードのみ
■Gladiator029対戦カード
<Gladiatorライト級王座決定戦/5分3R>
田中有(日本)
小森真誉(日本)
<Gladiatorフライ級王座決定戦/5分3R>
今井健斗(日本)
オトゴンバートル・ホルドバートル(モンゴル)
<Gladiator暫定バンタム級王座決定戦/5分3R>
吉田開威(日本)
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)
<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)
<ライト級/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス(日本)
岩倉優輝(日本)
<フェザー級/5分3R>
水野翔(日本)
桑本征希(日本)
<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
井口翔太(日本)
<ウェルター級/5分3R>
森井翼(日本)
井上啓太(日本)
<バンタム級/5分2R>
ルキヤ(日本)
藤原克也(日本)
<バンタム級/5分2R>
宮川日向(日本)
三浦颯太(日本)
<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
花園大輝(日本)
<バンタム級/5分2R>
しゅんすけ(日本)
コウ(日本)
<ストロー級/5分2R>
塩川玲斗(日本)
高橋佑太(日本)
<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
八木祐輔(日本)
<バンタム級/5分2R>
野口蒼太(日本)
萩原和飛(日本)
<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季(日本)
松生知樹(日本)
<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
熊崎夏暉(日本)
<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
キンコンカンコンケンチャンマン(日本)
<ライト級/5分2R>
藤井丈虎(日本)
健椰(日本)
<フライ級/5分2R>
岩崎圭吾(日本)
福島祐貴(日本)
<バンタム級/5分2R>
原田康平(日本)
内田勇作(日本)
<OPバンタム級/5分1R>
岩田虎之助(日本)
小林龍輝(日本)
<OPライト級/5分1R>
LUCKYBOY慶輔(日本)
内山裕太郎(日本)