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【ONE168】階級を上げてのムエタイ王座奪取へ。スーパーレック「自分のムエタイを米国の人に見せたい」

【写真】6月のゴントーラニー戦ではワイクルーを披露したスーパーレック。自身にとってはキックとムエタイの2冠をかけた、全米進出となる一戦だ (C)ONE

6日(金・現地時間)、コロラド州デンバーのボール・アリーナで開催される「ONE 168: Denver」にて、スーパーレック・ギアットムーガーオがジョナサン・ハガディの持つONEムエタイ世界バンタム王座に挑戦する。
Text by Takumi Nakamura

フライ級でキックボクシング王座を保持し、一階級上のバンタム級にチャレンジして階級をまたいでのキック・ムエタイの2冠達成に挑むスーパーレック。ハガディとはONE参戦前のい2018年10月にムエタイイベントYOKKAOで対戦し、スーパーレックがカットによるドクターストップで勝利を呼び込んだ。

戦う舞台とお互いの立場を大きく変えての再戦を前に、スーパーレックはKO勝利を予告。前回の試合を踏まえて「判定になると色々と疑問を口にする人たちもいるから、そうさせないためにも明確に倒して勝つ」と完全決着を誓う。


――今回は試合会場がデンバー、いわゆる高地での試合となりますが、コンディションはいかがですか。

「フライトが長かったので、その疲れは多少あるけど基本的にフィジカルもメンタルも問題ない(※取材はデンバー到着後に実施)。デンバーが高地ということで、そのためのトレーニングもやってきたし、準備は万端だよ」

――スーパーレック選手はキックボクシングのタイトルを保持していて、今回はムエタイでのタイトル挑戦になります。6月のONE Friday Fightsで久々にムエタイでの試合を行ってゴントーラニー・ソー・ソンマイに判定勝利していますが、あの試合を振り返っていただけますか。

「久しぶりのムエタイルールだったことは確かだけど、僕はずっとムエタイをやってきたし、何か難しいと思うようなことはなかった。むしろハガティー戦がすでに決まっていたから、この試合に向けてムエタイだけにフォーカスできたことは大きかったと思う」

――キックルール(ヒジ・ヒザがない)をやったことで、ムエタイをやるうえでプラスになったことはありますか。

「すごくフットワークが良くなったと思うし、キックル―ルをやる前の僕はほとんどパンチを使わないファイターだったんだ。でもキックルールをやるためにパンチをかなり練習して、よりパンチを使えるファイトスタイルになったことは大きな変化だと思う」

――今回はキックに続いてムエタイのベルトを狙うことになりました。いずれはONEのムエタイのベルトを巻きたいという気持ちはあったのですか。

「やっぱり僕はずっとムエタイをやってきた人間だから、ムエタイルールのベルトをかけて戦えることはうれしい。僕の一番のゴールはムエタイルールのチャンピオンになることだから、そのチャンスが来たことは本当にうれしいよ」

――今回はバンタム級での試合ですが、階級を上げるわけではなく、今後はフライ級でも試合は続けていく予定ですか。

「もちろん。僕はフライ級のキックボクシングのチャンピオンだから、この試合を終えたらフライ級でも戦っていくつもりだ。この試合に勝てば2階級、違うルールのチャンピオンとして、それぞれの階級とル―ルで戦っていこうと思っている」

――対戦相手のハガディとは2018年10月にYOKKAOで対戦して、スーパーレック選手がTKO勝利しています。ファイターとしてどんな印象を持っていますか。

「ハガディは本当にいい選手で素晴らしい選手だと思う。そして以前戦った時よりもかなりレベルが上がっていると思う」

――ハガディはとてもテクニカルで穴がない選手ですが、ムエタイのトップのスーパーレック選手から見ても、彼はテクニカルで上手い選手ですか。

「おっしゃる通り、僕も同じ意見だね。ただスキルという部分で言えば、彼と同じレベルの選手はタイにはたくさんいるよ」

――オフィシャルの事前インタビューで「今回はKOを狙う」とコメントしていましが、特に今回そう思った理由はなんですか。

「やっぱりKOは分かりやすく自分の勝ちを証明できるものだからね。判定になると色々と疑問を口にする人たちもいるから、そうさせないためにも明確に倒して勝つ。今回はそこを目指しているよ」(※前回の対戦ではカットにTKO決着で、試合後に会場からはブーイングも起きていた)

――スーパーレック選手にとって米国での試合は今回が初めてです。米国のファン、全世界のファンに自分のことを知ってもらいたいですか。

「米国で試合することは前から夢に見ていたことで、ずっと米国で試合をしたいと思っていた。この試合を通して自分のムエタイのスキルを米国の人たちに見せたい。ベストを尽くすよ」

――スーパーレック選手は武尊選手と戦ったことで日本での人気や知名度も上がっています。ぜひ日本のファンにメッセージをいただけますか。

「いつも応援ありがとう!また必ず日本に行くし、次日本に行くときにはムエタイルールで試合をして、僕のムエタイをみなさんにお見せしたいと思います。(日本語で)アリガトウゴザイマス!」

■放送予定
9月7日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

<ONEムエタイ・バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョナサン・ハガディ(英国)
[挑戦者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)

<サブミッショングラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ベベト・オリヴェイラ(ブラジル)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
セクサン・オー・クワンムアン(タイ)

<213.75ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
シャミエル・エルドアン(トルコ)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
エイサー・テン・パス(米国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
イシ・フィティケフ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリス・アンダーソン(米国)
ビクトリア・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エイドリアン・リー(米国)
ニコ・コルネホ(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョハン・ガザリ(米国)
ホスエ・クルス(メキシコ)

<ムエタイ・ムエタイ/3分3R>
ショーン・クリマコ(米国)
ジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)

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