【ONE172】スーパーレックがスウェイしきれず、ハイを受けて初ダウン。アナンが3-0でリベンジに成功
【写真】スーパーレックはリーチと身長の壁を超えることができず(C)ONE
<ムエタイ66.3キロ契約/3分3R>
ナビル・アナン(アルジェリア)
Def.3-0
スーパーレック・キアトモー9(タイ)
バンタム級王座統一戦からバンタム級ワンマッチ──キャッチ戦になった最強決定戦。長身のアナンに対し、スーパーレックが飛びこんで右を打ち込む。クリンチがブレイクとなり、アナンがジャブを伸ばすとスーパーレックがローを蹴る。アナンは前蹴りで詰めて、エルボー。スーパーレックは右オーバーハンド&右ローを蹴る。下がりながらも右ミドルを入れるアナンが、ワンツーで前に出てミドル。スウェイでかわしたスーパーレックだが、続くヒザ蹴りを効かされ姿勢を乱す。続くハイキックはロープに詰まりスウェイしきれずダウンを喫したスーパーレック。立ち上がった後も、アナンはパンチをまとめヒザを突き上げビッグラウンドとした。
2R、ジャブから右ローのアナンが、飛びヒザからクリンチ。ブレイク後、ミドルやヒザ、ジャブと遠い距離からの攻撃をアナンが決める。さらに踏み込んでヒジを狙ったアナンは、ジャブから右ロー。そして右を狙う。思い切り踏み込んでもエルボーを打たれるスーパーレックは、リーチと身長の壁を超えることができない。と、右ハイから左ヒザのコンビを決めたアナン。ふらつくスーパーレックはクリンチで凌ぎ、時間に救われた。
最終回、アナンがまずジャブを繰り出す。スーパーレックは顔面を守っているが、ヒザが腹に入る。さらに左ミドルを決めたアナンは、クリンチから分けられると手を抑えてヒザを狙う。両手首を掴んでのヒザ蹴りなど、リーチの差がなせる技だが、それだけに厄介だ。アナンは前蹴りでスーパーレックを突き放し、近づくとヒジを打っていく。ワンツーからヒザボディを入れたアナンは、エルボーに続き右ハイを繰り出す。なんとかかわしたスーパーレックは、最後の30秒もうかつに近づくことができず、ヒザ蹴りで尻もちをつかされる。このまま付け入る隙を与えなかったアナンが、3-0の判定勝ちでリベンジに成し遂げた。
「これ以上に幸せなことはない。今日は彼に人生初のダウンを経験させたけど、僕も人生初のKO負けを彼との試合でしている。P4Pに勝てて、チーム、家族に感謝している」とアナンは涙を流して話した。