【UFC ABC07】スペインの未知強ヨエル・アルバレス「MMAがなかったから組み技とキックを戦っていた」
【写真】英語があまり得意でないアルバレスだが、懸命にインタビューに答えてくれた(C)MMAPLANET
3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催される。同大会のメインカードにスペイン人UFCファイター=ヨエル・アルバレスが出場し、エルビス・ブレネウと戦う。
Text by Manabu Takashima
日本のMMAファンにとって今も未知のスペインMMA界。MMAを始めた時には大会がなくグラップリングとキックボクシングで実戦経験を積んだというアルバレスは、レスリングというジョイント部分を持たずに進化させた立ち技と寝技の正確な技術力で、オクタゴン5勝2敗という成績を残している。
今の気持ちを教えてください(※取材は7月31日に行われた)。
「チームと一緒に、昨日の夜にアブダビに入った。凄く調子は良いよ。とにかくアブダビは暑いけど(笑)、スペインとは時差も2時間しかないから、良い感じだよ」
──日本のMMAファンはヨエルのことも、スペインのMMA界のことはあまり分かっていないです。そもそも、ヨエルがMMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
「MMAを始めたのは18歳の時だった。もう13年も前の話だ。ずっとサッカーをやっていたんだけど、ファイトが好きで。ストリートファイトも、ままやっていた(笑)。そんな時、友人の1人がMMAを始めた。僕も一緒にジムに行って試しに練習の入れてもらったんだ。グラップリングのクラスだったんだけど、めちぇくちゃ気に入ってしまって。もう離れられなくなったよ(笑)。結果、僕の人生になった」
──それまで格闘技の経験は?
「ノー。ずっとサッカーをやっていたから」
──でも、ヨエルの周囲には2013年にMMAの練習ができる環境があったのですね。
「スペインのMMAの歴史は浅い。今では短期間に革命的にMMA人気が高まり、普及しているけど僕が始めた時は高いレベルの練習もできなかった。なによりMMAの大会もなかったし、僕はグラップリングとキックボクシングの試合に出ていたんだ」
──MMAのためにミックスしないマーシャルアーツを戦っていたと。
「そうだよ。キックは10試合ほど、グラップリングはメチャクチャ多くトーナメントに出て、結果も残している」
──ヨエルの試合を見ると打撃は攻めるだけでなく、ディフェンスがしっかりしていると感じました。間合いを外し、カーフがきてもチェックをしていて。
「キックボクシングの練習は徹底的にやってきたから。攻撃をすると、必ず防御をする。一つのヒット、一つのディフェンスを交互に繰り返す。そんな動きを体に沁み込ませた。そして距離とタイミングをコントロールして戦っているんだ」
──と同時にスクランブルのなかでギロチン、ダースチョークを極め技として使っていますね。
「グラップリングの試合に出ている時から、ギロチンは得意技だよ。正直、僕のレスリングはベストじゃない。だからこそ、スクランブルゲームになるとギロチンやダースチョークが重要になってくる」
──では対戦相手ブレネウの印象を教えてください。
「優れたファイターだ。彼のムエタイ、キックボクシング、柔術を駆使したシュートボクセ・スタイルは、僕も望むところだよ。ストライカー同士、僕らの試合は判定まで行くことはないだろう」
──ブレネウは距離が遠く、粗い右ロングを放って距離をつめ、返しの左フックを思い切り狙ってきます。
「しっかりと距離を見極めるよ。そして、角度をつける。あの突進に屈することはない。しっかりと彼の前進を止める。それに、あの突っ込みはカウンターを入れる絶好のチャンスになるだろう」
──では土曜日はどのような試合をしたいと思っていますか。
「勝つ。KOか、一本か。フィニッシュするよ。一本勝ちも多いけど、打撃でも勝てるから。ベストを尽くすよ」
■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT
■ UFC ABC07対戦カード
<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)
<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)
<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)
<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)
<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)
<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)
<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)
<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)
<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)
<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)