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【ONE FN24】内藤大樹と対戦、エリアス・マムーディ「キックとムエタイ、どちらでも王者になりたい」

【写真】ファイトスタイル含めて、K-1時代と比較するとたくましさが増した(C)ONE

3日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE Fight Night24「Brooks vs Balart」が開催され、エリアス・マムーディが内藤大樹とキックボクシングルールで対戦する。
Text by Takumi Nakamura

18歳で新生K-1に参戦し、日本では“フランスの天才児”と呼ばれていたマムーディ。2019年からONE Championshipに参戦し、2戦目でペッダム・ペッティンディーアカデミーとフライ級キックボクシングのベルトを争った。

今年1月にはスーパーレック・キアトモー9への挑戦も決まっていたが、練習中の負傷により欠場。ベルトへ向けた再出発の一戦で日本の内藤と対戦する。マムーディも内藤同様に、この試合に勝利してスーパーレック、ロッタン・ジットムアンノン、武尊のトップ3に割って入らんとしている。日本にも縁のあるマムーディのインタビューをお届けしたい。


──マムーディ選手にとっては約1年ぶりの試合となりました。昨年8月のエドガー・タバレス戦はONEでは初のKO勝ちでしたが、あの試合を振り返ってもらえますか。

「すごくいい試合ができたんだけど、試合の途中で左手の中指を脱臼してしまったんだ。試合を見てもらったら、途中で自分で治してるところとかが分かると思うよ」

──試合中にそんなトラブルがあったんですね。焦りはなかったですか。

「確かに少し驚いた。試合中にそういうことがあったのは初めてだから。でもMMAグローブで試合をやるということはそういうこともありえる。そこは頭をクリアにして、レフェリーが『そのままにしているとTKO負けになるよ』と言っていたから、自分で指を治して試合に集中してKO勝ちしたよ」

──早いタイミングでのKO勝ちだったので、そういったことが起きているとは思いませんでした。あの試合は怪我したことで作戦を変えたのですか。

「最初はああいう試合をするつもりじゃなかったけど、結局、ファイトは何が起こるかわからないし、何かアクシデントが起こると、そこにアジャストしていかないといけない。あの時はそういう状況になったからフィニッシュを目指したんだ」

――今年1月にスーパーレックと対戦予定でしたが、怪我で欠場となってしまいました。あの時はどういった状況だったのでしょうか。

「スーパーレックと試合が決まって、その試合に向けたスパーリング中に肋骨を折ってしまったんだ。少し試合間隔が空いたけど、闘うことに不安は一切感じないし、そういうことも起こり得る。今回の試合はしっかりと練習できているから、リングで闘う準備は万端だよ」

──マムーディ選手は2019年からONEに参戦していますが、自分でどういうところが成長した、進化したと思っていますか。

「MMAグローブを使うことになってファイトに変化が必要になった。でも自分のボクシングや打撃の根幹、ルーツをなしているものが変わることはない。そのままそこを磨いて上達してきたと思う」

──以前よりもパワフルになった印象があるのですが、実際にそういった手応えはありますか。

「ずっと前から…と言うほどじゃないけど、フィジカルやストレングスを鍛えるために専門家とトレーニングをするようになった。実はその専門家が自分の兄弟で、彼は上海に住んでいるんだけど、必要なことがあれば連絡をとって指示を仰ながながら練習をしている。だから今はパワーもついて、そういう面でも自信を持っているよ」

──以前はフランスとタイを行き来して練習していると聞いたのですが、今もその形で練習しているのですか。

「今は基本的にずっとフランスで練習している。タイに行くのは試合の1週間前で、時差や体調を調整するために行っているだけだね」

──今回対戦する内藤選手にはどんな印象を持っていますか。

「彼と戦えるのは凄く嬉しくて、その時が来るのを待ちかねている感じだよ。内藤は強い選手だし、いい選手でもある。だけど、自分は完全に準備ができているので、戦うのが楽しみでならないよ」

──ランキングでは内藤選手が3位、マムーディ選手が5位なので、ここで内藤選手に勝って上位ランカーと対戦していきたいですか。

「自分は2019年にペッダムとタイトルマッチをやっているし、ランキングが上の選手とも戦える力を持っていると思っている。もちろん内藤を倒したら次はタイトルに挑戦したいし、自分にとってはこのフライ級でキックボクシングとムエタイ、どちらのスタイルでもチャンピオンになりたい。自分にはそれだけの力があるから、ONEが機会を与えてくれることを望んでいる」

──一度試合が流れているスーパーレックとは戦いたいですか。

「もちろん戦いたい。ただスーパーレックは上の階級にチャレンジしているから、また同じ階級で戦うことになるなら、必ず再戦したいと思う」

──ロッタンや武尊選手との対戦にも興味はありますか。

「2016年にK-1で武尊と同じトーナメントに出て、戦う機会はなかったんだけど、もちろん武尊のことは知っている。日本でも凄く有名な武尊とも戦いたいし、当然ロッタンとも戦いたい。そういう選手たちと戦うだけのテクニックが自分にはあると思っている」

──今年ONEの日本大会が開催されましたが、また日本でも試合をしたいですか。

「日本には何度も行っているし、日本で戦う時は本当にリラックスができた。日本のファンたちは自分のことを認識してくれているし、みんな声をかけてくれて、サインを求めてくれたりもする。自分はK-1で戦っていたことで、日本のファンは自分のことを知ってくれているだろうし、自分は『フレンチサムライ』とも言われていたから、日本のことは大好きだよ。あとデューティーフリーで買い物をするのも凄く好きだ(笑)」

──日本のファンもマムーディ選手が日本で戦うことを望んでいると思います。

「僕も世界中で戦っていて、いろんな国に行っているけど、日本は最高の国で、日本の人たちは本当に最高の人々だ。試合もそうだし、試合がなくてもホリデーでも日本はいつだって訪れたいと思っている」

──世界中のファンがこの試合を楽しみにしていると思いますが、どんな試合を見せたいですか。

「自分が正確なテクニックを見せて、自分というファイターがどういうファイターなのか、自分がどういうレベルにあって、どういうことができるのかをみんなに見せる試合にしたい」

■放送予定
8月3日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■ ONE FN24対戦カード

<ONE暫定世界ストロー級(※56.7キロ)王座決定戦/5分5R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者]ダニエル・ケリー(米国)
[挑戦者]マイッサ・バストス(ブラジル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
フィリッピ・ロボ(ブラジル)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ)
ナックロップ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガサノフ(ロシア)
アーロン・カナルテ(エクアドル)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ドミトリー・コフトゥン(ロシア)
フェラーリ・フェアテックス(タイ)

<キック・フライ級/3分3R>
内藤大樹(日本)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
猿田洋祐(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ランボーレック・チョーアッジャラブーン(タイ)
クレイグ・コークレイ(アイルランド)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
エンフオルギル・バートルフー(モンゴル)
カルロ・ブーミナアン(フィリピン)

<ムエタイ128ポンド契約/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(ロシア)
ザガリア・ジャマリ(モロッコ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ユー・ヨーペイ(香港)
エイミー・ピルニー(英国)

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